壊れかけた二人 第17章⑤
17-⑤
「入って良いか~?」と翔太が声をかける。
詩織は『や~だよ』と即答。
「お邪魔しま~す。」
『やだって言ったじゃん~』
「ドンマイ、ドンマイ、気にしないでくれ」
翔太はスタスタと詩織の隣に腰を下ろすと、そのシーツの山を愛撫するように撫で始めた。
「拓海とはどうだった?」って尋ねられても詩織は無視(シカト)する。それで、翔太は鼻で笑ってシーツを撫でまくる。もぞもぞと動くシーツの山。すると詩織が、『・・・拓海はね・・』「ん?」
『拓海はね、誰かさんと違ってホント優しいから、それが無茶苦茶に気持ちいいの・・・』という声がシーツから漏れてきた。翔太が「おれも優しいじゃん」しかし、詩織の返答は無い。
翔太はシーツを剥ぎ取ろうとしていたがなんだか難儀をしている。「くっ、このっ、おい」とか言って笑っていたから、詩織が中からシーツ掴んで抵抗していたのだと思う。
ようやくシーツが取れると、詩織は翔太に対して背中を向けてごろんと寝転がる。丁度俺と顔が合う形になってビックリした。でも穴はうまくカムフラージュしてある。
「あれ?なんで服着てるの?」
『・・・別に・・いいじゃん。』
「まぁ良いけどな、あとで全部脱がすだけですから」
翔太が、そう言いながら、詩織の後ろから寄り添うように寝転がる。それから両手で詩織の胸や太股を撫で回す。詩織はじっと耐えるように、動かなかった。おそらくキスをしようとしたのだろうが、翔太の指が詩織の顎を掴み、振りかせようとすると、詩織は『んっ!』とそれに強く抵抗した。『キスは、いやっ、いやなの』と、つぶやく。
「なんで?」
『・・・たっくんとだけ・・』
「そうなん?」と鼻で笑う翔太
『あと、服も、だから・・』
「え?」
『全部、脱がないからね。』
「なんで?太った?」
『ばっ、ちがっ・・・拓海にしか、見せたくないもん。』
「今更?おかしくない?」
詩織の返答は無し。
確かに今更だけど、その気持ちはすごく嬉しかった。
「お前キス好きじゃん」
『は~?何言ってんの大嫌いだよ。』
翔太が詩織を仰向けにさせて、覆いかぶさる。そして翔太は早速ショーツを脱がしていった。
片手で詩織の陰部を弄りながら、顔は詩織と頬同士を密着させている。時折詩織はくすぐったそうに首を振っていたから耳を舐められていたのだと思う。
その合間合間に、キスをしようとする翔太に、詩織はいやいやと首を振って避けていた。翔太は手マンでクチュクチュと水音を鳴らしながら、結構しつこくキスを迫っていたけど結局諦めて、そのままクンニリングスに移行していった。
翔太が詩織の股間に顔を埋める。詩織の片手は翔太と指を絡めて繋ぎ、もう片手は手の甲で自分の口を押さえていた。
詩織は『んっ、ふっ・・・・あっ、あぁ・・・ん』と時折切なそうに身を捩りながら、その口からは甘い吐息が漏れだしていた。
翔太は俺(覗き穴から見ている)の事を意識してくれているのだろうか?(隣の部屋に覗き穴を作ったことは知らせてあるが、「見られるのは超恥ずかしいけど、お前のために頑張ってみる」と言っていた。)下品とも言えるくらい、はっきりとぴちゃぴちゃと水音を出してクンニリングスをしだした。
詩織はそれが恥ずかしかったのか、口を押さえていた手で翔太の頭を押さえる。「こ、こら・・・ちょ、そんな・・・あっ、ん・・・はぁ」と吐息交じりに抗議をしていたが直ぐに諦めて、手を口元に戻した。
