中Ⅱ18 『可愛くウソをつく彼女』その6
中Ⅱ18 『可愛くウソをつく彼女』その6
しばらくして、真田里美(さなだ・さとみ:20歳)が立ち上がる。
『もう我慢できないよぉ……入れて……。』
って、潤んだ目で言ってきた。僕(海堂雅樹:かいどう・まさき:21歳)は、里美を壁に向けさせると、そのまま立ちバックで入れようと思った。でも、入れる瞬間に、避妊していないことを思いだす。
「ゴ、ゴム取ってくる!」
『……そのままでいいから、ねぇ、もう我慢できないよぉ……。』
「だ、大丈夫なの?」
『うん……大丈夫な日だから……。』
里美は、発情した顔で言う。こんなにも興奮している彼女を初めて見た。でも、僕は入れることが出来なかった。避妊なしでのセックスは、無責任だと思うからだ。もし今赤ちゃんが出来てしまっても、堕ろすこともないし、結婚もすると思う。でもそんなのは、計画性のなさを周りにアピールするだけだと思うし、将来子供も嫌な思いをすると思う。
僕が固まっていると、『ゴメンなさい……わがまま言ってゴメンね……ベッド行こ?』って、少しだけ悲しそうな顔で言ってきた。それから二人はベッドに行き、すぐにつながる。でも、なぜかわからないが、今度は生で二階堂匠(にかいどう・たくみ:21歳)とセックスをする里美を想像してしまって、1分も保たずにいってしまった……。それでも里美は、
僕の腕枕で幸せそうに眠りにつく……。
それから僕は里美の可愛い寝顔を見ながら、《なぜあんな変なことを考えてしまったのだろう?》と、自問した。嫉妬で少し変になっていただけだと結論づけたが、《あんなに早くイッてしまうくらい興奮していたのかな?》と、不思議にも思った。
そして、また同じような日々が続いた。そのような中で、この日は、僕は授業の実験の関係で遅くなる予定で、里美と帰る時間が大幅にずれることになる。『じゃあ、ご飯作って待ってるね! 早く帰ってきてよ……。』って少し寂しそうな里美。毎日一緒にいるのに、少し離れるだけでこんなに寂しがる。抱きしめてキスをしたくなったが、なんとか我慢した。
そして、ようやく実験が終わったので、本当にどこにも寄り道をせずに家に帰った。玄関を開けると、男物のスニーカーがあり、リビングから里美の笑い声が聞こえてくる。それと同時に、匠の笑い声も聞こえてきた。
僕は、慌ててリビングに行くと、食事をしながら楽しそうに笑っている二人がいた。
〔お、おかえり! 悪いな、先食べてるよ!〕
匠が元気いっぱいに言う。
『おかえりぃ〜 今、よそうね、座ってて!』
って、里美もいつになく楽しそうだ。
「どうしたの?」なんて聞きながら僕は、椅子に座る。〔これ、実家から送ってきたから、2人にお裾分け。〕と、匠が、テーブルの上のイチゴを指さす。かなり大粒のイチゴで、美味しそうだ。「おぉっ! 美味そう! ていうか、実家どこだっけ?」と、僕が聞くと、
〔ん? 栃木(生産高全国1位)だよ。〕と、匠が答える。「あぁ、とちおとめか」、と僕が納得していると、里美が『へぇ! 匠君って、都会モノなんだね!』って目をキラキラさせて言う。
それで僕も匠も、顔を見合わせて吹き出した。岩手出身の里美には、栃木も都会というイメージらしい。笑っている僕達を不思議そうに見る彼女に、そのあたりの説明をすると、『いんや、関東なら都会だって!』って、なまり全開で言った。それから3人で爆笑しながら、食事をして、イチゴを食べた。
でも僕はその時、実は異様なまでに興奮していた。僕のいないところで二人きりだった里美と匠。しかし当然何もないとわかっているが、何かしようと思えば出来たはずである。マンションの一室で、男女が二人きり……妄想が妄想を呼び、一人で苦しんでいた……。
その7に続く
2017/01/24
