『許された性癖』 vol.3
中I 『許された性癖』 vol.3
驚かされるのは久美の対応力。〖寝取られマゾ〗である私のツボを突くようなフレーズを、的確に繰り出してくれる。理性が半ばマヒした状態で、このような反応が出来るとは恐るべきものだ。
「久美は天性の娼婦ではないか?」 そんな風に思ったりもする。独身時代にモテたというのも納得だ。結婚した当初から、久美の性感は充分に開発されていた。テクニックも申し分なかった。天性の資質が、数多くの男との交接によって開花したのだろう。普通なら焼きもちを焼くことかもしれないが、〖寝取られマゾ〗の私にとってはこの上ない妻である。間接的な〖寝取られマゾ〗の気分を大いに堪能し、歓びに震えたものだった。
〖寝取られマゾ〗の性癖を告白してから、夫婦の性生活は格段に充実したものになった。久美も心得たもので、焦らしたり恥じらったりと、まるで“他人の女”になったかのように演じてくれる。
『やめて、私の身体はあの人のものだから、それ以上はダメ! あん、ヤだ!』
私が久美を求めると、そうやって恥じらい軽く抵抗してみせる。架空の愛人を思い浮かべながらの演技は真に迫っている。その仕草に私は燃え、久美の身体にむしゃぶりついてゆくのだった。
「今日も浮気してきたのか? そんなに好かったのか? 浮気の跡が残る身体を抱かせてくれっ!」と仮想現実で責めると、『イヤ、イヤ。』って連呼する久美。ますます燃え上がる私。これでもかとばかり久美の中心部へ分身を打ち付け、欲望を吐き出す。そんな日々の繰り返しに酔いしれた。
普段の久美の姿も変化してきた。それまで、家に居るときは色気のないジャージなどを着ていることが多かったのだが、努めて色っぽい装いをするようになった。まずスカートを穿くようになった。丈もだんだん短くなっていった。胸元が大きく開いたタンクトップやブラウスを着るようになった。全体的に露出度がアップしていったのだ。
しかも、装いがセクシーさを増すのに反比例して、より恥じらいを露にするようになっていった。スカートが乱れて下着が見えそうになると慌てて裾を押さえるし、胸元も見えすぎないよう常に注意している。私が下着を覗こうとしたり、胸の谷間へ手を差し入れようとしたら本気で顔を赤らめ拒絶する。あまりのリアルさに(本当に演技か?)、訝(いぶか)しく思うことがしばしばだった。
久美の名演技を堪能していた私だったが、それでも心のどこかには不満がくすぶっていた。久美の振る舞いはあくまでも演技であって、本当に【寝取られた】わけではない。焦らされたりはしても、久美を抱けることに変わりはない。(本当に寝取られたい! 久美にセックスを完全拒否されたい!)そんな欲求が高まってくるのに時間は掛からなかった。
久美もそんな私の心情を見透かしているようだった。私は確信した。久美が本気で不倫を考えていると…。確たる根拠はない。単なる直感だ。言葉にしなくても、その辺りのことは互いに分かる。いわゆる阿吽の呼吸だ。
2014/10/18
驚かされるのは久美の対応力。〖寝取られマゾ〗である私のツボを突くようなフレーズを、的確に繰り出してくれる。理性が半ばマヒした状態で、このような反応が出来るとは恐るべきものだ。
「久美は天性の娼婦ではないか?」 そんな風に思ったりもする。独身時代にモテたというのも納得だ。結婚した当初から、久美の性感は充分に開発されていた。テクニックも申し分なかった。天性の資質が、数多くの男との交接によって開花したのだろう。普通なら焼きもちを焼くことかもしれないが、〖寝取られマゾ〗の私にとってはこの上ない妻である。間接的な〖寝取られマゾ〗の気分を大いに堪能し、歓びに震えたものだった。
〖寝取られマゾ〗の性癖を告白してから、夫婦の性生活は格段に充実したものになった。久美も心得たもので、焦らしたり恥じらったりと、まるで“他人の女”になったかのように演じてくれる。
『やめて、私の身体はあの人のものだから、それ以上はダメ! あん、ヤだ!』
私が久美を求めると、そうやって恥じらい軽く抵抗してみせる。架空の愛人を思い浮かべながらの演技は真に迫っている。その仕草に私は燃え、久美の身体にむしゃぶりついてゆくのだった。
「今日も浮気してきたのか? そんなに好かったのか? 浮気の跡が残る身体を抱かせてくれっ!」と仮想現実で責めると、『イヤ、イヤ。』って連呼する久美。ますます燃え上がる私。これでもかとばかり久美の中心部へ分身を打ち付け、欲望を吐き出す。そんな日々の繰り返しに酔いしれた。
普段の久美の姿も変化してきた。それまで、家に居るときは色気のないジャージなどを着ていることが多かったのだが、努めて色っぽい装いをするようになった。まずスカートを穿くようになった。丈もだんだん短くなっていった。胸元が大きく開いたタンクトップやブラウスを着るようになった。全体的に露出度がアップしていったのだ。
しかも、装いがセクシーさを増すのに反比例して、より恥じらいを露にするようになっていった。スカートが乱れて下着が見えそうになると慌てて裾を押さえるし、胸元も見えすぎないよう常に注意している。私が下着を覗こうとしたり、胸の谷間へ手を差し入れようとしたら本気で顔を赤らめ拒絶する。あまりのリアルさに(本当に演技か?)、訝(いぶか)しく思うことがしばしばだった。
久美の名演技を堪能していた私だったが、それでも心のどこかには不満がくすぶっていた。久美の振る舞いはあくまでも演技であって、本当に【寝取られた】わけではない。焦らされたりはしても、久美を抱けることに変わりはない。(本当に寝取られたい! 久美にセックスを完全拒否されたい!)そんな欲求が高まってくるのに時間は掛からなかった。
久美もそんな私の心情を見透かしているようだった。私は確信した。久美が本気で不倫を考えていると…。確たる根拠はない。単なる直感だ。言葉にしなくても、その辺りのことは互いに分かる。いわゆる阿吽の呼吸だ。
2014/10/18
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