そして翔太が「詩織、フェラしてくれよ」と顔を上げると、はぁはぁ息切らせながら「・・・・・・絶対やだ」と詩織が断る。翔太が「なんだよ~」って楽しそうに言いながら立ち上がりコンドームを取りに行く。
いつの間にか翔太はパンツを脱いでいたらしく、歩く度に勃起したちんこがぶるんぶるんと揺れていた。翔太が立ちながら、コンドームを自分で着けているところを詩織は明らかにちらちらと盗み見しながら、『・・・ほんと、無駄にでかいよね。君のは。』と、呟いていました。
翔太が「無駄ってなんだよ」って、笑いながら詩織に覆いかぶさる。その際、またどさくさに紛れてキスをしようとするが、やはり詩織は首を振って避けていました。「ちんこがでかいの好きなくせに」
『ばっ・・・かじゃないの?関係ないじゃん。』
翔太の腰が、ぐぐっと前に出て、あっさり正常位で挿入される。でも詩織はそれを気にしない風に、
『・・・あたしの周りじゃ、「大きいのは痛いだけ」、って子多いよ。』と喋り続けていた。
翔太は「ふ~ん、あっそ」とゆさゆさと詩織の身体を前後に揺する。すると、『んっ、あぁ・・・』
詩織の上半身だけがぐっと腹筋をするように浮き上がり、そして結合部を確認するように、詩織の顔が下腹部に向く。
そのとき嫌なものを見たかのように顔を背けて、また身体を倒し、両手でマスクするみたいに鼻と口を覆った。『んっ・・・んっ・・・ふっ・・・うっ』と、指から微妙に漏れてくる吐息が悩ましい。
それ以上に、“ぬっちゃぬっちゃ”と、詩織と翔太の性器が擦(こす)れる音はすごく卑猥(ひわい)だった。『あっ、あっ、んっ・・・やっ、だぁ・・・もう!』詩織は苛立たしげにそう言うと、両手を口元から離して、それを翔太の肩に置いた。
詩織が『ちょ・・・っとぉ・・・・んっ、んっ、あっ・・』
「なんだよ」
『もっと・・・ゆっくり・・・』
「普通だろ?」
『や、だぁ・・・』
詩織は可愛い声でそう言うと、両手を口元に戻した。翔太は詩織に覆いかぶさって、ピストンを速める。『んっ、んっ、んっ、・・・はぁ・・・ん』って、くぐくもった、でも甘く切ない喘ぎ声が漏れ出した。
『ああぁっ・・・やぁ、ん』と詩織はまた両手を口元から離して、翔太の首に両腕を回す。『こ、声・・を・・出したくない・・・』と、言葉とは真逆に蕩けきった声で抗議をしていた。
翔太はピストンを一時中断して、「なんで?」詩織の頭を軽く撫でながらそう尋ねる。『・・・拓海・・・だけなのぉ。』拗ねているのか、甘えているのかわからない口調の詩織
「大丈夫だって~下って音は聞こえないから。」本当は翔太も、俺と詩織のセックスの声はかなり聞こえていたはずだ。もしかしたら本当にゲームをしていて聞こえなかったのかもしれないけれど。(隣にいる俺には、はっきりと聞こえている。)
『そ、そういう問題じゃ・・・あっ、あんっ!』
詩織の言葉を遮り、ピストンを再開する翔太。
『あっ、あっ、あっ、あっ、あっ・・』
詩織は首をくっ、っと前に曲げながら声を漏らし続ける。
〘どれだけ濡れているんだよ〙、って思うほどの、“ぐっちゃ、ぐっちゃ”、って水音が激しい。
『あんっ、あんっ、あんっ、あんっ!』
詩織はもう声を我慢しきれなくなっている。
『んっ、くぅっ』と辛そうな声を上げると、両手で翔太の背中をパンパンと、タップするみたいに叩いた。翔太がピストンをまた止めると、はぁはぁと息を荒げながら、詩織は『・・・ちょっと、休憩して・・』と苦しそうに言った。
「イキそう?」
『ち、がう・・・けど』
翔太は鼻で笑うと
