「莉奈と徹さん」 第5話
短I「莉奈と徹さん」 第5話
「徹さん、あの人(タケさん)いい友達だね。」
〔まぁね。あいつとは、つき合い、なげぇから。〕
『徹さん、奥さん亡くなってずっと一人なんだ。』
〔ハハハ。さんざんぱら、苦労をかけたしなぁ。この店だって女房が一人でやっていた様なものだし。子供だって任せきりだった。〕
『いい奥さんだったんだぁ。』
〔亡くなった時は四十三だったから。正直堪えたよ。辛気臭ぇ話ししてすまねぇなぁ。〕
『そんなことないですよ。いい話しじゃない。』
「徹さんモテたんだねぇ。タケさんの話だと相当遊んだみたいだし。」
〔ハハハ。今は女絶ちしている訳じゃないけどな。エロビデオ見てセンズリだけど、ハハハ。〕
『センズリって?なにそれ?』
「ワハハハ。徹さん、俺もこの間、初めて見たよ。今のは凄いなぁ。」
〔莉奈ちゃんも見たの?〕
『あぁ、あれね?うん、見た。この人が宅配で頼んだの。』
この辺りから話はあらぬ方向へ進み始め、俺の心の中に、ある計画が頭をもたげ始めていました。
「徹さん、俺の買ったDVDと交換しようよ。」
〔いいよ。二人で見てなよ。〕
『わたしはもういいわ。五枚も見たら・・・。それに外人の人ってスポーツみたいだしね。』
〔確かにな。でも始めて見たのならびっくりしただろ?〕
『うん。』
〔俺も女房とはよく見たよ。〕
「徹さんはいいよ。俺なんか外人とスケールが違い過ぎてさ。」
〔ハハハ。タケの話はおおげさだからな、本気にするなよ。〕
徹さんは俺と莉奈にワインを注ぎながら。
〔アッチのDVDって、ただやっているだけが多いから見ていて飽きてくるなぁ。〕
『そう。一枚見たらどれも同じ。』
「徹さんが持っているのは、どんなの?」
〔そうだな日本人同士が多いかなぁ。二階に置いてあるから持って来るよ。〕
『いいわよ徹さん。よしなさいよ、あなたも。』
「今度でいいですよ、徹さん。」
〔そうかぁ…次にするか…タケに貸したのもあるしなぁ…。〕
『そんなのみんなで回し見するの?…いやーねぇ。』
〔莉奈ちゃんなぁ…男って結婚しても右手が恋人って奴は結構いるんだよ、ハハハ…。〕
「徹さんは右手?…俺は左手だなぁ…。」
『二人共いやらしい…。』
〔そんなもんだよ男は…女は視覚よりも触覚の方強いから、あんなの見ても男ほどは感じないのかもなぁ。〕
「そうだったかなぁ?ワハハハ…。」
俺は莉奈の顔を覗き込みました…
『馬鹿!馬鹿!…。』
〔可愛いなぁ莉奈ちゃん…ハハハ…耳まで真っ赤…。〕
『もう!…』
〔いいじゃないか莉奈ちゃん…夫婦なんだから、夫婦にタブーはないよ。〕
『だってこの人が変なことばかり言うんだもの…。』
〔何かあったの?DVDを観ていて?〕
『違うけどね。徹さん、話を聞いてくれる?』
突然、莉奈のスマホから呼びだし音がなりました。莉奈はスマホをバッグから出すと、店の外に出て行きました…
『あぁあ…ちょっと会社に帰らなきゃぁ……鍵を届けて来なきゃいけなくなっちゃった…。』
「鍵?…今からか?」
『そうなのよ…一時間もかからないから、あなたはここで待っていてよ。』
〔莉奈ちゃん、大変だなぁ…せっかく飲んでいたのに。〕
『しょうがないわ…徹さん、さっきの話、帰って来たら話すね!…』
そう言い残して、莉奈は出かけました…
店の中には徹さんと自分だけ……以前も何度かこんなことはありましたが…。
〔莉奈ちゃんの話って何だろう?…真ちゃん、喧嘩でもしたのか?〕
「喧嘩?…してないよ……何だろう?………変なこと?……ァッ!…ひょっとして……でも、あいつ…そんなこと徹さんに言うかなぁ?…」
