名I〖愛する人〗第2節3章第1話 [秋11]27
名I〖愛する人〗第2節3章第1話 [秋11]27
前話26
昨夜の僕(寺川匠真:たくま:36歳)は、まるで遠足前の小学生のように、この日の天気が気になってしょうがなかった。それは妻(寺川絵里:えり:34歳)のゴルフウェアを見てから一気にテンションが上がったからである。こんなにワクワクしたのは、久し振りだった。
今日は、まさに最高のゴルフ日和の天気だった。爽やかな秋晴れで、風もなく、そんなに寒くも暑くもない。山々の樹々が色付き始めるにはまだ早かったが、都会にはない清々しい空気に包まれていた。(これなら、半袖でプレーできるな・・・)と僕は、喜んだ。
絵里も手に持っていた長袖のベストを着ようかどうか迷っている。このベストもVネックで可愛らしいく清楚な感じで悪くないのだが、僕としては、着ないでプレーして欲しい。ベストを着ない方がやはり妻の身体のラインが強調されると思う。僕が、「なしで・・いいと思うよ・・・。」と声をかける。絵里は、『そうね・・・じゃあ・・着ないわ・・。』と言いながら、そのベストを腰に巻いてスカートの後ろをカーテンのように隠してしまった。
欲をかいた自分の愚かさを呪った時には、時既に遅し。(あああ・・しまった!・・・何て事だ!せっかくのミニスカートがぁぁぁぁぁ・・・)、と僕は自分の痛恨のミスを悔やみ、両手で頭を抱える。そんな僕の心の悲痛の叫びを知らない(たぶん知っている?)妻が振り返り『フフッ・・・どうしたの?・・・早く行こっ・・・。』と無邪気な笑顔で言ってくれた。
僕はトボトボと、妻の絵里はウキウキと、練習グリーンの空いているとこを見つけてそこでボールを転がし始める。ハイシーズン(最も客が殺到する時期)なのでその日は人が多かった。スカートの後ろは腰に巻かれた長袖のベストでガードされているが、やはりここでも周りで練習している男達の視線がチラチラと妻に集まる。
さすがに露骨にじーっと見ている人は、見当たらないが、多分、僕と妻の背後の死角からは、思う存分に絵里を視姦している男達もいるはずだ。僕が彼らだったら、きっとそうする。そして、こんないい女と一緒にラウンドしたい、と羨ましく思うはずだ。僕は、気持ちを切り替えて少し優越感に浸りながら妻のパッティングを見ていた
ここで、一つ気がつく。妻の絵里がボールを手で拾うことをしないのだ。カップに向かって打ったボールを立ったままパターで元のところに打ち返している。(身をかがめることを避けている・・・やはり、あのスカートの中は・・・。)
着替えた三上浩二と佐々木和也がこちらに歩いて来るのが見えた。妻(寺川絵里)は、黙々とボールを転がしているので、僕は三上と佐々木の方に近づいて声をかける。
「スタートまでは、まだ少しあるよな。」
[ああ・・しかし・・びっくりさせるなよ! お前・・・ビックリしたじゃないか・・。]
と三上が嬉しそうに文句を言った。佐々木も息を弾ませながら言う
〚マジであせったよ。・・・てっきりお前の知り合いって聞いたから、普通におっさんを想像していた。・・ははっ・・あんな美人だと知ってたらもっといい服を着てきたのにな・・・。〛
「はははっ・・・悪い悪い・・・驚かそうと思って・・・でも、お前らのあの驚いた顔を見れて楽しかったよ。」
僕がそう返すと、佐々木が〚そりゃ・・・ありゃ、驚くに決まってるさ。〛練習グリーン上の妻(ここでは山岸エリ)を見ながら言う。三上が少し声を落として[で・・誰だあれ?・・・どういう知り合いなんだ・・・もしかして・・・彼女か?]って言う。佐々木も小声で続ける〚マジ?・・・そうなのか?・・・羨ましいな、それ。〛
僕が声を落として「・・・い、いや、だだの知り合い・・ということにしておいてくれ・・・実は、彼女、結婚もしているし・・・あっ、と当然、今日のことは、トップシークレットで・・・よろしく。」と意味深な感じで二人に言った。 [秋12]28に続く
2016/06/26
