名I〖愛する人〗第1節2章第5話 [夏8]
名I〖愛する人〗第1節2章第5話 [夏8]
妻(寺川絵里:えり:33歳)の唇が半開きになってきた。なんだかここまで吐息が聞こえてきそうな表情だ。僕(寺川匠真:たくま:36歳)はラインでメッセージを打つ。[みんなに見られているね。]妻の目線が一瞬スマホに向けられるが、すぐに前方に戻る。
返信は・・・こない。僕が続けて打つ。昨夜の乱暴な言葉を使ってみた。[おい、あそこのいい女、股開いてあそこが丸見えだぜ。]打ちながら指先が震える・・・そして、先ほど撮った開かれた下半身の写真を添付した。
もう一度妻の目線がスマホの画面に落とされる。・・・数秒間凍ったようにその画面を見つめたあと、再び前を通り過ぎてゆく男達に目線を向けた。まるで何かを確認するように・・。次に信じられないことが起こった。妻の口が大きく息を吸い込むように開かれたが、すぐに片手で開いた口を押さえる。と同時に脚がさらに大きく開かれた。それは時間にしてほんの数秒。
今度は、突然、脚が閉じられる。堅く目を閉じた絵里が口に手を当てたままグッと背を反らす。そしてガクガクと数回妻の身体が前後に波打つ。その直後、プツッと糸が切れた操り人形のようにゆっくりとカウンターテーブルの上に伏せてしまった。
僕はその一部始終を呆気にとられて見ていたが、すぐに我に返り、急いで、でもできるだ
け人の視線を惹かないように注意しながら店内に入った。絵里の横に戻り自分のいた席に座る。何気なく周りを見渡して店内に妻の状態に気がついた人がいないかを確認した。皆、相変わらず自分達のお喋りやスマホの画面、本、パソコンに夢中だったのでホッとする。
絵里の背中にそっと手を置く。妻が大きく呼吸している様子が背中から感じとれた。まだ少し痙攣の余韻が残っていて時折肩が震えている。しばらくそのまま見守っていると、妻の呼吸が落ち着いてきたので、絵里の耳元に小さく囁く。「大丈夫?」それで妻は伏したまま二度頷いた。
ショッピングモールからの帰路、車を運転していた僕の頭の中で先ほどの衝撃的な出来事の映像が何度もフラッシュバックしていた。ガラス越しのカウンター席のスツール椅子に座る妻の姿。曇りガラス越しの開かれた生脚。吐息が聞こえそうな半開きの唇。そして・・・あれは・・・妻はイッてしまったのだろう・・・か?色々と絵里に聞きたいことがある。
あの後、5分ぐらいカウンターに伏したまま動かなかった妻がゆっくりと起き上がり目の前のフラペチーノを一気に飲み干した。そして、ふー、と大きく息を吐いてちょっと照れ臭そうな顔で心配顔をしている僕を見る。『ちょっと寝ちゃった・・・んー・・トイレに・・。』そう言ってからストール椅子から慎重に降りる。スカートがめくれ上がらないように両手で裾を押さえながら。足元がおぼつかない感じだったので僕も手を添えて手伝った。
こんなところでひっくり返ってもらったら大変な事になる。妻の絵里は、自分の足元の確かさを確認してから自分のバッグと小さな買い物袋を1つ取り、両手を後ろに“組むようにしてそれらでお尻の部分をカバーしながらトイレへ向かった。
妻の座っていた部分にそっと手のひらをあててみる。絵里の体温で温められたその部分は、やはり少し湿っていた。多分、スカートも濡らしてしまったのだろう、と思った。しばらくしてトイレから戻ってきた妻は家を出た時のスカートに履き替えていた。
「大丈夫?帰ろっか?」と僕が訊く。
『うん、もう大丈夫よ・・帰る前にもう1軒だけ・・・いいよね?』と絵里は、いつものように微笑んだ。
妻は、基本的に物事に慎重になるタイプだ。ただ、結婚してから分かったのだが、時々驚くほど大胆になることもある。その振れ幅は予測不能で神秘的な二面性とでも言う感じか・・・。今日は、そんな予測を越えた妻の一面をあらためて発見したような気分だった。(しかし・・まさか・・・ノーパンで脚を開いて座っていただけで・・・)何も触れていないのに絶頂に達することが出来るなんて・・・そんなのはネットの中の誇張された作り話くらいに思っていた。でもあれは・・・、明らかに絵里はイッてしまっていた。
2015/12/12
