特名 〖興奮と嫉妬と不安の狭間で〗 第2節4章
特名 〖興奮と嫉妬と不安の狭間で〗 第2節4章
〖初の貸し出し③ デート〗
土曜日が来て、俺は葵に言ったとおり、休日出勤って事で背広を着て9時に家を出た。葵は、『向井さんと夕飯を食べたら帰るね。大輔君の帰りが遅かったら家でご飯作るからね。』と言って家を出る。
俺は、当然に仕事はないので漫画喫茶に行って暇をつぶすことにした。葵は11時頃には家を出るので、それまではそこで時間を費やした。11時過ぎに出て、一応12時近くになってから家に帰った。勿論葵はもう出かけていた。なんだか他人の家に帰ってきたような違和感があった。
向井さんのプランでは、《前回(3月)マッサージの時に、葵ちゃんが『上野の東京国立博物館(トーハク)を見たい。』と言っていたので、そこに行きます。》との事だった。
《午後一杯はトーハクで鑑賞をする。それから食事の為にホテルに入ります。》との事だった。取ったホテルの名前は書くと差し障りがあるので書かないけど、1泊4万近くするかなり高いホテルのいい部屋らしい。
急な事だったけれど向井さんは一応俺用にも近くのホテルを用意してくれると申し入れてくれたが、結局それはキャンセルをしてもらい、俺は彼を信じて家にいる事にした。
俺の家から上野へは距離があるから何かあった時に駆けつけられないのは確かに不安だったけど、それまでの2回の事があったから向井さんを信じながらも家で悶々とする方を選んだ。
向井さんとはマッサージの時と同様に電話で中継する予定だったけど、今回は向井さんの提案で、〔おれの事を信用してくれるならおれが判断して電話します。〕との事だったので、葵に会った時とホテルに入った時だけはメールを貰う事にして、向井さんの判断で俺に掛けてもらう事にする。
そして、13時頃、向井さんからメール≪葵ちゃんと合流しました!デートしてきます!≫が来る。14時頃に葵からも≪桜が凄いよ!東京国立博物館、今度は二人で来ようね!大輔君、仕事頑張って!≫とメールがきた。その後、向井さんからのメールが1通、≪葵ちゃんから普通の人と順番が逆だね?と言われました。≫と、俺が≪順番って何?≫短く返信する。即再返信があり、≪デートとセックスだって≫その文字に心の内が波立った。それ以後は無かったけど葵からの短いメールがちょくちょく来た。
普段の葵はサバサバ(あっさり)していて俺にメールをしてくる回数も少ないのだが、葵自身もある程度言い訳というか罪悪(背徳)感があって俺にメールをしていたのだろうって気がした。正直この午後の数時間は嫉妬心が凄かった。エロの部分が無い分だけ楽しく遊んでいそうな雰囲気にかなり苛々した。
ちなみに向井さんとは幾つか決め事をしているが、そのひとつに俺から向井さんに電話を掛けた時点で全てが終了っていう事にしている。
これも向井さんの提案なのだけど、こういうのは電話して止めましょうってのは意外と言い辛いから、〔俺(大輔)からの着信で即終了にします。〕という事だった。〔だから変に我慢せず嫌になったらすぐにスマートフォンに着信入れてください。〕という事だった。
午後の数時間は長かったような、短かったような時間だった。何かやっていても手につかないし、ずっと葵の事ばっかり考えている。
でも考えているだけじゃ手持ち無沙汰で本を読んだり、テレビを見たりするのだけどやっぱり手に付かない。取り溜めていた映画を再生して観たけど結局殆ど頭には入らない。
18時頃に向井さんからメールで、≪ホテルに到着しました。≫との報告がある。それと同時にそれまでちょくちょく入っていた葵からのメールが途絶えた。
2015/01/19
〖初の貸し出し③ デート〗
土曜日が来て、俺は葵に言ったとおり、休日出勤って事で背広を着て9時に家を出た。葵は、『向井さんと夕飯を食べたら帰るね。大輔君の帰りが遅かったら家でご飯作るからね。』と言って家を出る。
俺は、当然に仕事はないので漫画喫茶に行って暇をつぶすことにした。葵は11時頃には家を出るので、それまではそこで時間を費やした。11時過ぎに出て、一応12時近くになってから家に帰った。勿論葵はもう出かけていた。なんだか他人の家に帰ってきたような違和感があった。
向井さんのプランでは、《前回(3月)マッサージの時に、葵ちゃんが『上野の東京国立博物館(トーハク)を見たい。』と言っていたので、そこに行きます。》との事だった。
《午後一杯はトーハクで鑑賞をする。それから食事の為にホテルに入ります。》との事だった。取ったホテルの名前は書くと差し障りがあるので書かないけど、1泊4万近くするかなり高いホテルのいい部屋らしい。
急な事だったけれど向井さんは一応俺用にも近くのホテルを用意してくれると申し入れてくれたが、結局それはキャンセルをしてもらい、俺は彼を信じて家にいる事にした。
俺の家から上野へは距離があるから何かあった時に駆けつけられないのは確かに不安だったけど、それまでの2回の事があったから向井さんを信じながらも家で悶々とする方を選んだ。
向井さんとはマッサージの時と同様に電話で中継する予定だったけど、今回は向井さんの提案で、〔おれの事を信用してくれるならおれが判断して電話します。〕との事だったので、葵に会った時とホテルに入った時だけはメールを貰う事にして、向井さんの判断で俺に掛けてもらう事にする。
そして、13時頃、向井さんからメール≪葵ちゃんと合流しました!デートしてきます!≫が来る。14時頃に葵からも≪桜が凄いよ!東京国立博物館、今度は二人で来ようね!大輔君、仕事頑張って!≫とメールがきた。その後、向井さんからのメールが1通、≪葵ちゃんから普通の人と順番が逆だね?と言われました。≫と、俺が≪順番って何?≫短く返信する。即再返信があり、≪デートとセックスだって≫その文字に心の内が波立った。それ以後は無かったけど葵からの短いメールがちょくちょく来た。
普段の葵はサバサバ(あっさり)していて俺にメールをしてくる回数も少ないのだが、葵自身もある程度言い訳というか罪悪(背徳)感があって俺にメールをしていたのだろうって気がした。正直この午後の数時間は嫉妬心が凄かった。エロの部分が無い分だけ楽しく遊んでいそうな雰囲気にかなり苛々した。
ちなみに向井さんとは幾つか決め事をしているが、そのひとつに俺から向井さんに電話を掛けた時点で全てが終了っていう事にしている。
これも向井さんの提案なのだけど、こういうのは電話して止めましょうってのは意外と言い辛いから、〔俺(大輔)からの着信で即終了にします。〕という事だった。〔だから変に我慢せず嫌になったらすぐにスマートフォンに着信入れてください。〕という事だった。
午後の数時間は長かったような、短かったような時間だった。何かやっていても手につかないし、ずっと葵の事ばっかり考えている。
でも考えているだけじゃ手持ち無沙汰で本を読んだり、テレビを見たりするのだけどやっぱり手に付かない。取り溜めていた映画を再生して観たけど結局殆ど頭には入らない。
18時頃に向井さんからメールで、≪ホテルに到着しました。≫との報告がある。それと同時にそれまでちょくちょく入っていた葵からのメールが途絶えた。
2015/01/19
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