前話26
昨夜の僕(寺川匠真:たくま:36歳)は、まるで遠足前の小学生のように、この日の天気が気になってしょうがなかった。それは妻(寺川絵里:えり:34歳)のゴルフウェアを見てから一気にテンションが上がったからである。こんなにワクワクしたのは、久し振りだった。
今日は、まさに最高のゴルフ日和の天気だった。爽やかな秋晴れで、風もなく、そんなに寒くも暑くもない。山々の樹々が色付き始めるにはまだ早かったが、都会にはない清々しい空気に包まれていた。(これなら、半袖でプレーできるな・・・)と僕は、喜んだ。
絵里も手に持っていた長袖のベストを着ようかどうか迷っている。このベストもVネックで可愛らしいく清楚な感じで悪くないのだが、僕としては、着ないでプレーして欲しい。ベストを着ない方がやはり妻の身体のラインが強調されると思う。僕が、「なしで・・いいと思うよ・・・。」と声をかける。絵里は、『そうね・・・じゃあ・・着ないわ・・。』と言いながら、そのベストを腰に巻いてスカートの後ろをカーテンのように隠してしまった。
欲をかいた自分の愚かさを呪った時には、時既に遅し。(あああ・・しまった!・・・何て事だ!せっかくのミニスカートがぁぁぁぁぁ・・・)、と僕は自分の痛恨のミスを悔やみ、両手で頭を抱える。そんな僕の心の悲痛の叫びを知らない(たぶん知っている?)妻が振り返り『フフッ・・・どうしたの?・・・早く行こっ・・・。』と無邪気な笑顔で言ってくれた。
僕はトボトボと、妻の絵里はウキウキと、練習グリーンの空いているとこを見つけてそこでボールを転がし始める。ハイシーズン(最も客が殺到する時期)なのでその日は人が多かった。スカートの後ろは腰に巻かれた長袖のベストでガードされているが、やはりここでも周りで練習している男達の視線がチラチラと妻に集まる。
さすがに露骨にじーっと見ている人は、見当たらないが、多分、僕と妻の背後の死角からは、思う存分に絵里を視姦している男達もいるはずだ。僕が彼らだったら、きっとそうする。そして、こんないい女と一緒にラウンドしたい、と羨ましく思うはずだ。僕は、気持ちを切り替えて少し優越感に浸りながら妻のパッティングを見ていた
ここで、一つ気がつく。妻の絵里がボールを手で拾うことをしないのだ。カップに向かって打ったボールを立ったままパターで元のところに打ち返している。(身をかがめることを避けている・・・やはり、あのスカートの中は・・・。)
着替えた三上浩二と佐々木和也がこちらに歩いて来るのが見えた。妻(寺川絵里)は、黙々とボールを転がしているので、僕は三上と佐々木の方に近づいて声をかける。
「スタートまでは、まだ少しあるよな。」
[ああ・・しかし・・びっくりさせるなよ! お前・・・ビックリしたじゃないか・・。]
と三上が嬉しそうに文句を言った。佐々木も息を弾ませながら言う
〚マジであせったよ。・・・てっきりお前の知り合いって聞いたから、普通におっさんを想像していた。・・ははっ・・あんな美人だと知ってたらもっといい服を着てきたのにな・・・。〛
「はははっ・・・悪い悪い・・・驚かそうと思って・・・でも、お前らのあの驚いた顔を見れて楽しかったよ。」
僕がそう返すと、佐々木が〚そりゃ・・・ありゃ、驚くに決まってるさ。〛練習グリーン上の妻(ここでは山岸エリ)を見ながら言う。三上が少し声を落として[で・・誰だあれ?・・・どういう知り合いなんだ・・・もしかして・・・彼女か?]って言う。佐々木も小声で続ける〚マジ?・・・そうなのか?・・・羨ましいな、それ。〛
僕が声を落として「・・・い、いや、だだの知り合い・・ということにしておいてくれ・・・実は、彼女、結婚もしているし・・・あっ、と当然、今日のことは、トップシークレットで・・・よろしく。」と意味深な感じで二人に言った。 [秋12]28に続く
2016/06/26
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