中15〖崩壊の予感〗第3回
中15〖崩壊の予感〗第3回
10日後、4月初めの金曜日の夕方、妻の君原小百合(きみはら・さゆり:33歳)は早めに仕事を終え家に帰りシャワーを浴びている。身支度が終わった小百合を見て、《本気だな・・・》と悟った。胸の開いたシルクのブラウスにスリット入りのタイトスカート、ヒップラインがエロく映る。下着のラインが見えないということはTバックなのか・・手にジャケットを持ち助手席に乗り込んで来た。
『あまり期待しないでね~!楽しく飲めるだけで私は満足なのだから・・。』
「長谷川がモーション起こしたら・・その時は・・・。」
『わかっている!その時はメールで知らせるわ!貴方はどうしてる?』
「一応、9時半頃、会場の近くで待機しとくよ!」
私(君原真一:きみはら・しんいち:38歳)は妻の小百合を会場まで送り届け近くのレストランに入った。子供達は親に頼んであり家に帰る気にならなかった。1時間くらい時間を潰し本屋へ寄った。 本を眺めていたところに最初のメールが・・届く。
≪長谷川さんに会った!誘われた!どうしょう?≫すかさず、私が≪小百合に任せるよ。 わかっているね!≫と返信。送った後、心臓がドキドキして視界が急に狭く感じられた。
小百合からの最初のメールがきてから落ち着きを無くした私は、本屋の外に出て震える手でタバコを1本取り出し、火をつけた。もう外のざわめきは音の消えたテレビのように流れていきました。
それから30分後 私の携帯が振動する。≪また触られた!さっきより積極的!ちょっと怖いよ。≫小百合のメールに、≪誘われろよ!でもその時はレコーダーのスィツチ忘れないようにね!≫
また悶々とした時を車の中で過ごした。時刻は午後9時を過ぎ、《そろそろ終わりそうだな~!》と思いエンジンをかけた。それと同時に携帯の赤ランプが点滅した。電話に出ると『やっぱり私には無理!早く 迎えに来て!』と小百合の必死な声です。
安堵感と拍子抜けの気持ちが入り混じった精神状態の私は 隠れるように会場の玄関脇に車を止めた。しばらくすると大勢の人が流れ出てきた。薄暗くてよく見えなかったが、小百合はまだ出て来ない。人の流れが終わりかけた時 大男に寄り添われている小百合を見つけた。
《あれが長谷川雄一なのか・・・。》ヒールを履いている小百合が男の肩までも届かない。その長谷川と小百合がタクシーの前で何か言い合っている。妻の小百合は盛んに手を横に振っている。
《何をしているんだ・・早く戻ってこい!》私はハンドルを持つ手が汗ばんでいた。目の前で起こっていることの現実感がない。ついに小百合は強引にタクシーに乗せられてしまった。しかし、すぐ長谷川は携帯を耳にしながら車を降り会場へ戻って行った。 なぜか小百合は車に乗ったままだ。
しばらくして私の携帯が振動をした。≪どうしょう・・抱かれてしまうよ。≫と小百合のメールに私が返信を打っている間に、長谷川が戻ってきてタクシーが出発してしまう。慌てて私はすぐタクシーを追いかけたが、見失ってしまった。当てもなく探していたが10分後に小百合からの電話が、『ホテルに入ったよ!緑区のホテル・ラ・コステ!ごめんね・・。』
私はすぐそのホテルに向かった。もちろんホテルに入ることも出来ず遠くから眺めていたが・・・あの中で・・・。それから2時間経っても、私の携帯が鳴ることはなかった。
2015/05/30
10日後、4月初めの金曜日の夕方、妻の君原小百合(きみはら・さゆり:33歳)は早めに仕事を終え家に帰りシャワーを浴びている。身支度が終わった小百合を見て、《本気だな・・・》と悟った。胸の開いたシルクのブラウスにスリット入りのタイトスカート、ヒップラインがエロく映る。下着のラインが見えないということはTバックなのか・・手にジャケットを持ち助手席に乗り込んで来た。
『あまり期待しないでね~!楽しく飲めるだけで私は満足なのだから・・。』
「長谷川がモーション起こしたら・・その時は・・・。」
『わかっている!その時はメールで知らせるわ!貴方はどうしてる?』
「一応、9時半頃、会場の近くで待機しとくよ!」
私(君原真一:きみはら・しんいち:38歳)は妻の小百合を会場まで送り届け近くのレストランに入った。子供達は親に頼んであり家に帰る気にならなかった。1時間くらい時間を潰し本屋へ寄った。 本を眺めていたところに最初のメールが・・届く。
≪長谷川さんに会った!誘われた!どうしょう?≫すかさず、私が≪小百合に任せるよ。 わかっているね!≫と返信。送った後、心臓がドキドキして視界が急に狭く感じられた。
小百合からの最初のメールがきてから落ち着きを無くした私は、本屋の外に出て震える手でタバコを1本取り出し、火をつけた。もう外のざわめきは音の消えたテレビのように流れていきました。
それから30分後 私の携帯が振動する。≪また触られた!さっきより積極的!ちょっと怖いよ。≫小百合のメールに、≪誘われろよ!でもその時はレコーダーのスィツチ忘れないようにね!≫
また悶々とした時を車の中で過ごした。時刻は午後9時を過ぎ、《そろそろ終わりそうだな~!》と思いエンジンをかけた。それと同時に携帯の赤ランプが点滅した。電話に出ると『やっぱり私には無理!早く 迎えに来て!』と小百合の必死な声です。
安堵感と拍子抜けの気持ちが入り混じった精神状態の私は 隠れるように会場の玄関脇に車を止めた。しばらくすると大勢の人が流れ出てきた。薄暗くてよく見えなかったが、小百合はまだ出て来ない。人の流れが終わりかけた時 大男に寄り添われている小百合を見つけた。
《あれが長谷川雄一なのか・・・。》ヒールを履いている小百合が男の肩までも届かない。その長谷川と小百合がタクシーの前で何か言い合っている。妻の小百合は盛んに手を横に振っている。
《何をしているんだ・・早く戻ってこい!》私はハンドルを持つ手が汗ばんでいた。目の前で起こっていることの現実感がない。ついに小百合は強引にタクシーに乗せられてしまった。しかし、すぐ長谷川は携帯を耳にしながら車を降り会場へ戻って行った。 なぜか小百合は車に乗ったままだ。
しばらくして私の携帯が振動をした。≪どうしょう・・抱かれてしまうよ。≫と小百合のメールに私が返信を打っている間に、長谷川が戻ってきてタクシーが出発してしまう。慌てて私はすぐタクシーを追いかけたが、見失ってしまった。当てもなく探していたが10分後に小百合からの電話が、『ホテルに入ったよ!緑区のホテル・ラ・コステ!ごめんね・・。』
私はすぐそのホテルに向かった。もちろんホテルに入ることも出来ず遠くから眺めていたが・・・あの中で・・・。それから2時間経っても、私の携帯が鳴ることはなかった。
2015/05/30
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