〔何だよ?…〕
「…言えないよ……。」
〔いいから話せよ…真ちゃん夫婦の事なら、貝(かい)になるよ……〕
「…だって、莉奈と…エッチの時の話だから…やっぱ話しづらいよ。」
〔話を聞いてなきゃぁ、莉奈ちゃんが話し出した時、俺が対処出来ないよ…。〕
「ウーン…なら言うけど…莉奈にさ…元彼と寝て来いって…もちろん、本気じゃないよ…。」
〔ンーン……そぅかぁ……それかもなぁ……でも、本当にそうなったら真ちゃんどうすんだょ?〕
徹さんと話しをすると、冗談は冗談として聞いてくれ、この時も決して興味本位に笑い飛ばしたりはしませんでした…。
「莉奈は、もしも偶然会ったとしても、そんなことにはならないって言うんだけどさぁ…。」
〔まぁ…莉奈ちゃんの返事としては、そうだろうなぁ……でもさ…男としては…もし…俺なら…やっぱり抱きたいだろうなぁ……若い頃の莉奈ちゃんは知らないけど…今の莉奈ちゃんは、色っぽいからなぁ……こんな話しになったから言うけど……真ちゃんの嫁さんじゃなかったら、俺だっていってたなぁ…。〕
それは思いがけない言葉でした…。
「本当に?!…徹さん。」
〔ごめん、ごめん…でもなぁ……莉奈ちゃんって、スタイルもいいし、明るいし、酔うと、あの雰囲気だろ…俺だって男だから、変な気にもなるさ……。〕
徹さんは、申し訳なさそうに照れ笑いをしました。
「莉奈の元彼って、今だったら徹さんくらいらしいよ…徹さん、いくつ?」
〔51…、えッ…そんなに離れていたのか?……意外だなぁ…。〕
「そう8年前に43だから徹さんと同じだよ…それで相手は家庭持ち…。」
〔そりゃぁ真ちゃん、莉奈ちゃんはそんなことないだろうけど、会えば男の方は、口説き倒すだろう…。〕
「そうだよねぇ…」
〔それでもいいのか?〕
「ンーン……ちょっとさぁ…見てみたい気もするんだよねぇ……。」
〔元彼とのこと、莉奈ちゃんに聞いたのか?…〕
「…ゥン……。」
〔……嫉妬して、興奮してか…。〕
「何だろうねぇ、この感情は…。」
〔…それらしい夫婦って、うちにも来るよ…仲のいい夫婦だけどさ…。〕
「本当に?…」
〔…うン…いつも決まった若い男と夫婦で待ち合わせして、三人で帰って行くけど…カウンターの下で、旦那も若い男も、奥さんを触ってるよ……〕
「へぇ……その夫婦、歳は?…」
〔…三十代……半ばくらいかなぁ…〕
「へぇ…3Pだねぇ…DVDと一緒かぁ。」
〔DVD見て、莉奈ちゃんは?…〕
「…その世界に入れば、結構……。」
あからさまに莉奈の反応を徹さんに話すのはためらいがありましたが………俺のペニスは硬くなっていました…
〔莉奈ちゃんの話しが、その話しだったら……なんて話したらいいかなぁ……。〕
徹さんは、黙り込んでいましたが…やがて…
〔…真ちゃん…今日、莉奈ちゃん酔わせてもいいか?〕
徹さんは何か考えている様でした…。
「……明日は休みだから別にいいけど……。」
〔…真ちゃん…成り行きで……俺が……もちろん……成り行きだけど……〕
徹さんの言葉が、シドロモドロ…になっていました……が…俺にはわかりました…。
「…莉奈を口説くってこと?……」
〔…ふぅ…やっぱり無理だよなぁ…。〕
俺は、頭の中で徹さんが莉奈を口説く状況を想像しましたが…どう思い巡らせても、うまくいきそうにありません……
「…徹さん……俺に協力してくれない?」
〔協力?…いくらでもするよ…何すればいい?〕
俺はその計画を話しました…。内心ドキドキしながら、そのくせ、その計画に酔っていたのです。
