中C『妻をけしかけて・・・・』その16
中C『妻をけしかけて・・・・』その16
あれ以来、藤本(哲也:38歳)課長から何度か電話を頂き、課長は相手会社の川口の上司に、強く抗議し、川口の処分を求めた。もちろん、亜衣の名前を出す事なく、〔貴社の社員、しかも妻帯者が、嫌がる我社の女子社員を・・・。〕と抗議したそうです。
〔宗方さん、これでわたしの出来る事はすべてやりました。ご納得頂けないのは、重々承知しておりますが、あまり事を大きくするとうわさに昇るかもしれませんし・・・。〕
「わかりました。課長にお任せした以上、とやかく言うつもりはありません。反って課長には大変ご心配をおかけしてしまいました。本当に申し訳ありません。ありがとうございました」
私(宗方勝俊31歳)は心から感謝しました。
〔いえいえ、そう言って頂くと私も肩の荷が軽くなりました。〕
結局、川口はクビを免れたものの、地方転勤を命じられると自ら退職をしたのです。この出来事は私達夫婦、とりわけ妻(宗方亜衣:あい:28歳)には重苦しい思い出となり、これ以降は夫婦の会話に元カレだった川口の名前が出る事なくなりました。
『私、会社辞めてもいい?藤本課長に知られたのが、嫌なの・・・。』
「それはいいよ。でも課長から何か言われたのか?」
『今の所そんな事ないわ・・・でも・・・嫌なのよねぇ。』
妻の気持ちは理解出来るのです。結婚前とは言え、不倫していた事実を課長に知られたのが気になっているです。
「あまり気にしない方がいいよ。今の時代珍しい話でもないし・・・藤村課長に何か言われたら、その時は会社を辞めればいいよ。取り敢えず課長の出方をみたら?」
『ありがとう。そうねその時は辞めればいいだけよね。すごく気が楽になったわ・・・。』
今思うと、妻の亜衣が開き直って課長に接するきっかけだったように思います。
妻は課長にストレートに意見や質問をするようになり、反ってそれが亜衣と課長の仲を円滑にしたのですから世の中はわかりません・・・。仕事中でも冗談を言い合うようになり、家でも亜衣の口から藤本課長の名前がひんぱんに出るようになったのです。
『あのことがあった頃は、課長が私に気を使っているのがわかって、反ってそれが嫌でたまらなかったのよ・・・ミスをしても、うやむやで叱らないし、他の社員のミスには結構怒鳴るくせにね・・・それで一度、課長を呼び出して、私に気を使わないで下さいって言ったのよ・・・そうしたら、宗方さん、僕はなにも君に気を使ってないよ、むしろ君の方がと言われたの・・・まぁ、お互い無意識の内にそうなっていたのかも知れないねって。』
「よかったじゃないか。」
『うん、あれからずいぶん気が楽になって・・・課長を見直したわ。以前はただのセクハラ親父だと思っていたけど、結構いいとこもあるわ。』
そして、ある日の夕方、亜衣から電話があります。
『あなた、藤本課長が今夜一緒に飲まないか?って誘われたんだけど、どうする?』
「えっ!俺も一緒にか?」
『当たり前でしょ!二人切りなら私行かないわよ。』
「そうかぁ、藤本課長には公私共に世話になっているし、いい機会だから、今夜はうち持ちで接待しようよ。」
『わかった!じゃあ待っているからね!あの和食店でいいから予約しておいてくれる?課
長、和食党だから。』
こうして私達夫婦は藤本課長と飲む事になったのですが・・・。
2015/11/08
あれ以来、藤本(哲也:38歳)課長から何度か電話を頂き、課長は相手会社の川口の上司に、強く抗議し、川口の処分を求めた。もちろん、亜衣の名前を出す事なく、〔貴社の社員、しかも妻帯者が、嫌がる我社の女子社員を・・・。〕と抗議したそうです。
〔宗方さん、これでわたしの出来る事はすべてやりました。ご納得頂けないのは、重々承知しておりますが、あまり事を大きくするとうわさに昇るかもしれませんし・・・。〕
「わかりました。課長にお任せした以上、とやかく言うつもりはありません。反って課長には大変ご心配をおかけしてしまいました。本当に申し訳ありません。ありがとうございました」
私(宗方勝俊31歳)は心から感謝しました。
〔いえいえ、そう言って頂くと私も肩の荷が軽くなりました。〕
結局、川口はクビを免れたものの、地方転勤を命じられると自ら退職をしたのです。この出来事は私達夫婦、とりわけ妻(宗方亜衣:あい:28歳)には重苦しい思い出となり、これ以降は夫婦の会話に元カレだった川口の名前が出る事なくなりました。
『私、会社辞めてもいい?藤本課長に知られたのが、嫌なの・・・。』
「それはいいよ。でも課長から何か言われたのか?」
『今の所そんな事ないわ・・・でも・・・嫌なのよねぇ。』
妻の気持ちは理解出来るのです。結婚前とは言え、不倫していた事実を課長に知られたのが気になっているです。
「あまり気にしない方がいいよ。今の時代珍しい話でもないし・・・藤村課長に何か言われたら、その時は会社を辞めればいいよ。取り敢えず課長の出方をみたら?」
『ありがとう。そうねその時は辞めればいいだけよね。すごく気が楽になったわ・・・。』
今思うと、妻の亜衣が開き直って課長に接するきっかけだったように思います。
妻は課長にストレートに意見や質問をするようになり、反ってそれが亜衣と課長の仲を円滑にしたのですから世の中はわかりません・・・。仕事中でも冗談を言い合うようになり、家でも亜衣の口から藤本課長の名前がひんぱんに出るようになったのです。
『あのことがあった頃は、課長が私に気を使っているのがわかって、反ってそれが嫌でたまらなかったのよ・・・ミスをしても、うやむやで叱らないし、他の社員のミスには結構怒鳴るくせにね・・・それで一度、課長を呼び出して、私に気を使わないで下さいって言ったのよ・・・そうしたら、宗方さん、僕はなにも君に気を使ってないよ、むしろ君の方がと言われたの・・・まぁ、お互い無意識の内にそうなっていたのかも知れないねって。』
「よかったじゃないか。」
『うん、あれからずいぶん気が楽になって・・・課長を見直したわ。以前はただのセクハラ親父だと思っていたけど、結構いいとこもあるわ。』
そして、ある日の夕方、亜衣から電話があります。
『あなた、藤本課長が今夜一緒に飲まないか?って誘われたんだけど、どうする?』
「えっ!俺も一緒にか?」
『当たり前でしょ!二人切りなら私行かないわよ。』
「そうかぁ、藤本課長には公私共に世話になっているし、いい機会だから、今夜はうち持ちで接待しようよ。」
『わかった!じゃあ待っているからね!あの和食店でいいから予約しておいてくれる?課
長、和食党だから。』
こうして私達夫婦は藤本課長と飲む事になったのですが・・・。
2015/11/08
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