特名 〖興奮と嫉妬と不安の狭間で〗 第2節6章
特名 〖興奮と嫉妬と不安の狭間で〗 第2節6章
〖初の貸し出し⑤ うそ〗
だけど、俺がいないシュチュエーション(状態・事態・局面)で妻の葵が俺の話をしているのを聞くのは、凄く奇妙な感覚だと思った。(あくまでも葵は電話で盗聴されているとは全然思っていない。)
他人の会話(とはいえ妻の会話)って凄く雑談と、逆に真面目な感じの話が前後して混ざっていて、その話を聞いていても葵が煙草を嫌いな話とかが途中に挟まったりして脈絡がない事も多かった。
結局向井さんが〔じゃあ、おれが大輔に電話するよ。〕葵の『えー!それはちょっと、待って待って、え、向井さん待ってって!』っていう声の後、スマートフォンがぶちって切れた。
この電話の会話には興奮もしたし、呆然としていたってのもあったけど、思ったより葵と向井さんが親しげな口調だったことに対してなんか凄く強く嫉妬した。(だけど興奮が半端なく、プレイを終了しようとは思わなかった。)
5分後に葵から電話が掛かってきた。すぐ取ると変かもしれないと思って5回くらい鳴らしてから取った。「もしもし」、『あ、・・・大輔君、私、あのね。・・・ふう・・。』
電話の向こうで葵が深呼吸をしているみたいな声の後に、『ちょっと私、飲みすぎちゃったみたいで、少し気分が悪くて。向井さんがね、〔休んで行った方がいい。〕って言ってくれて・・・。』(最初から喋る内容を決めていたセリフのような話し方?かな)俺も喉がカラカラだったけど葵の言葉に「うん。それで?」って返事をした後です。
『大輔君がいいなら、向井さんが部屋を取ってくれるっていうから、帰るの明日になってもいい?』って葵のお願いに、
「今ホテルの部屋?」と(分かっていながら)聞き返す。
『違うよ。ロビーからだよ。もし駄目なら私、タクシーで帰る・・・あ、向井さんが送ってくれるって・・。』
ドキドキって言うより今電話の向こうで葵は裸なのだよなって思って心臓がきゅうっとなりながら、「もうエッチしちゃった?」と尋ねた。
一瞬押し黙った後に葵が、
『・・・してない。してないよ。何言ってるの!』と慌てた口調になる。
「今ホテルに来たところなの?」
『ううん。ホテルのレストランで食事して・・・。』(嘘が下手だな。)
「それで飲み過ぎたんだ。」
『そうなの。』
「・・・いいよ、泊まってきても。今日は楽しかった?」
『うん。』
「それは良かったね。明日帰るときに電話してくれる。」
『うん。そうする・・・・大輔君ごめんね。』
「今日は楽しかったんでしょ?」
『ん?・・・うん。』
「俺の事は気にしないで、飲みすぎたのならゆっくり休んでおいで。」
『・・・ん。わかった。ありがとう。』
「向井さんに替ってくれる?」、『はい。』って葵の声がして向井さんが出た。
〔あ、大輔?葵ちゃん酔っ払っちゃってさ。〕と向井さんが猿芝居を打ってくる。
俺が「もうやりました?」
〔あーー6時位からかな。美味しかったよ。〕
雰囲気作りが上手いって書いたけどこれもそうで、向井さんはいかにも食事の話っぽく話しているのだけど、明らかに向井さんの言葉は葵とセックスしたって事を示していた。
こういう返しがすぐに出てくるのは凄いけど、俺はその時にはソファに座りながら心臓がバクバクしていて、それどころじゃなかった。
向井さんは俺に構わず適当な事を話した後、〔悪いな、大輔。葵ちゃんにも部屋とって寝かせとくからさ。明日帰る時に又連絡するよ。〕と言って電話が切れた。
2015/01/25
〖初の貸し出し⑤ うそ〗
だけど、俺がいないシュチュエーション(状態・事態・局面)で妻の葵が俺の話をしているのを聞くのは、凄く奇妙な感覚だと思った。(あくまでも葵は電話で盗聴されているとは全然思っていない。)
他人の会話(とはいえ妻の会話)って凄く雑談と、逆に真面目な感じの話が前後して混ざっていて、その話を聞いていても葵が煙草を嫌いな話とかが途中に挟まったりして脈絡がない事も多かった。
結局向井さんが〔じゃあ、おれが大輔に電話するよ。〕葵の『えー!それはちょっと、待って待って、え、向井さん待ってって!』っていう声の後、スマートフォンがぶちって切れた。
この電話の会話には興奮もしたし、呆然としていたってのもあったけど、思ったより葵と向井さんが親しげな口調だったことに対してなんか凄く強く嫉妬した。(だけど興奮が半端なく、プレイを終了しようとは思わなかった。)
5分後に葵から電話が掛かってきた。すぐ取ると変かもしれないと思って5回くらい鳴らしてから取った。「もしもし」、『あ、・・・大輔君、私、あのね。・・・ふう・・。』
電話の向こうで葵が深呼吸をしているみたいな声の後に、『ちょっと私、飲みすぎちゃったみたいで、少し気分が悪くて。向井さんがね、〔休んで行った方がいい。〕って言ってくれて・・・。』(最初から喋る内容を決めていたセリフのような話し方?かな)俺も喉がカラカラだったけど葵の言葉に「うん。それで?」って返事をした後です。
『大輔君がいいなら、向井さんが部屋を取ってくれるっていうから、帰るの明日になってもいい?』って葵のお願いに、
「今ホテルの部屋?」と(分かっていながら)聞き返す。
『違うよ。ロビーからだよ。もし駄目なら私、タクシーで帰る・・・あ、向井さんが送ってくれるって・・。』
ドキドキって言うより今電話の向こうで葵は裸なのだよなって思って心臓がきゅうっとなりながら、「もうエッチしちゃった?」と尋ねた。
一瞬押し黙った後に葵が、
『・・・してない。してないよ。何言ってるの!』と慌てた口調になる。
「今ホテルに来たところなの?」
『ううん。ホテルのレストランで食事して・・・。』(嘘が下手だな。)
「それで飲み過ぎたんだ。」
『そうなの。』
「・・・いいよ、泊まってきても。今日は楽しかった?」
『うん。』
「それは良かったね。明日帰るときに電話してくれる。」
『うん。そうする・・・・大輔君ごめんね。』
「今日は楽しかったんでしょ?」
『ん?・・・うん。』
「俺の事は気にしないで、飲みすぎたのならゆっくり休んでおいで。」
『・・・ん。わかった。ありがとう。』
「向井さんに替ってくれる?」、『はい。』って葵の声がして向井さんが出た。
〔あ、大輔?葵ちゃん酔っ払っちゃってさ。〕と向井さんが猿芝居を打ってくる。
俺が「もうやりました?」
〔あーー6時位からかな。美味しかったよ。〕
雰囲気作りが上手いって書いたけどこれもそうで、向井さんはいかにも食事の話っぽく話しているのだけど、明らかに向井さんの言葉は葵とセックスしたって事を示していた。
こういう返しがすぐに出てくるのは凄いけど、俺はその時にはソファに座りながら心臓がバクバクしていて、それどころじゃなかった。
向井さんは俺に構わず適当な事を話した後、〔悪いな、大輔。葵ちゃんにも部屋とって寝かせとくからさ。明日帰る時に又連絡するよ。〕と言って電話が切れた。
2015/01/25
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