2014/10/17
「徹さん、あの人(タケさん)いい友達だね。」
〔まぁね。あいつとは、つき合い、なげぇから。〕
『徹さん、奥さん亡くなってずっと一人なんだ。』
〔ハハハ。さんざんぱら、苦労をかけたしなぁ。この店だって女房が一人でやっていた様なものだし。子供だって任せきりだった。〕
『いい奥さんだったんだぁ。』
〔亡くなった時は四十三だったから。正直堪えたよ。辛気臭ぇ話ししてすまねぇなぁ。〕
『そんなことないですよ。いい話しじゃない。』
「徹さんモテたんだねぇ。タケさんの話だと相当遊んだみたいだし。」
〔ハハハ。今は女絶ちしている訳じゃないけどな。エロビデオ見てセンズリだけど、ハハハ。〕
『センズリって?なにそれ?』
「ワハハハ。徹さん、俺もこの間、初めて見たよ。今のは凄いなぁ。」
〔莉奈ちゃんも見たの?〕
『あぁ、あれね?うん、見た。この人が宅配で頼んだの。』
この辺りから話はあらぬ方向へ進み始め、俺の心の中に、ある計画が頭をもたげ始めていました。
「徹さん、俺の買ったDVDと交換しようよ。」
〔いいよ。二人で見てなよ。〕
『わたしはもういいわ。五枚も見たら・・・。それに外人の人ってスポーツみたいだしね。』
〔確かにな。でも始めて見たのならびっくりしただろ?〕
『うん。』
〔俺も女房とはよく見たよ。〕
「徹さんはいいよ。俺なんか外人とスケールが違い過ぎてさ。」
〔ハハハ。タケの話はおおげさだからな、本気にするなよ。〕
徹さんは俺と莉奈にワインを注ぎながら。
〔アッチのDVDって、ただやっているだけが多いから見ていて飽きてくるなぁ。〕
『そう。一枚見たらどれも同じ。』
「徹さんが持っているのは、どんなの?」
〔そうだな日本人同士が多いかなぁ。二階に置いてあるから持って来るよ。〕
『いいわよ徹さん。よしなさいよ、あなたも。』
「今度でいいですよ、徹さん。」
〔そうかぁ…次にするか…タケに貸したのもあるしなぁ…。〕
『そんなのみんなで回し見するの?…いやーねぇ。』
〔莉奈ちゃんなぁ…男って結婚しても右手が恋人って奴は結構いるんだよ、ハハハ…。〕
「徹さんは右手?…俺は左手だなぁ…。」
『二人共いやらしい…。』
〔そんなもんだよ男は…女は視覚よりも触覚の方強いから、あんなの見ても男ほどは感じないのかもなぁ。〕
「そうだったかなぁ?ワハハハ…。」
俺は莉奈の顔を覗き込みました…
『馬鹿!馬鹿!…。』
〔可愛いなぁ莉奈ちゃん…ハハハ…耳まで真っ赤…。〕
『もう!…』
〔いいじゃないか莉奈ちゃん…夫婦なんだから、夫婦にタブーはないよ。〕
『だってこの人が変なことばかり言うんだもの…。』
〔何かあったの?DVDを観ていて?〕
『違うけどね。徹さん、話を聞いてくれる?』
突然、莉奈のスマホから呼びだし音がなりました。莉奈はスマホをバッグから出すと、店の外に出て行きました…
『あぁあ…ちょっと会社に帰らなきゃぁ……鍵を届けて来なきゃいけなくなっちゃった…。』
「鍵?…今からか?」
『そうなのよ…一時間もかからないから、あなたはここで待っていてよ。』
〔莉奈ちゃん、大変だなぁ…せっかく飲んでいたのに。〕
『しょうがないわ…徹さん、さっきの話、帰って来たら話すね!…』
そう言い残して、莉奈は出かけました…
店の中には徹さんと自分だけ……以前も何度かこんなことはありましたが…。
〔莉奈ちゃんの話って何だろう?…真ちゃん、喧嘩でもしたのか?〕
「喧嘩?…してないよ……何だろう?………変なこと?……ァッ!…ひょっとして……でも、あいつ…そんなこと徹さんに言うかなぁ?…」