「お前イキそうなんだろ?わかりやすいよな」と愉快気に言った。
『ち・・・がう・・・』
「お前さ、イキそうになると、あそこが超ヒクヒクするよな!」
『・・・うるさいな・・・馬鹿・・・じゃ・・ない・・・・あっ、あっ、あぁん!!』
詩織が喋っている途中にちょっと翔太が動いただけで、大きく甘い声を上げる。
翔太は「ただでさえ締まってキツイんだからさ、もう少し中を緩めろよ~」と大げさにいやらしく詩織を挑発した。『やっ・・・だぁ・・・・・・あんっ!あんっ!あんっ!』と詩織が喘ぎ声を出す。
翔太が上半身を密着させたまま、腰を奥に捻じ込むようなピストンを繰り出す。
「イキそう?」
『違う・・・ってばぁ・・・んっ、あっ、あぁっ!』
「じゃ、いいじゃん」
ピストンをさらに加速させる。正常位で、叩きつけるように二人の腰がぶつかる。詩織の上着のシャツはその揺れで、へその上辺りまでめくれ上がっていった。
『あっ!いっ!あっ!あっ!いっ!あっ、あぁんっ!』詩織は翔太の背中に回っている両手のうち片方をまた口元に持っていったけど、声はもう全然我慢できていなかった。『あんっ!あんっ!んっ!はっ!あぁっ!』
翔太は変わらずガシガシと激しいピストンを続ける。やがて詩織は『あっ!ちょっ・・・まっ・・・あっ!だめっ!だめっ!いやっ!やっ、あぁっ!』と切ない声で叫ぶと、また腹筋するように上半身をぐっと折りたたみ、片手は翔太の後頭部を掴み、そしてもう片手はシーツを手繰り寄せるように掴んでいた。
翔太はピストンを止めて、びくっ、びくっ、びくっ、と震える詩織を静観する。『はーっ、はーっ、はーっ』と息を荒げながら、詩織は微妙に身体を痙攣(けいれん)させ続けている。
翔太が「な?久しぶりにどうだった?」と詩織に尋ねた。ふぅふぅ言いながら『・・・別に・・・普通・・だよ・・』とやはり枕の下からの返事だ。「拓海とどっちが良い?」靴下を履きながらそう尋ねる翔太。詩織は『全然たっくん』と即答した。
その返事に「はは」と楽しそうな翔太の笑い声。それが気に障ったのか?詩織は『言っとくけど・・・全然勝負になってないから・・・君とたっくんじゃ。たっくんの方が断トツに上手だし・・・気持ち良いから。』と突き放すような一方的な口調で語る。
正直、二人のセックスを見ていると俺にはもう敗北感しか沸かないのだが、それでも詩織は『たっくんの方が凄く上手だし気持ち良いから』と言ってくれた。翔太は「まぁ好きな人とするのが一番だよな~」と興味無さ気に服を着だしていた。
『・・・当たり前じゃん。』不機嫌そうな詩織。帰る準備が整うと、翔太は詩織の頭をぽんぽんと撫でると「おやすみのキスは要らんの?」と挑発するように聞いた。
詩織は一呼吸置いて『・・・馬鹿じゃないの~』と返事を返す。
「本当はキスしたいくせに。詩織キス超好きじゃん」
『・・・これからたっくんとするの。超するの~』
「はいはい。それじゃ帰るわ。お疲れ」
と翔太が特に気に留める様子もなく、すたすた部屋を出ていくと
詩織は『・・・ほんとウザイ・・やつ・・』と一人呟いていた。
翔太からは、≪帰るわ。お疲れ。またな。≫とメールがきた。
なるべく気持ちを落ちつかせてから、俺は部屋を出る。
覗いている間に一度射精していたが、余裕で再びちんこを勃起していた。
俺が寝室に入ると、詩織はラクビー選手がタックルするみたいに抱きついてきた。最初から、もう下品ってくらいな激しいキスをしてくる。唇が腫れるのじゃないかってくらい二人は吸い合った。
