中Ⅱ17[自己犠牲と長続き]第一章その5
中Ⅱ17[自己犠牲と長続き]第一章その5
第一章その4
私(山下一雄:やました・かずお:49歳)は、妻(山下芳恵:やました・よしえ:45歳)に本題をもち出します。
「それでさぁ、言いにくいんだけど・・・ 今度は、アレをつけずに“生”でしてくれないか?」
『それは、だめっ! 前にも言ったでしょ? わたしにとって、“最後の一線”なんだって・・・。』
「もう、ここまで来て元に戻れないことも、急にストップできないこともわかっているはずじゃなかったのか?」
『確かに、あなたの願いどおり、これからもそのことを受け入れようって、心に決めたわ。
でも、それとこれとは別なの。わたしにとっての“最後の一線”って意味、わかる?』
「それは俺なりに、考えてはみたよ。」
『そ~う? ・・で、答えはどうだったの?』
「そんなこと話すと、ますます頼みづらくなるじゃないか? 俺のこと、思っていてくれるんだなって、幸せに思ったよ。」
『そこまで考えてくれているのなら・・・わたしの言ってることは、わかるでしょ?』
「でも、ゴムなしでするの、今回が初めてって訳でもないだろ?」
『あの時は別よ。だって、あなたと義彦さん、二人して強引だったもの。初子さんにまで
無理言って・・・わたしだけが避妊具つけてっていう訳にもいかなかったわ。』
「しかしな、俺の妄想は段々とエスカレートするばかりで・・・おまえが、何もつけずに射精される姿が、頭から離れないんだよ。」
『そんなこと言われても困るわ。あなたは男の人だからわからないと思うけど、そんなこ
とをしたら、赤ちゃんができるかもしれないのよ。』
「ちゃんと前もって予防するんだから、その心配はないだろう?」
『わたしは、精神的なことも言ってるの。あなた以外の人の精液がわたしの中に入るってことが、どんなことだかわかるでしょ?』
「わかっているつもりさ。後から、それを責めたりしないから・・・。」
『う~ん。そんなことを言ってほしいんじゃないの。あなたのことだから、いろいろ気を遣って・・どっちみち、お相手はわたしが抱かれてもいいと思えるような男性なんでしょう? その男性とそんなことしたら、本気で好きになってしまうわ。ひょっとして、ずっと一緒にいたいって思うかもしれないよ・・・・。』
「それは仕方がないだろうな。そんな風におまえが、相手の男と身も心も一つになりたい
と願う姿がたまらないんだから。」
『でもね、それって・・・・あなたにとって、わたしが限りなく遠い存在になるってことよ。あなた、この前わたしに離婚のこと尋ねてきたけど、本当にそうなった時の覚悟はできているの?』
「そうなってほしくないけど・・・こんなこと、おまえに持ちかけたのは俺だから、そんな風になっても自業自得だって思っているよ。」
『そ・・・・う。わたしのこと、それほど大切に思ってないのね。わたしが出て行ったら後悔するくせに、そこまで考えているのなら、もう、これ以上言わないわ。』
最終的に、妻は、私の申し出を聞き入れてくれたが、今夜は、夫としての評価を下げてしまった。 第二章その1
2017/03/06
第一章その4
私(山下一雄:やました・かずお:49歳)は、妻(山下芳恵:やました・よしえ:45歳)に本題をもち出します。
「それでさぁ、言いにくいんだけど・・・ 今度は、アレをつけずに“生”でしてくれないか?」
『それは、だめっ! 前にも言ったでしょ? わたしにとって、“最後の一線”なんだって・・・。』
「もう、ここまで来て元に戻れないことも、急にストップできないこともわかっているはずじゃなかったのか?」
『確かに、あなたの願いどおり、これからもそのことを受け入れようって、心に決めたわ。
でも、それとこれとは別なの。わたしにとっての“最後の一線”って意味、わかる?』
「それは俺なりに、考えてはみたよ。」
『そ~う? ・・で、答えはどうだったの?』
「そんなこと話すと、ますます頼みづらくなるじゃないか? 俺のこと、思っていてくれるんだなって、幸せに思ったよ。」
『そこまで考えてくれているのなら・・・わたしの言ってることは、わかるでしょ?』
「でも、ゴムなしでするの、今回が初めてって訳でもないだろ?」
『あの時は別よ。だって、あなたと義彦さん、二人して強引だったもの。初子さんにまで
無理言って・・・わたしだけが避妊具つけてっていう訳にもいかなかったわ。』
「しかしな、俺の妄想は段々とエスカレートするばかりで・・・おまえが、何もつけずに射精される姿が、頭から離れないんだよ。」
『そんなこと言われても困るわ。あなたは男の人だからわからないと思うけど、そんなこ
とをしたら、赤ちゃんができるかもしれないのよ。』
「ちゃんと前もって予防するんだから、その心配はないだろう?」
『わたしは、精神的なことも言ってるの。あなた以外の人の精液がわたしの中に入るってことが、どんなことだかわかるでしょ?』
「わかっているつもりさ。後から、それを責めたりしないから・・・。」
『う~ん。そんなことを言ってほしいんじゃないの。あなたのことだから、いろいろ気を遣って・・どっちみち、お相手はわたしが抱かれてもいいと思えるような男性なんでしょう? その男性とそんなことしたら、本気で好きになってしまうわ。ひょっとして、ずっと一緒にいたいって思うかもしれないよ・・・・。』
「それは仕方がないだろうな。そんな風におまえが、相手の男と身も心も一つになりたい
と願う姿がたまらないんだから。」
『でもね、それって・・・・あなたにとって、わたしが限りなく遠い存在になるってことよ。あなた、この前わたしに離婚のこと尋ねてきたけど、本当にそうなった時の覚悟はできているの?』
「そうなってほしくないけど・・・こんなこと、おまえに持ちかけたのは俺だから、そんな風になっても自業自得だって思っているよ。」
『そ・・・・う。わたしのこと、それほど大切に思ってないのね。わたしが出て行ったら後悔するくせに、そこまで考えているのなら、もう、これ以上言わないわ。』
最終的に、妻は、私の申し出を聞き入れてくれたが、今夜は、夫としての評価を下げてしまった。 第二章その1
2017/03/06
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