中10〚新しい夫婦の形〛3章第2話 18
中10〚新しい夫婦の形〛3章第2話 18
妻(希美)の告白から一カ月が経過した。あれから僕(益岡健人)は毎晩のように希美(のぞみ)から話を聞きだし、そして興奮し、妻を何度も抱いた。
「5人もの男とどんな体位でセックスしたんだ?」
「一番感じた体位は?」
「セックスの最中はどんな会話をした?」
「一晩でどれだけ逝かされたのか?実際にどこを愛撫された?」
「絶頂を迎えた時はどんな声を出した?」
「口の中で射精されたときは飲み込んだのか?」
「どんなふうにあそこを触られた?」
僕は希美とのセックスの最中に数え切れないほどの質問をする。そして、同じ質問も何度もした。そのたびに妻は嫌な顔を一つもせずにそれらの質問に答えてくれる。それによって、僕の抑えようとしても湧いてくる嫉妬心からの怒りはおさまっていくのだった。
二カ月が経ち、僕の感情がだいぶ落ち着いてきた頃、突然あの園部君から連絡が入った。
《この前の出張が終わってから百瀬さんの様子が変わった気がするのですが、何かあったのですか?》僕が電話に出ると、園部君は唐突に切り出してきた。
「変わった?」僕は平静を装って彼にそう答えた。《ええ、どうもそんな気がするんです。その後の出張も、なんだか避けているようですし・・。》って言うのです。「出張を避けている?」希美とはなぜか仕事のことは話していなかった。妻の情事の話は繰り返し訊きだしていたが、これからについては何一つ話し合っていなかったのだ。
園部君が《いや、出張を避けているのかな?・・・それより何か・・三宅さんや高山さんを避けているような・・・僕の取越し苦労かもしれませんが。須藤は何もなかったと言っていますけど、やっぱり何かあったのかと・・・すみません、僕が気にすることじゃないですよね。》貴重な情報をもたらしてくれた。
確かにこの二カ月間で僕たちの夫婦関係は一変した。普段あまり感情を表に出さない冷静な妻であっても、見ている人にはわかる変化があったのだろう。「いや、気にしてくれてありがとう。そうだ、園部君、金曜日の晩はひまかい?暇なら飲みにでも行かないか?」
僕は園部君にどう言おうか決めかねたので、とりあえず時間を作り、今後妻のことをどうするかじっくり考えてから、園部君を利用できるのならそうしようと考えて飲みに誘ってみた。《はいっ、いいですよ。僕も益岡さんとじっくり話したいと思っていたので・・・。》
すぐに園部君は誘いに乗ってくる。「わかった、じゃあ場所と時間は後でメールするよ。」そう言って僕は電話を切ったが、彼と会って実際何を話そうかずいぶんと迷った。結局答えが見つからないまま、園部君との約束の日になった。僕は何も考えずに園部君と会うことにした。
2015/05/29
妻(希美)の告白から一カ月が経過した。あれから僕(益岡健人)は毎晩のように希美(のぞみ)から話を聞きだし、そして興奮し、妻を何度も抱いた。
「5人もの男とどんな体位でセックスしたんだ?」
「一番感じた体位は?」
「セックスの最中はどんな会話をした?」
「一晩でどれだけ逝かされたのか?実際にどこを愛撫された?」
「絶頂を迎えた時はどんな声を出した?」
「口の中で射精されたときは飲み込んだのか?」
「どんなふうにあそこを触られた?」
僕は希美とのセックスの最中に数え切れないほどの質問をする。そして、同じ質問も何度もした。そのたびに妻は嫌な顔を一つもせずにそれらの質問に答えてくれる。それによって、僕の抑えようとしても湧いてくる嫉妬心からの怒りはおさまっていくのだった。
二カ月が経ち、僕の感情がだいぶ落ち着いてきた頃、突然あの園部君から連絡が入った。
《この前の出張が終わってから百瀬さんの様子が変わった気がするのですが、何かあったのですか?》僕が電話に出ると、園部君は唐突に切り出してきた。
「変わった?」僕は平静を装って彼にそう答えた。《ええ、どうもそんな気がするんです。その後の出張も、なんだか避けているようですし・・。》って言うのです。「出張を避けている?」希美とはなぜか仕事のことは話していなかった。妻の情事の話は繰り返し訊きだしていたが、これからについては何一つ話し合っていなかったのだ。
園部君が《いや、出張を避けているのかな?・・・それより何か・・三宅さんや高山さんを避けているような・・・僕の取越し苦労かもしれませんが。須藤は何もなかったと言っていますけど、やっぱり何かあったのかと・・・すみません、僕が気にすることじゃないですよね。》貴重な情報をもたらしてくれた。
確かにこの二カ月間で僕たちの夫婦関係は一変した。普段あまり感情を表に出さない冷静な妻であっても、見ている人にはわかる変化があったのだろう。「いや、気にしてくれてありがとう。そうだ、園部君、金曜日の晩はひまかい?暇なら飲みにでも行かないか?」
僕は園部君にどう言おうか決めかねたので、とりあえず時間を作り、今後妻のことをどうするかじっくり考えてから、園部君を利用できるのならそうしようと考えて飲みに誘ってみた。《はいっ、いいですよ。僕も益岡さんとじっくり話したいと思っていたので・・・。》
すぐに園部君は誘いに乗ってくる。「わかった、じゃあ場所と時間は後でメールするよ。」そう言って僕は電話を切ったが、彼と会って実際何を話そうかずいぶんと迷った。結局答えが見つからないまま、園部君との約束の日になった。僕は何も考えずに園部君と会うことにした。
2015/05/29
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