妻(寺川絵里:えり:33歳)の唇が半開きになってきた。なんだかここまで吐息が聞こえてきそうな表情だ。僕(寺川匠真:たくま:36歳)はラインでメッセージを打つ。[みんなに見られているね。]妻の目線が一瞬スマホに向けられるが、すぐに前方に戻る。
返信は・・・こない。僕が続けて打つ。昨夜の乱暴な言葉を使ってみた。[おい、あそこのいい女、股開いてあそこが丸見えだぜ。]打ちながら指先が震える・・・そして、先ほど撮った開かれた下半身の写真を添付した。
もう一度妻の目線がスマホの画面に落とされる。・・・数秒間凍ったようにその画面を見つめたあと、再び前を通り過ぎてゆく男達に目線を向けた。まるで何かを確認するように・・。次に信じられないことが起こった。妻の口が大きく息を吸い込むように開かれたが、すぐに片手で開いた口を押さえる。と同時に脚がさらに大きく開かれた。それは時間にしてほんの数秒。
今度は、突然、脚が閉じられる。堅く目を閉じた絵里が口に手を当てたままグッと背を反らす。そしてガクガクと数回妻の身体が前後に波打つ。その直後、プツッと糸が切れた操り人形のようにゆっくりとカウンターテーブルの上に伏せてしまった。
僕はその一部始終を呆気にとられて見ていたが、すぐに我に返り、急いで、でもできるだ
け人の視線を惹かないように注意しながら店内に入った。絵里の横に戻り自分のいた席に座る。何気なく周りを見渡して店内に妻の状態に気がついた人がいないかを確認した。皆、相変わらず自分達のお喋りやスマホの画面、本、パソコンに夢中だったのでホッとする。
絵里の背中にそっと手を置く。妻が大きく呼吸している様子が背中から感じとれた。まだ少し痙攣の余韻が残っていて時折肩が震えている。しばらくそのまま見守っていると、妻の呼吸が落ち着いてきたので、絵里の耳元に小さく囁く。「大丈夫?」それで妻は伏したまま二度頷いた。
ショッピングモールからの帰路、車を運転していた僕の頭の中で先ほどの衝撃的な出来事の映像が何度もフラッシュバックしていた。ガラス越しのカウンター席のスツール椅子に座る妻の姿。曇りガラス越しの開かれた生脚。吐息が聞こえそうな半開きの唇。そして・・・あれは・・・妻はイッてしまったのだろう・・・か?色々と絵里に聞きたいことがある。
あの後、5分ぐらいカウンターに伏したまま動かなかった妻がゆっくりと起き上がり目の前のフラペチーノを一気に飲み干した。そして、ふー、と大きく息を吐いてちょっと照れ臭そうな顔で心配顔をしている僕を見る。『ちょっと寝ちゃった・・・んー・・トイレに・・。』そう言ってからストール椅子から慎重に降りる。スカートがめくれ上がらないように両手で裾を押さえながら。足元がおぼつかない感じだったので僕も手を添えて手伝った。
こんなところでひっくり返ってもらったら大変な事になる。妻の絵里は、自分の足元の確かさを確認してから自分のバッグと小さな買い物袋を1つ取り、両手を後ろに“組むようにしてそれらでお尻の部分をカバーしながらトイレへ向かった。
妻の座っていた部分にそっと手のひらをあててみる。絵里の体温で温められたその部分は、やはり少し湿っていた。多分、スカートも濡らしてしまったのだろう、と思った。しばらくしてトイレから戻ってきた妻は家を出た時のスカートに履き替えていた。
「大丈夫?帰ろっか?」と僕が訊く。
『うん、もう大丈夫よ・・帰る前にもう1軒だけ・・・いいよね?』と絵里は、いつものように微笑んだ。
妻は、基本的に物事に慎重になるタイプだ。ただ、結婚してから分かったのだが、時々驚くほど大胆になることもある。その振れ幅は予測不能で神秘的な二面性とでも言う感じか・・・。今日は、そんな予測を越えた妻の一面をあらためて発見したような気分だった。(しかし・・まさか・・・ノーパンで脚を開いて座っていただけで・・・)何も触れていないのに絶頂に達することが出来るなんて・・・そんなのはネットの中の誇張された作り話くらいに思っていた。でもあれは・・・、明らかに絵里はイッてしまっていた。
2015/12/12
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