さっきまで翔太に挿入されていた詩織の膣は、やはり挿入の感触が無いくらい緩くなっている。でも俺は逆にそのことが興奮を呼びおこして、またすぐに射精をしてしまった。それでも詩織は、中出しを続ける俺の事を抱きしめてきて、『やっぱり・・・拓海が一番・・・』と甘い声で囁いてきてくれた。
その後イチャイチャしていると詩織が、『あのね?今日ね~キスとかしなかったんだよ。』と、“褒めて褒めて”と言わんばかりの上目遣いで告げてくる。俺が「ありがとう」と素直に嬉しいことを伝えると、詩織は『だってだって、あたしはたっくんのものよ。』と額を俺の胸にぐりぐり押し付けてきた。
更にイチャイチャしていると、俺のスマートフォンが鳴って、詩織が『ちょっと~、女の子だったらどうなるかわかってるよね~?』とニヤニヤしながら着信先を見ると、『うわっ何これ??』といきなり眉間に皺を寄せた。
俺が詩織の手からスマートフォンを取って液晶画面を見ると翔太だった。「あのさ、やっぱもっかいそっちへ行って良い?なんかムラムラしてきちゃって。」との事。それを耳を寄せて一緒に聞いていた詩織は、ばっと俺からスマートフォン取り返して、『邪魔をしないで!』と無表情で冷たく言った。
翔太は面食らった感じで「え?あー」と言い澱んでいると、『じゃ、ま、し、な、い、で!!』とスマートフォンにむかって無機質に宣告した。翔太が「あーはいはい。わかったわかった。」と慌てて電話を切る。
詩織はさっとベッドの脇に俺のスマートフォンを置いた。そして無言でまた俺が腕枕するみたいな体勢に寄り添ってくる。俺を見上げてきて「えへへ」とはにかむように微笑んだ。それが超可愛かったな。
「入って良いか~?」と翔太が声をかける。
詩織は『や~だよ』と即答。
「お邪魔しま~す。」
『やだって言ったじゃん~』
「ドンマイ、ドンマイ、気にしないでくれ」
翔太はスタスタと詩織の隣に腰を下ろすと、そのシーツの山を愛撫するように撫で始めた。
「拓海とはどうだった?」って尋ねられても詩織は無視(シカト)する。それで、翔太は鼻で笑ってシーツを撫でまくる。もぞもぞと動くシーツの山。すると詩織が、『・・・拓海はね・・』「ん?」
『拓海はね、誰かさんと違ってホント優しいから、それが無茶苦茶に気持ちいいの・・・』という声がシーツから漏れてきた。翔太が「おれも優しいじゃん」しかし、詩織の返答は無い。
翔太はシーツを剥ぎ取ろうとしていたがなんだか難儀をしている。「くっ、このっ、おい」とか言って笑っていたから、詩織が中からシーツ掴んで抵抗していたのだと思う。
ようやくシーツが取れると、詩織は翔太に対して背中を向けてごろんと寝転がる。丁度俺と顔が合う形になってビックリした。でも穴はうまくカムフラージュしてある。
「あれ?なんで服着てるの?」
『・・・別に・・いいじゃん。』
「まぁ良いけどな、あとで全部脱がすだけですから」
翔太が、そう言いながら、詩織の後ろから寄り添うように寝転がる。それから両手で詩織の胸や太股を撫で回す。詩織はじっと耐えるように、動かなかった。おそらくキスをしようとしたのだろうが、翔太の指が詩織の顎を掴み、振りかせようとすると、詩織は『んっ!』とそれに強く抵抗した。『キスは、いやっ、いやなの』と、つぶやく。
「なんで?」
『・・・たっくんとだけ・・』
「そうなん?」と鼻で笑う翔太
『あと、服も、だから・・』
「え?」
『全部、脱がないからね。』
「なんで?太った?」
