《音葉 その2》
短3《音葉 その2》
金曜日と土曜日が空白になっていて、日曜日のところにまとめてこう書いてありました。《金曜日、村上さんがウチに来た。誕生日と云うので晩御飯を作ってあげて、一緒に食べた。ケーキとワインでお祝いした。土曜日、初めて村上さんと2人でお買い物に行った。誕生日のお祝いにネクタイを買ってあげた。村上さんも何か買ってくれるっていったけどそれは断った。(日曜日の)夜、憲吾(僕の名前)からTELあった。「宗谷岬に着いたぞー!」だって。なんだかスゴく楽しそうな声だった。ゴメンなさい、憲吾。》
僕は・・・頭に血が昇るのを感じました。つーか、理解不能。なに?コレ? 村上?なんか聞いたことある名前・・。それも音葉の口から。確かバイト先によそから配属されたばっかの25〜26才の社員さんだったような。(彼女はバイトを続けているけど、僕は既に他のバイトをしていたので直接の面識はありませんでした。)
確かに宗谷岬から音葉に電話したことは覚えています。「俺が今日本最北端の男だぁー!」って燥(はしゃ)いでいた。この時には音葉が浮気をしていた?本当なら、これじゃ完全にピエロじゃねーか俺。ゴメンなさいって何だよ。やっぱ浮気したってこと?しかもつい1週間ほど前に。しかし不思議なことに、沸き上がるのは怒りの感情というよりは、むしろ嫉妬からくる愛おしさというか
なんと言ったらいいのか、とにかく今まで味わったことの無い、胸が引き裂かれるような感情が湧いてきます。それは、日記を読みながら勃起している自分がいたのです。何にしても、事実を確認しなければ、音葉の帰りを待って問いただそうと決意しました。
夕方、ニコニコしながら、音葉が帰ってきました。夕飯の材料を買ってきたようで、スーパーの袋を下げています。「村上にも作ってやったんだろ。」(心の声)。 最初は笑顔の音葉でしたが、僕の憮然(失望・落胆してどうすることもできないでいるさま)とした雰囲気を察知して、『どうかした?』と音葉が訊ねてくる。
俺はちょっと躊躇(ためら)いましたが、意を決して切り出しました。「村上って人、ここに泊まったの?」音葉は予想外の言葉にハッとする。畳み掛ける俺。 「ごめん、悪いと思ったけど手帳見てしまった。そしたら色々書いてあった。俺と付き合うのが嫌ならハッキリ言ってよ。村上の方がイイって言うなら別に俺は何も言わん。」
すると音葉はすぐに両目にいっぱいの涙を浮かべて、蚊の鳴くような声で『・・・ゴメン。』
(俺は女の最大の武器に一瞬怯(ひる)みそうになる。いやまて、俺は悪くないぞ。うん、何も悪くない。)「ほんとうに泊まったの?Hした?」 と訊くと『・・・うん。本当にゴメンなさい。でもね、そんなつもりじゃ無かったんだよ・・・。』
俺はHをしたと聞いて頭がカーっと熱くなる。(じゃあどんなつもりだよ。)、と心のツッコミを入れる。 「俺にだって一応プライドあるんだよ。音葉がそういうことなら、今日ここで別れてもいいよ?」 自分でも驚くようなセリフが出て来る。しかし音葉は俺の腕をつかみながら 『それは絶対イヤ!もう絶対にしないから。本当にゴメンなさい・・。』と、本泣きモードに突入。泣くのが収まるまで暫(しばら)く見守る。そして俺にひとつの考えが浮かびました。
2014/11/22
金曜日と土曜日が空白になっていて、日曜日のところにまとめてこう書いてありました。《金曜日、村上さんがウチに来た。誕生日と云うので晩御飯を作ってあげて、一緒に食べた。ケーキとワインでお祝いした。土曜日、初めて村上さんと2人でお買い物に行った。誕生日のお祝いにネクタイを買ってあげた。村上さんも何か買ってくれるっていったけどそれは断った。(日曜日の)夜、憲吾(僕の名前)からTELあった。「宗谷岬に着いたぞー!」だって。なんだかスゴく楽しそうな声だった。ゴメンなさい、憲吾。》
僕は・・・頭に血が昇るのを感じました。つーか、理解不能。なに?コレ? 村上?なんか聞いたことある名前・・。それも音葉の口から。確かバイト先によそから配属されたばっかの25〜26才の社員さんだったような。(彼女はバイトを続けているけど、僕は既に他のバイトをしていたので直接の面識はありませんでした。)
確かに宗谷岬から音葉に電話したことは覚えています。「俺が今日本最北端の男だぁー!」って燥(はしゃ)いでいた。この時には音葉が浮気をしていた?本当なら、これじゃ完全にピエロじゃねーか俺。ゴメンなさいって何だよ。やっぱ浮気したってこと?しかもつい1週間ほど前に。しかし不思議なことに、沸き上がるのは怒りの感情というよりは、むしろ嫉妬からくる愛おしさというか
なんと言ったらいいのか、とにかく今まで味わったことの無い、胸が引き裂かれるような感情が湧いてきます。それは、日記を読みながら勃起している自分がいたのです。何にしても、事実を確認しなければ、音葉の帰りを待って問いただそうと決意しました。
夕方、ニコニコしながら、音葉が帰ってきました。夕飯の材料を買ってきたようで、スーパーの袋を下げています。「村上にも作ってやったんだろ。」(心の声)。 最初は笑顔の音葉でしたが、僕の憮然(失望・落胆してどうすることもできないでいるさま)とした雰囲気を察知して、『どうかした?』と音葉が訊ねてくる。
俺はちょっと躊躇(ためら)いましたが、意を決して切り出しました。「村上って人、ここに泊まったの?」音葉は予想外の言葉にハッとする。畳み掛ける俺。 「ごめん、悪いと思ったけど手帳見てしまった。そしたら色々書いてあった。俺と付き合うのが嫌ならハッキリ言ってよ。村上の方がイイって言うなら別に俺は何も言わん。」
すると音葉はすぐに両目にいっぱいの涙を浮かべて、蚊の鳴くような声で『・・・ゴメン。』
(俺は女の最大の武器に一瞬怯(ひる)みそうになる。いやまて、俺は悪くないぞ。うん、何も悪くない。)「ほんとうに泊まったの?Hした?」 と訊くと『・・・うん。本当にゴメンなさい。でもね、そんなつもりじゃ無かったんだよ・・・。』
俺はHをしたと聞いて頭がカーっと熱くなる。(じゃあどんなつもりだよ。)、と心のツッコミを入れる。 「俺にだって一応プライドあるんだよ。音葉がそういうことなら、今日ここで別れてもいいよ?」 自分でも驚くようなセリフが出て来る。しかし音葉は俺の腕をつかみながら 『それは絶対イヤ!もう絶対にしないから。本当にゴメンなさい・・。』と、本泣きモードに突入。泣くのが収まるまで暫(しばら)く見守る。そして俺にひとつの考えが浮かびました。
2014/11/22
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