中10〚新しい夫婦の形〛1章第1話
中10〚新しい夫婦の形〛1章第1話
(原題:出張先の妻は 投稿者:飯坂 投稿日:2010/04/01)
僕と妻の希美(のぞみ)が結婚してもう7年がたつ。現在は僕が34歳で希美が32歳、お互いもう30歳を過ぎてしまった。社内では美人で有名だった希美を僕が射止めて、大恋愛の末結ばれた。新婚当初は毎日のように愛し合っていたが、最近はその回数もめっきり減ってしまった。夫婦仲が悪くなったわけではないが、何故だか最近話しをすることもなくなってきている。
今になっても子供ができない僕たちは共働きを続けていた。結婚後すぐに僕は本社から異動になり都内の営業所に勤務となり、希美は本社の企画部で相変わらず働いている。用事があって本社を訪れた時だった。仕事が終わり、妻の顔でも見て帰ろうかと思い企画部のフロアーに行くと、急に便意を催しトイレに駆け込んだ。便座に座ると、先ほどまでの腹痛が急になくなり排便の気配もなくなった。もうしばらく座っていたらまた排便したくなるだろうと思い、しばらくそこに居ることにした。
外から誰かが入ってくる気配がした。「なあ、今回のプロジェクト百瀬(ももせ)さんと組めたらいいなあ。」妻は社内では結婚後も旧姓を使っており、百瀬というのが妻のことを意味しているとすぐにわかった。
「なんで?」
「百瀬さんとプロジェクトを組んで、地方でのプレゼンの後にやらせて(・・・・)もらったことがある人が何人かいるらしいぜ。」
「うそだろ、あの百瀬さんが?誰がそんなこと言ってたの?」
「それは言えないけど、確からしいよ・・。」
「お前それ誰かに騙されてんだよ。だって百瀬さんなんて飲み会だってあまり出てこないし、それになんつたって人妻だろ。そんなおいしい話あるわけないじゃん。」
「普段は絶対にあり得ないけど、地方で百瀬さんと二人っきりっていうシチュエーションだけでも萌えるでしょ。」
「確かに百瀬さんは30過ぎには見えないくらい魅力的だけど、そんなことってあるかな?」
本社企画部の社員であろう男性二人はそう言うとトイレからいなくなり、声が聞こえなくなった。《妻が浮気?》僕はショックというより、にわかに信じられない話に心臓の鼓動が激しく脈打つのがわかった。たしかに妻の仕事は地方での地元説明会などのプレゼンで出張に帯同することが年に数回ある。しかし、妻が帯同するようなプレゼンは大低大掛かりなもので、男性社員と二人っきりなんてないと思っていた。
僕はそのままトイレの便座に座ったまま動けなかった。同時に自分のペニスの変化にとても不思議な違和感を感じている。結局その時は妻の顔を見ずに本社を出た。そして、頭の中ではさっきトイレで聞いた話がうずを巻くようにこびりついて離れないでいた。
結婚後も仕事を続けているが生活はいたって質素で、こっちは営業職なので付き合いなどから夜遅くなることもしばしばあるが、妻の希美は仕事が終わればまっすぐに帰宅する。休日に僕の知らない行動をとっているなどということもなかったので、希美が不倫をするなどということはこの7年間考えもしなかったことだった。
しかし冷静に考えてみたら、確かに希美はまだ充分に若いし美しい。そのような女性社員と二人っきりで出張ともなれば、不道徳にも少なからず一夜限りの不倫を妄想してしまうこともあるかもしれない。
その日私は営業所に戻らず、半日休暇を使って家に帰ることにした。普段の妻は午後6時に仕事を終えて7時には帰宅をする。それまでになんとか証拠を探したいと思った。しかし証拠となるようなものは一切家にはなかった。
2015/03/12
(原題:出張先の妻は 投稿者:飯坂 投稿日:2010/04/01)
僕と妻の希美(のぞみ)が結婚してもう7年がたつ。現在は僕が34歳で希美が32歳、お互いもう30歳を過ぎてしまった。社内では美人で有名だった希美を僕が射止めて、大恋愛の末結ばれた。新婚当初は毎日のように愛し合っていたが、最近はその回数もめっきり減ってしまった。夫婦仲が悪くなったわけではないが、何故だか最近話しをすることもなくなってきている。
今になっても子供ができない僕たちは共働きを続けていた。結婚後すぐに僕は本社から異動になり都内の営業所に勤務となり、希美は本社の企画部で相変わらず働いている。用事があって本社を訪れた時だった。仕事が終わり、妻の顔でも見て帰ろうかと思い企画部のフロアーに行くと、急に便意を催しトイレに駆け込んだ。便座に座ると、先ほどまでの腹痛が急になくなり排便の気配もなくなった。もうしばらく座っていたらまた排便したくなるだろうと思い、しばらくそこに居ることにした。
外から誰かが入ってくる気配がした。「なあ、今回のプロジェクト百瀬(ももせ)さんと組めたらいいなあ。」妻は社内では結婚後も旧姓を使っており、百瀬というのが妻のことを意味しているとすぐにわかった。
「なんで?」
「百瀬さんとプロジェクトを組んで、地方でのプレゼンの後にやらせて(・・・・)もらったことがある人が何人かいるらしいぜ。」
「うそだろ、あの百瀬さんが?誰がそんなこと言ってたの?」
「それは言えないけど、確からしいよ・・。」
「お前それ誰かに騙されてんだよ。だって百瀬さんなんて飲み会だってあまり出てこないし、それになんつたって人妻だろ。そんなおいしい話あるわけないじゃん。」
「普段は絶対にあり得ないけど、地方で百瀬さんと二人っきりっていうシチュエーションだけでも萌えるでしょ。」
「確かに百瀬さんは30過ぎには見えないくらい魅力的だけど、そんなことってあるかな?」
本社企画部の社員であろう男性二人はそう言うとトイレからいなくなり、声が聞こえなくなった。《妻が浮気?》僕はショックというより、にわかに信じられない話に心臓の鼓動が激しく脈打つのがわかった。たしかに妻の仕事は地方での地元説明会などのプレゼンで出張に帯同することが年に数回ある。しかし、妻が帯同するようなプレゼンは大低大掛かりなもので、男性社員と二人っきりなんてないと思っていた。
僕はそのままトイレの便座に座ったまま動けなかった。同時に自分のペニスの変化にとても不思議な違和感を感じている。結局その時は妻の顔を見ずに本社を出た。そして、頭の中ではさっきトイレで聞いた話がうずを巻くようにこびりついて離れないでいた。
結婚後も仕事を続けているが生活はいたって質素で、こっちは営業職なので付き合いなどから夜遅くなることもしばしばあるが、妻の希美は仕事が終わればまっすぐに帰宅する。休日に僕の知らない行動をとっているなどということもなかったので、希美が不倫をするなどということはこの7年間考えもしなかったことだった。
しかし冷静に考えてみたら、確かに希美はまだ充分に若いし美しい。そのような女性社員と二人っきりで出張ともなれば、不道徳にも少なからず一夜限りの不倫を妄想してしまうこともあるかもしれない。
その日私は営業所に戻らず、半日休暇を使って家に帰ることにした。普段の妻は午後6時に仕事を終えて7時には帰宅をする。それまでになんとか証拠を探したいと思った。しかし証拠となるようなものは一切家にはなかった。
2015/03/12
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