『ばっ、ちがっ・・・拓海にしか、見せたくないもん。』
「今更?おかしくない?」
詩織の返答は無し。
確かに今更だけど、その気持ちはすごく嬉しかった。
「お前キス好きじゃん」
『は~?何言ってんの大嫌いだよ。』
翔太が詩織を仰向けにさせて、覆いかぶさる。そして翔太は早速ショーツを脱がしていった。
片手で詩織の陰部を弄りながら、顔は詩織と頬同士を密着させている。時折詩織はくすぐったそうに首を振っていたから耳を舐められていたのだと思う。
その合間合間に、キスをしようとする翔太に、詩織はいやいやと首を振って避けていた。翔太は手マンでクチュクチュと水音を鳴らしながら、結構しつこくキスを迫っていたけど結局諦めて、そのままクンニリングスに移行していった。
翔太が詩織の股間に顔を埋める。詩織の片手は翔太と指を絡めて繋ぎ、もう片手は手の甲で自分の口を押さえていた。
詩織は『んっ、ふっ・・・・あっ、あぁ・・・ん』と時折切なそうに身を捩りながら、その口からは甘い吐息が漏れだしていた。
翔太は俺(覗き穴から見ている)の事を意識してくれているのだろうか?(隣の部屋に覗き穴を作ったことは知らせてあるが、「見られるのは超恥ずかしいけど、お前のために頑張ってみる」と言っていた。)下品とも言えるくらい、はっきりとぴちゃぴちゃと水音を出してクンニリングスをしだした。
詩織はそれが恥ずかしかったのか、口を押さえていた手で翔太の頭を押さえる。「こ、こら・・・ちょ、そんな・・・あっ、ん・・・はぁ」と吐息交じりに抗議をしていたが直ぐに諦めて、手を口元に戻した。
そして翔太が「詩織、フェラしてくれよ」と顔を上げると、はぁはぁ息切らせながら「・・・・・・絶対やだ」と詩織が断る。翔太が「なんだよ~」って楽しそうに言いながら立ち上がりコンドームを取りに行く。
いつの間にか翔太はパンツを脱いでいたらしく、歩く度に勃起したちんこがぶるんぶるんと揺れていた。翔太が立ちながら、コンドームを自分で着けているところを詩織は明らかにちらちらと盗み見しながら、『・・・ほんと、無駄にでかいよね。君のは。』と、呟いていました。
翔太が「無駄ってなんだよ」って、笑いながら詩織に覆いかぶさる。その際、またどさくさに紛れてキスをしようとするが、やはり詩織は首を振って避けていました。「ちんこがでかいの好きなくせに」
『ばっ・・・かじゃないの?関係ないじゃん。』
翔太の腰が、ぐぐっと前に出て、あっさり正常位で挿入される。でも詩織はそれを気にしない風に、
『・・・あたしの周りじゃ、「大きいのは痛いだけ」、って子多いよ。』と喋り続けていた。
翔太は「ふ~ん、あっそ」とゆさゆさと詩織の身体を前後に揺する。すると、『んっ、あぁ・・・』
詩織の上半身だけがぐっと腹筋をするように浮き上がり、そして結合部を確認するように、詩織の顔が下腹部に向く。
そのとき嫌なものを見たかのように顔を背けて、また身体を倒し、両手でマスクするみたいに鼻と口を覆った。『んっ・・・んっ・・・ふっ・・・うっ』と、指から微妙に漏れてくる吐息が悩ましい。
それ以上に、“ぬっちゃぬっちゃ”と、詩織と翔太の性器が擦(こす)れる音はすごく卑猥(ひわい)だった。『あっ、あっ、んっ・・・やっ、だぁ・・・もう!』詩織は苛立たしげにそう言うと、両手を口元から離して、それを翔太の肩に置いた。
詩織が『ちょ・・・っとぉ・・・・んっ、んっ、あっ・・』
「なんだよ」
『もっと・・・ゆっくり・・・』
「普通だろ?」
