〖美羽〗第1章⑥
中J〖美羽〗第1章⑥
《そうだ、その翌日を義兄の楽しみにとってやろうか!姉貴の泊まる晩に俺もいない、そうすれば宗雄さんはそれを楽しみに、あえて危険は冒すまい。》私はこの思いつきに、何故か興奮しました。そしてその時、自分の本当の気持ちが分かりました。《俺は妻の美羽(みう)と義兄が2度とあんな事にならないように心配しているのじゃない!そうじゃなくて、あれと同じような場面を、いや、それ以上の展開を見たいのだ。ただ、それを見られない事を恐れているだけなのだ!》
そう確信すると、私の脳は、異常に回転を速めました。早速、その晩、夕食の時、美羽と義兄の宗雄さんと姉の前で言いました。「明日、俺外に飲みに行く約束しちゃったんだけど、いいかな。」その時、美羽が何故か体をギクッとさせた様な気がしました。
姉貴がすかさず、〚又朝帰りでしょ。あんたももう気をつけなきゃダメよ!〛事実、あるスナック店のマスターと、同業のマスター達が集まる店まで付き合うようになり、いつも朝帰りになっていました。
それで、義兄の顔がパッとあかるくなり、〔かずクン、朝帰りなの?いつも?〕聞いてきました。「うん。まー、」って答えながら、《やっぱり期待しているんだ。》ちょっと不愉快になりましたが、一方で目もくらむような興奮がおそいます。
〚カズ君。美羽ちゃんに聞かなきゃダメじゃない。ねー美羽ちゃん。〛姉貴が言うと、美羽は、『どうせ、行っちゃうんでしょ?』その言い方に、全員爆笑。その後、案の定というか、義兄の宗雄さんが急に機嫌が良くなり、いつになくオシャベリになり、美羽は、何か考え込むように表情を暗くしていきます。
思いの外スムーズに話が決まり、私はホッとしていましたが、当日の朝、美羽は意外な事を言い出しました。『ねぇパパ。今夜、私も出かけてきて来ていいかな?』、《ドキッ!やっぱり嫌なのか?この展開が。》それを聞いた義兄はガッカリした表情を隠しません。
「何時頃?」落胆しながら聞くと、『そんなに遅くならないけど、子供達を寝かしつけていると遅くなっちゃうから、子供達はお義父さんに頼んでいいかしら?』親父は喜ぶに決まっています。もともと子供好きの親父の孫の可愛がり方はあきれるほどです。親父は⦅あー、美羽さん行っといで、美羽さんもここんとこ、大変だったしな。⦆案の定の答えです。
私は仕方なく承知する他ありませんでした。落ち込みながら、仕事をしていた私でしたが、昼食時、ふと、重大な事に気付きました。《ん???親父に子供を預けるって事は、母屋は、美羽が帰ってからは朝まで、義兄と妻の2人きりということか?!》両親の離れは廊下でつながっているものの、1階から行かねばならず、母屋の2階にあるリビングと離れでは、隣の家の様に離れています。
《妻は考えた末、義兄を避けたのではなく、義兄と2人きりになろうということなのか?少なくとも、望まなくて何かの展開があっても、誰にも知られないようにという事か?美羽は、展開を覚悟している。と確信をした。》
2014/12/18
《そうだ、その翌日を義兄の楽しみにとってやろうか!姉貴の泊まる晩に俺もいない、そうすれば宗雄さんはそれを楽しみに、あえて危険は冒すまい。》私はこの思いつきに、何故か興奮しました。そしてその時、自分の本当の気持ちが分かりました。《俺は妻の美羽(みう)と義兄が2度とあんな事にならないように心配しているのじゃない!そうじゃなくて、あれと同じような場面を、いや、それ以上の展開を見たいのだ。ただ、それを見られない事を恐れているだけなのだ!》
そう確信すると、私の脳は、異常に回転を速めました。早速、その晩、夕食の時、美羽と義兄の宗雄さんと姉の前で言いました。「明日、俺外に飲みに行く約束しちゃったんだけど、いいかな。」その時、美羽が何故か体をギクッとさせた様な気がしました。
姉貴がすかさず、〚又朝帰りでしょ。あんたももう気をつけなきゃダメよ!〛事実、あるスナック店のマスターと、同業のマスター達が集まる店まで付き合うようになり、いつも朝帰りになっていました。
それで、義兄の顔がパッとあかるくなり、〔かずクン、朝帰りなの?いつも?〕聞いてきました。「うん。まー、」って答えながら、《やっぱり期待しているんだ。》ちょっと不愉快になりましたが、一方で目もくらむような興奮がおそいます。
〚カズ君。美羽ちゃんに聞かなきゃダメじゃない。ねー美羽ちゃん。〛姉貴が言うと、美羽は、『どうせ、行っちゃうんでしょ?』その言い方に、全員爆笑。その後、案の定というか、義兄の宗雄さんが急に機嫌が良くなり、いつになくオシャベリになり、美羽は、何か考え込むように表情を暗くしていきます。
思いの外スムーズに話が決まり、私はホッとしていましたが、当日の朝、美羽は意外な事を言い出しました。『ねぇパパ。今夜、私も出かけてきて来ていいかな?』、《ドキッ!やっぱり嫌なのか?この展開が。》それを聞いた義兄はガッカリした表情を隠しません。
「何時頃?」落胆しながら聞くと、『そんなに遅くならないけど、子供達を寝かしつけていると遅くなっちゃうから、子供達はお義父さんに頼んでいいかしら?』親父は喜ぶに決まっています。もともと子供好きの親父の孫の可愛がり方はあきれるほどです。親父は⦅あー、美羽さん行っといで、美羽さんもここんとこ、大変だったしな。⦆案の定の答えです。
私は仕方なく承知する他ありませんでした。落ち込みながら、仕事をしていた私でしたが、昼食時、ふと、重大な事に気付きました。《ん???親父に子供を預けるって事は、母屋は、美羽が帰ってからは朝まで、義兄と妻の2人きりということか?!》両親の離れは廊下でつながっているものの、1階から行かねばならず、母屋の2階にあるリビングと離れでは、隣の家の様に離れています。
《妻は考えた末、義兄を避けたのではなく、義兄と2人きりになろうということなのか?少なくとも、望まなくて何かの展開があっても、誰にも知られないようにという事か?美羽は、展開を覚悟している。と確信をした。》
2014/12/18
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