短Ⅱ18【封印】第5回
短Ⅱ18【封印】第5回
私達夫婦の目の前には、〖他人とのSEX〗が圧倒的な重量感を持って存在していました。私(朝倉省吾:しょうご:35歳)ばかりでなく、いつもは、はぐらかす妻(朝倉未来:みき:30歳)にとっても意識せざるを得ないものだったと思います。現に、妻は、他人とのSEXにすんでのところまで遭遇したのですから・・・。
そして、その事実は未来の中の何かを変えたようでした。もっとも、旅先での開放感や非日常性が、それを後押しているようでもありましたし、私が目を輝かせていたことも関係あるかもしれません。『仕方ないわね・・連絡をとってみる・・・。』妻はうなだれながらもそうと言いました。ただし、文中に4つの“断り”をつけてです。
1.片岡さんとのいきさつを夫は全て知っていること、また、その上で連絡をしていること。
2.最初から性行為を目的とする気にはなれないこと。
3.デートの気持ちで会ってもらいたいこと。
4.結果的に、駄目なものは駄目であること。
これらを含めた内容で、妻は片岡儀一さんの携帯へメールを送りました・・・。4つの断りは、妻なりに考えた結果だったようです。片岡さんからのメールはしばらくして返信されてきました。内容は、≪一緒にいさせてくれるだけで十分であり、思い出をつくりましょう。≫という感じでした。紳士的な内容に、向こうもそんなに望んでいないのか、それとも自信があるのか、私にはわかりませんでした。
当初、私達は、その日もまた、観光地を回る予定でした。しかし、このメールによって、予定は妻と片岡さんとのデートに取って代わられます。午前10時、フロント前にて待ち合わせ・・・。その時刻にあわせて、妻の未来は、改めて化粧を直していました。身だしなみとはいえ、片岡さんと会うためだと思うと胸がジリジリします・・・。
10時の10分前、私と妻は部屋を出ました。既にフロント前には、片岡さんがいます。片岡さんは、湯治姿のジャージでなく、ジャケットを羽織り、カジュアルでありながらもきっちりとしていました。そして、こちらに気づくと軽く会釈をします。妻の未来は、『行ってくるわ。』と言い残し私から離れ、片岡さんの方に歩いていき、何度か片岡さんと会話を交わしました。
片岡さんは私に向かってまた会釈し、二人はそのまま旅館を出て行きました・・・。私は二人の背中が小さくなって見えなくなると、部屋に戻りました。妻と二人でちょうど良かった広さも、ガランとして、男一人ではもてあまします。(あぁ・・・、行ってしまったか・・・。)今や、目に見えて、私と妻の未来をつなぐものはありません。それはお互いの思いだけです。
このまま、帰るまで待つだけなのか・・・。そう思っていましたが、しばらくすると、妻からメールが来ました。
≪まずは、滝を見に来ています。≫
私に気を使っているのでしょう。その後も、妻からのメールが何度か来ました。ただ、こちらからメールをしてもそれに対しての返信はありません。どうやら、片岡さんの失礼に当たらないように、見計らってメールを送ってるようでした。
2015/11/14
私達夫婦の目の前には、〖他人とのSEX〗が圧倒的な重量感を持って存在していました。私(朝倉省吾:しょうご:35歳)ばかりでなく、いつもは、はぐらかす妻(朝倉未来:みき:30歳)にとっても意識せざるを得ないものだったと思います。現に、妻は、他人とのSEXにすんでのところまで遭遇したのですから・・・。
そして、その事実は未来の中の何かを変えたようでした。もっとも、旅先での開放感や非日常性が、それを後押しているようでもありましたし、私が目を輝かせていたことも関係あるかもしれません。『仕方ないわね・・連絡をとってみる・・・。』妻はうなだれながらもそうと言いました。ただし、文中に4つの“断り”をつけてです。
1.片岡さんとのいきさつを夫は全て知っていること、また、その上で連絡をしていること。
2.最初から性行為を目的とする気にはなれないこと。
3.デートの気持ちで会ってもらいたいこと。
4.結果的に、駄目なものは駄目であること。
これらを含めた内容で、妻は片岡儀一さんの携帯へメールを送りました・・・。4つの断りは、妻なりに考えた結果だったようです。片岡さんからのメールはしばらくして返信されてきました。内容は、≪一緒にいさせてくれるだけで十分であり、思い出をつくりましょう。≫という感じでした。紳士的な内容に、向こうもそんなに望んでいないのか、それとも自信があるのか、私にはわかりませんでした。
当初、私達は、その日もまた、観光地を回る予定でした。しかし、このメールによって、予定は妻と片岡さんとのデートに取って代わられます。午前10時、フロント前にて待ち合わせ・・・。その時刻にあわせて、妻の未来は、改めて化粧を直していました。身だしなみとはいえ、片岡さんと会うためだと思うと胸がジリジリします・・・。
10時の10分前、私と妻は部屋を出ました。既にフロント前には、片岡さんがいます。片岡さんは、湯治姿のジャージでなく、ジャケットを羽織り、カジュアルでありながらもきっちりとしていました。そして、こちらに気づくと軽く会釈をします。妻の未来は、『行ってくるわ。』と言い残し私から離れ、片岡さんの方に歩いていき、何度か片岡さんと会話を交わしました。
片岡さんは私に向かってまた会釈し、二人はそのまま旅館を出て行きました・・・。私は二人の背中が小さくなって見えなくなると、部屋に戻りました。妻と二人でちょうど良かった広さも、ガランとして、男一人ではもてあまします。(あぁ・・・、行ってしまったか・・・。)今や、目に見えて、私と妻の未来をつなぐものはありません。それはお互いの思いだけです。
このまま、帰るまで待つだけなのか・・・。そう思っていましたが、しばらくすると、妻からメールが来ました。
≪まずは、滝を見に来ています。≫
私に気を使っているのでしょう。その後も、妻からのメールが何度か来ました。ただ、こちらからメールをしてもそれに対しての返信はありません。どうやら、片岡さんの失礼に当たらないように、見計らってメールを送ってるようでした。
2015/11/14
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