『や、だぁ・・・』
詩織は可愛い声でそう言うと、両手を口元に戻した。翔太は詩織に覆いかぶさって、ピストンを速める。『んっ、んっ、んっ、・・・はぁ・・・ん』って、くぐくもった、でも甘く切ない喘ぎ声が漏れ出した。
『ああぁっ・・・やぁ、ん』と詩織はまた両手を口元から離して、翔太の首に両腕を回す。『こ、声・・を・・出したくない・・・』と、言葉とは真逆に蕩けきった声で抗議をしていた。
翔太はピストンを一時中断して、「なんで?」詩織の頭を軽く撫でながらそう尋ねる。『・・・拓海・・・だけなのぉ。』拗ねているのか、甘えているのかわからない口調の詩織
「大丈夫だって~下って音は聞こえないから。」本当は翔太も、俺と詩織のセックスの声はかなり聞こえていたはずだ。もしかしたら本当にゲームをしていて聞こえなかったのかもしれないけれど。(隣にいる俺には、はっきりと聞こえている。)
『そ、そういう問題じゃ・・・あっ、あんっ!』
詩織の言葉を遮り、ピストンを再開する翔太。
『あっ、あっ、あっ、あっ、あっ・・』
詩織は首をくっ、っと前に曲げながら声を漏らし続ける。
〘どれだけ濡れているんだよ〙、って思うほどの、“ぐっちゃ、ぐっちゃ”、って水音が激しい。
『あんっ、あんっ、あんっ、あんっ!』
詩織はもう声を我慢しきれなくなっている。
『んっ、くぅっ』と辛そうな声を上げると、両手で翔太の背中をパンパンと、タップするみたいに叩いた。翔太がピストンをまた止めると、はぁはぁと息を荒げながら、詩織は『・・・ちょっと、休憩して・・』と苦しそうに言った。
「イキそう?」
『ち、がう・・・けど』
翔太は鼻で笑うと
「お前イキそうなんだろ?わかりやすいよな」と愉快気に言った。
『ち・・・がう・・・』
「お前さ、イキそうになると、あそこが超ヒクヒクするよな!」
『・・・うるさいな・・・馬鹿・・・じゃ・・ない・・・・あっ、あっ、あぁん!!』
詩織が喋っている途中にちょっと翔太が動いただけで、大きく甘い声を上げる。
翔太は「ただでさえ締まってキツイんだからさ、もう少し中を緩めろよ~」と大げさにいやらしく詩織を挑発した。『やっ・・・だぁ・・・・・・あんっ!あんっ!あんっ!』と詩織が喘ぎ声を出す。
翔太が上半身を密着させたまま、腰を奥に捻じ込むようなピストンを繰り出す。
「イキそう?」
『違う・・・ってばぁ・・・んっ、あっ、あぁっ!』
「じゃ、いいじゃん」
ピストンをさらに加速させる。正常位で、叩きつけるように二人の腰がぶつかる。詩織の上着のシャツはその揺れで、へその上辺りまでめくれ上がっていった。
『あっ!いっ!あっ!あっ!いっ!あっ、あぁんっ!』詩織は翔太の背中に回っている両手のうち片方をまた口元に持っていったけど、声はもう全然我慢できていなかった。『あんっ!あんっ!んっ!はっ!あぁっ!』
翔太は変わらずガシガシと激しいピストンを続ける。やがて詩織は『あっ!ちょっ・・・まっ・・・あっ!だめっ!だめっ!いやっ!やっ、あぁっ!』と切ない声で叫ぶと、また腹筋するように上半身をぐっと折りたたみ、片手は翔太の後頭部を掴み、そしてもう片手はシーツを手繰り寄せるように掴んでいた。
翔太はピストンを止めて、びくっ、びくっ、びくっ、と震える詩織を静観する。『はーっ、はーっ、はーっ』と息を荒げながら、詩織は微妙に身体を痙攣(けいれん)させ続けている。