しばらくして、真田里美(さなだ・さとみ:20歳)が立ち上がる。
『もう我慢できないよぉ……入れて……。』
って、潤んだ目で言ってきた。僕(海堂雅樹:かいどう・まさき:21歳)は、里美を壁に向けさせると、そのまま立ちバックで入れようと思った。でも、入れる瞬間に、避妊していないことを思いだす。
「ゴ、ゴム取ってくる!」
『……そのままでいいから、ねぇ、もう我慢できないよぉ……。』
「だ、大丈夫なの?」
『うん……大丈夫な日だから……。』
里美は、発情した顔で言う。こんなにも興奮している彼女を初めて見た。でも、僕は入れることが出来なかった。避妊なしでのセックスは、無責任だと思うからだ。もし今赤ちゃんが出来てしまっても、堕ろすこともないし、結婚もすると思う。でもそんなのは、計画性のなさを周りにアピールするだけだと思うし、将来子供も嫌な思いをすると思う。
僕が固まっていると、『ゴメンなさい……わがまま言ってゴメンね……ベッド行こ?』って、少しだけ悲しそうな顔で言ってきた。それから二人はベッドに行き、すぐにつながる。でも、なぜかわからないが、今度は生で二階堂匠(にかいどう・たくみ:21歳)とセックスをする里美を想像してしまって、1分も保たずにいってしまった……。それでも里美は、
僕の腕枕で幸せそうに眠りにつく……。
それから僕は里美の可愛い寝顔を見ながら、《なぜあんな変なことを考えてしまったのだろう?》と、自問した。嫉妬で少し変になっていただけだと結論づけたが、《あんなに早くイッてしまうくらい興奮していたのかな?》と、不思議にも思った。
そして、また同じような日々が続いた。そのような中で、この日は、僕は授業の実験の関係で遅くなる予定で、里美と帰る時間が大幅にずれることになる。『じゃあ、ご飯作って待ってるね! 早く帰ってきてよ……。』って少し寂しそうな里美。毎日一緒にいるのに、少し離れるだけでこんなに寂しがる。抱きしめてキスをしたくなったが、なんとか我慢した。
そして、ようやく実験が終わったので、本当にどこにも寄り道をせずに家に帰った。玄関を開けると、男物のスニーカーがあり、リビングから里美の笑い声が聞こえてくる。それと同時に、匠の笑い声も聞こえてきた。
僕は、慌ててリビングに行くと、食事をしながら楽しそうに笑っている二人がいた。
〔お、おかえり! 悪いな、先食べてるよ!〕
匠が元気いっぱいに言う。
『おかえりぃ〜 今、よそうね、座ってて!』
って、里美もいつになく楽しそうだ。
「どうしたの?」なんて聞きながら僕は、椅子に座る。〔これ、実家から送ってきたから、2人にお裾分け。〕と、匠が、テーブルの上のイチゴを指さす。かなり大粒のイチゴで、美味しそうだ。「おぉっ! 美味そう! ていうか、実家どこだっけ?」と、僕が聞くと、
〔ん? 栃木(生産高全国1位)だよ。〕と、匠が答える。「あぁ、とちおとめか」、と僕が納得していると、里美が『へぇ! 匠君って、都会モノなんだね!』って目をキラキラさせて言う。
それで僕も匠も、顔を見合わせて吹き出した。岩手出身の里美には、栃木も都会というイメージらしい。笑っている僕達を不思議そうに見る彼女に、そのあたりの説明をすると、『いんや、関東なら都会だって!』って、なまり全開で言った。それから3人で爆笑しながら、食事をして、イチゴを食べた。
でも僕はその時、実は異様なまでに興奮していた。僕のいないところで二人きりだった里美と匠。しかし当然何もないとわかっているが、何かしようと思えば出来たはずである。マンションの一室で、男女が二人きり……妄想が妄想を呼び、一人で苦しんでいた……。
その7に続く
2017/01/24
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