〔何だよ?…〕
「…言えないよ……。」
〔いいから話せよ…真ちゃん夫婦の事なら、貝(かい)になるよ……〕
「…だって、莉奈と…エッチの時の話だから…やっぱ話しづらいよ。」
〔話を聞いてなきゃぁ、莉奈ちゃんが話し出した時、俺が対処出来ないよ…。〕
「ウーン…なら言うけど…莉奈にさ…元彼と寝て来いって…もちろん、本気じゃないよ…。」
〔ンーン……そぅかぁ……それかもなぁ……でも、本当にそうなったら真ちゃんどうすんだょ?〕
徹さんと話しをすると、冗談は冗談として聞いてくれ、この時も決して興味本位に笑い飛ばしたりはしませんでした…。
「莉奈は、もしも偶然会ったとしても、そんなことにはならないって言うんだけどさぁ…。」
〔まぁ…莉奈ちゃんの返事としては、そうだろうなぁ……でもさ…男としては…もし…俺なら…やっぱり抱きたいだろうなぁ……若い頃の莉奈ちゃんは知らないけど…今の莉奈ちゃんは、色っぽいからなぁ……こんな話しになったから言うけど……真ちゃんの嫁さんじゃなかったら、俺だっていってたなぁ…。〕
それは思いがけない言葉でした…。
「本当に?!…徹さん。」
〔ごめん、ごめん…でもなぁ……莉奈ちゃんって、スタイルもいいし、明るいし、酔うと、あの雰囲気だろ…俺だって男だから、変な気にもなるさ……。〕
徹さんは、申し訳なさそうに照れ笑いをしました。
「莉奈の元彼って、今だったら徹さんくらいらしいよ…徹さん、いくつ?」
〔51…、えッ…そんなに離れていたのか?……意外だなぁ…。〕
「そう8年前に43だから徹さんと同じだよ…それで相手は家庭持ち…。」
〔そりゃぁ真ちゃん、莉奈ちゃんはそんなことないだろうけど、会えば男の方は、口説き倒すだろう…。〕
「そうだよねぇ…」
〔それでもいいのか?〕
「ンーン……ちょっとさぁ…見てみたい気もするんだよねぇ……。」
〔元彼とのこと、莉奈ちゃんに聞いたのか?…〕
「…ゥン……。」
〔……嫉妬して、興奮してか…。〕
「何だろうねぇ、この感情は…。」
〔…それらしい夫婦って、うちにも来るよ…仲のいい夫婦だけどさ…。〕
「本当に?…」
〔…うン…いつも決まった若い男と夫婦で待ち合わせして、三人で帰って行くけど…カウンターの下で、旦那も若い男も、奥さんを触ってるよ……〕
「へぇ……その夫婦、歳は?…」
〔…三十代……半ばくらいかなぁ…〕
「へぇ…3Pだねぇ…DVDと一緒かぁ。」
〔DVD見て、莉奈ちゃんは?…〕
「…その世界に入れば、結構……。」
あからさまに莉奈の反応を徹さんに話すのはためらいがありましたが………俺のペニスは硬くなっていました…
〔莉奈ちゃんの話しが、その話しだったら……なんて話したらいいかなぁ……。〕
徹さんは、黙り込んでいましたが…やがて…
〔…真ちゃん…今日、莉奈ちゃん酔わせてもいいか?〕
徹さんは何か考えている様でした…。
「……明日は休みだから別にいいけど……。」
〔…真ちゃん…成り行きで……俺が……もちろん……成り行きだけど……〕
徹さんの言葉が、シドロモドロ…になっていました……が…俺にはわかりました…。
「…莉奈を口説くってこと?……」
〔…ふぅ…やっぱり無理だよなぁ…。〕
俺は、頭の中で徹さんが莉奈を口説く状況を想像しましたが…どう思い巡らせても、うまくいきそうにありません……
「…徹さん……俺に協力してくれない?」
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