翔太が「な?久しぶりにどうだった?」と詩織に尋ねた。ふぅふぅ言いながら『・・・別に・・・普通・・だよ・・』とやはり枕の下からの返事だ。「拓海とどっちが良い?」靴下を履きながらそう尋ねる翔太。詩織は『全然たっくん』と即答した。
その返事に「はは」と楽しそうな翔太の笑い声。それが気に障ったのか?詩織は『言っとくけど・・・全然勝負になってないから・・・君とたっくんじゃ。たっくんの方が断トツに上手だし・・・気持ち良いから。』と突き放すような一方的な口調で語る。
正直、二人のセックスを見ていると俺にはもう敗北感しか沸かないのだが、それでも詩織は『たっくんの方が凄く上手だし気持ち良いから』と言ってくれた。翔太は「まぁ好きな人とするのが一番だよな~」と興味無さ気に服を着だしていた。
『・・・当たり前じゃん。』不機嫌そうな詩織。帰る準備が整うと、翔太は詩織の頭をぽんぽんと撫でると「おやすみのキスは要らんの?」と挑発するように聞いた。
詩織は一呼吸置いて『・・・馬鹿じゃないの~』と返事を返す。
「本当はキスしたいくせに。詩織キス超好きじゃん」
『・・・これからたっくんとするの。超するの~』
「はいはい。それじゃ帰るわ。お疲れ」
と翔太が特に気に留める様子もなく、すたすた部屋を出ていくと
詩織は『・・・ほんとウザイ・・やつ・・』と一人呟いていた。
翔太からは、≪帰るわ。お疲れ。またな。≫とメールがきた。
なるべく気持ちを落ちつかせてから、俺は部屋を出る。
覗いている間に一度射精していたが、余裕で再びちんこを勃起していた。
俺が寝室に入ると、詩織はラクビー選手がタックルするみたいに抱きついてきた。最初から、もう下品ってくらいな激しいキスをしてくる。唇が腫れるのじゃないかってくらい二人は吸い合った。
さっきまで翔太に挿入されていた詩織の膣は、やはり挿入の感触が無いくらい緩くなっている。でも俺は逆にそのことが興奮を呼びおこして、またすぐに射精をしてしまった。それでも詩織は、中出しを続ける俺の事を抱きしめてきて、『やっぱり・・・拓海が一番・・・』と甘い声で囁いてきてくれた。
その後イチャイチャしていると詩織が、『あのね?今日ね~キスとかしなかったんだよ。』と、“褒めて褒めて”と言わんばかりの上目遣いで告げてくる。俺が「ありがとう」と素直に嬉しいことを伝えると、詩織は『だってだって、あたしはたっくんのものよ。』と額を俺の胸にぐりぐり押し付けてきた。
更にイチャイチャしていると、俺のスマートフォンが鳴って、詩織が『ちょっと~、女の子だったらどうなるかわかってるよね~?』とニヤニヤしながら着信先を見ると、『うわっ何これ??』といきなり眉間に皺を寄せた。
俺が詩織の手からスマートフォンを取って液晶画面を見ると翔太だった。「あのさ、やっぱもっかいそっちへ行って良い?なんかムラムラしてきちゃって。」との事。それを耳を寄せて一緒に聞いていた詩織は、ばっと俺からスマートフォン取り返して、『邪魔をしないで!』と無表情で冷たく言った。
翔太は面食らった感じで「え?あー」と言い澱んでいると、『じゃ、ま、し、な、い、で!!』とスマートフォンにむかって無機質に宣告した。翔太が「あーはいはい。わかったわかった。」と慌てて電話を切る。
詩織はさっとベッドの脇に俺のスマートフォンを置いた。そして無言でまた俺が腕枕するみたいな体勢に寄り添ってくる。俺を見上げてきて「えへへ」とはにかむように微笑んだ。それが超可愛かったな。
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