短Ⅳ15〚情婦〛第2話
短Ⅳ15〚情婦〛第2話
第1話
新築パーティーの招待客が帰ったあと、少し気まずい雰囲気になってしまった私たち夫婦だったが、その晩、ベッドの上で無言のまま、久しぶりに妻(服部有紀子:はっとり・ゆきこ:37歳)を抱き寄せた。その時、有紀子は『ごめんなさい。』って謝ってくれる。私(服部則之:はっとり・のりゆき:41歳)は「昔のことだし、気にしてないよ。」と許した。考えてみれば、独身時代に妻と石井(卓司:いしい・たくじ:41歳)が、つき合っていたとしても何も不思議ではないのである。
2人は同じ会社だったわけだし、有紀子は当時、若くて美しかった。豊かな胸は今も変わらず、リゾートで水着を着れば若い男性の視線を集める。石井にしても、男の私から見ても充分に魅力的だと思える男で、仕事もできた。事実、今は私の上司になっている。スポーツマンだし、私より優秀であった。しかし、そんな石井と妻の関係をまったく知らず、妻は自分だけのものだと幸福を感じていた自分がみじめである。有紀子は自分だけのものでない時代もあった。知らないどこかの男のものではなく、自分の上司の女だった時代があったのである。
妻が、あの石井に言われるがままの格好をしたり、されるがままに何度も抱かれ、性器を舐め合い、唾液を交換し、朝まで裸で過ごしていた日々を想像すると、異常に興奮した。私は、自分の想像力だけでは物足りなくなり、実際に有紀子が石井とどんなセックスをしていたのか、妻の口から聞いてみたくなってくる。
私は妻を抱きながら妄想した。《有紀子は石井に抱かれていた時もこんな表情だったのか? それとも石井との時はもっと激しく感じて大きな声を上げていたのか? 知りたい。でも知ればショックを受けるかもしれない。私よりも石井とのセックスの方が良かったと聞き出した場合、それを許すことができるだろうか? いや、許せなかったら、許せる気になるまで妻を抱いて責めよう。私の方がいいと言うまで責めて責めまくれば気が済むはずだ。今は妻の過去すべてを知って、嫉妬したい。》そういう気持ちが自分の中で沸き上がっていた。
私は衝動を抑えきれなくなり、とうとう、ある晩、妻を抱きながら質問してみる。
「怒らないで答えてくれ。石井との時も感じてたのか?」
『? 何が?』
「あの石井と寝たときも、今みたいに感じてたのか?」
『そんな話したくないわ。もう謝ったからいいでしょ。』
「ああ、俺も怒ってなんかいないよ。ただ、男として興味あるだけだよ。」
『ひどい、そんなこと聞くなんて。』
「責めてるわけじゃないんだよ。お前の過去も含めて全部知りたいんだ。どんな話を聞いても怒ったりしないし、俺たちは今までどおりだから・・・。」
『もう覚えてないわ、そんな昔の話。全部消えちゃったから・・・。』
それから何度聞き出そうとしても有紀子は『覚えてないわ。』としか答えない。しかし、それから連日、妻を責めるように抱き、過去のことを根掘り葉掘りと聞き出そうとした。 第3話に
2018/06/07
第1話
新築パーティーの招待客が帰ったあと、少し気まずい雰囲気になってしまった私たち夫婦だったが、その晩、ベッドの上で無言のまま、久しぶりに妻(服部有紀子:はっとり・ゆきこ:37歳)を抱き寄せた。その時、有紀子は『ごめんなさい。』って謝ってくれる。私(服部則之:はっとり・のりゆき:41歳)は「昔のことだし、気にしてないよ。」と許した。考えてみれば、独身時代に妻と石井(卓司:いしい・たくじ:41歳)が、つき合っていたとしても何も不思議ではないのである。
2人は同じ会社だったわけだし、有紀子は当時、若くて美しかった。豊かな胸は今も変わらず、リゾートで水着を着れば若い男性の視線を集める。石井にしても、男の私から見ても充分に魅力的だと思える男で、仕事もできた。事実、今は私の上司になっている。スポーツマンだし、私より優秀であった。しかし、そんな石井と妻の関係をまったく知らず、妻は自分だけのものだと幸福を感じていた自分がみじめである。有紀子は自分だけのものでない時代もあった。知らないどこかの男のものではなく、自分の上司の女だった時代があったのである。
妻が、あの石井に言われるがままの格好をしたり、されるがままに何度も抱かれ、性器を舐め合い、唾液を交換し、朝まで裸で過ごしていた日々を想像すると、異常に興奮した。私は、自分の想像力だけでは物足りなくなり、実際に有紀子が石井とどんなセックスをしていたのか、妻の口から聞いてみたくなってくる。
私は妻を抱きながら妄想した。《有紀子は石井に抱かれていた時もこんな表情だったのか? それとも石井との時はもっと激しく感じて大きな声を上げていたのか? 知りたい。でも知ればショックを受けるかもしれない。私よりも石井とのセックスの方が良かったと聞き出した場合、それを許すことができるだろうか? いや、許せなかったら、許せる気になるまで妻を抱いて責めよう。私の方がいいと言うまで責めて責めまくれば気が済むはずだ。今は妻の過去すべてを知って、嫉妬したい。》そういう気持ちが自分の中で沸き上がっていた。
私は衝動を抑えきれなくなり、とうとう、ある晩、妻を抱きながら質問してみる。
「怒らないで答えてくれ。石井との時も感じてたのか?」
『? 何が?』
「あの石井と寝たときも、今みたいに感じてたのか?」
『そんな話したくないわ。もう謝ったからいいでしょ。』
「ああ、俺も怒ってなんかいないよ。ただ、男として興味あるだけだよ。」
『ひどい、そんなこと聞くなんて。』
「責めてるわけじゃないんだよ。お前の過去も含めて全部知りたいんだ。どんな話を聞いても怒ったりしないし、俺たちは今までどおりだから・・・。」
『もう覚えてないわ、そんな昔の話。全部消えちゃったから・・・。』
それから何度聞き出そうとしても有紀子は『覚えてないわ。』としか答えない。しかし、それから連日、妻を責めるように抱き、過去のことを根掘り葉掘りと聞き出そうとした。 第3話に
2018/06/07
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