長T⦅真奈美という人妻⦆ 第2話
長T⦅真奈美という人妻⦆ 第2話
さあ、これからどうなるのかと思っていたのですが、実は私(都築伸由つづき・のぶよし34歳)以外の4人の男性陣は健闘しきれなかったようで、話の盛り上がりに欠け、あわやこのまま解散か?という危機的状況に追い込まれていたようなのですが、私と小川真奈美(まなみ30歳)の「みんな緊張していたようだし、この一次会だけじゃ、よくわからなかったでしょうから、カラオケでも行ってみない?」といったニュアンスで他の参加者の今合コン離脱を必死で食い止める説得の末、我々一行は二次会のカラオケボックスへと流れることができました。
今考えると、勿論私もこの楽しいひと時を継続したいという思いがあった故の説得だったのですが、真奈美さん自身も参加したかったのだろうなと思います。何故ならば、真奈美さんは、私同様ドタキャン対応のためのスポット参戦であることを旦那さんに説明をしての今合コンへの参加ではありましたが、一次会で帰ってくるという条件で出してもらっていたようで、『居酒屋での一次会が終わったら帰ります。』と、先に告げていたからなのです。
真奈美さんは、居酒屋で『私が二次会を提案したのだから、責任を持って私も参加します。』宣言をいきなり始めました。そして、他のメンバー(普段旦那さんと親しくしている友人の女性)の力も借りて旦那さんと交渉し、二次会に参加できる了承を取る事ができたようです。無論その結果に対し、私が心の中で歓声をあげながらガッツポーズをしたのは言うまでもありません(笑)。
とにかく、その後の二次会は私にとってとても楽しいものになりました。歌も一杯唄い、
皆もお酒が適度にまわったらしく、硬さも次第に取れ、一次会にはなかった会話が弾むという良い結果を招いたようです。
私にとっても久しぶりの合コンという開放感があって、お酒も美味しいし、歌も良かったし、周囲も盛り上がっているし、それよりも何よりも二次会でも常に私の正面に座り楽しい様子で語りかけてくる真奈美さんの笑顔がまた良いつまみのようになって美味しくて(笑)。自分がスポット参戦しているなんていう立場をすっかり忘れ、ほろ酔いのどさくさにまぎれて彼女のメアドと電話番号聞き出す始末。
真奈美さんとデュエットもして、上機嫌のまま酒が進むこと進むこと。最初に設定した2時間のカラオケを更に1時間延長して合計3時間楽しむことにもなりました。
「ああ、楽しい、楽しい。本当に楽しい…。良かった参加して……。楽しい会だ………アレレ?………。」
〔伸由さん。そろそろ帰る時間です。起きてくださいよ。〕
頭の上で、勇也が私の名前を呼ぶ声で目が覚めました。
「へ?」
そうです。威勢良く酒を浴びてしまった私は、不覚にも眠りに落ちてしまっていたのでした。勇也の顔の横に真奈美さんの顔もあります。
『都築さん大丈夫ですか?』
私の顔を覗き込みながらそう声をかけてきます。《あー、一生に一度モノの後悔だ。》なんというところを彼女に見せてしまうとは。しかも初対面で…いくら酒が旨くて彼女に勧められるままカパカパいってしまったとは言え・・ああ、後悔先に立たずとは正にこの事じゃないか状態でした。
終わり良ければすべて良しと言われますが、今回はこのことわざの真逆状態です。いくら楽しくても最後が“寝落ち”ではと、その日はどんよりとした気持ちで帰宅しました。それからは、何もないいつもと変わらぬ普段の生活が続きました。
そんな時です。3週間後の金曜日の事でした。予想もしないメールが真奈美さんから届いたのでした。≪先日は大丈夫でしたか?私が次々にお酒を勧めたせいで、都築さんを酔わせて寝させてしまってごめんなさい。もし、都築さんが気にしていないのであれば、あの時の参加者の私たち以外の8人の2回目の合コンの設定の打合せを伸由さんとしたいのですが、連絡いただけませんか?≫
驚きました。なにせ、すっかり嫌われたと思い込んでいたのですから・・・もうそれで、光よりも速く返信しました(笑)。≪あまりにも旨い酒だったので思わず飲みすぎてしまい、変なところを見せてしまってこちらこそ申し訳ないです。ところで打ち合わせっていつごろが良いですか?≫結局、その日に複数回のメールのやりとりの末、早速翌日の日中に真奈美さんと会うことになりました。
2015/08/14
さあ、これからどうなるのかと思っていたのですが、実は私(都築伸由つづき・のぶよし34歳)以外の4人の男性陣は健闘しきれなかったようで、話の盛り上がりに欠け、あわやこのまま解散か?という危機的状況に追い込まれていたようなのですが、私と小川真奈美(まなみ30歳)の「みんな緊張していたようだし、この一次会だけじゃ、よくわからなかったでしょうから、カラオケでも行ってみない?」といったニュアンスで他の参加者の今合コン離脱を必死で食い止める説得の末、我々一行は二次会のカラオケボックスへと流れることができました。
今考えると、勿論私もこの楽しいひと時を継続したいという思いがあった故の説得だったのですが、真奈美さん自身も参加したかったのだろうなと思います。何故ならば、真奈美さんは、私同様ドタキャン対応のためのスポット参戦であることを旦那さんに説明をしての今合コンへの参加ではありましたが、一次会で帰ってくるという条件で出してもらっていたようで、『居酒屋での一次会が終わったら帰ります。』と、先に告げていたからなのです。
真奈美さんは、居酒屋で『私が二次会を提案したのだから、責任を持って私も参加します。』宣言をいきなり始めました。そして、他のメンバー(普段旦那さんと親しくしている友人の女性)の力も借りて旦那さんと交渉し、二次会に参加できる了承を取る事ができたようです。無論その結果に対し、私が心の中で歓声をあげながらガッツポーズをしたのは言うまでもありません(笑)。
とにかく、その後の二次会は私にとってとても楽しいものになりました。歌も一杯唄い、
皆もお酒が適度にまわったらしく、硬さも次第に取れ、一次会にはなかった会話が弾むという良い結果を招いたようです。
私にとっても久しぶりの合コンという開放感があって、お酒も美味しいし、歌も良かったし、周囲も盛り上がっているし、それよりも何よりも二次会でも常に私の正面に座り楽しい様子で語りかけてくる真奈美さんの笑顔がまた良いつまみのようになって美味しくて(笑)。自分がスポット参戦しているなんていう立場をすっかり忘れ、ほろ酔いのどさくさにまぎれて彼女のメアドと電話番号聞き出す始末。
真奈美さんとデュエットもして、上機嫌のまま酒が進むこと進むこと。最初に設定した2時間のカラオケを更に1時間延長して合計3時間楽しむことにもなりました。
「ああ、楽しい、楽しい。本当に楽しい…。良かった参加して……。楽しい会だ………アレレ?………。」
〔伸由さん。そろそろ帰る時間です。起きてくださいよ。〕
頭の上で、勇也が私の名前を呼ぶ声で目が覚めました。
「へ?」
そうです。威勢良く酒を浴びてしまった私は、不覚にも眠りに落ちてしまっていたのでした。勇也の顔の横に真奈美さんの顔もあります。
『都築さん大丈夫ですか?』
私の顔を覗き込みながらそう声をかけてきます。《あー、一生に一度モノの後悔だ。》なんというところを彼女に見せてしまうとは。しかも初対面で…いくら酒が旨くて彼女に勧められるままカパカパいってしまったとは言え・・ああ、後悔先に立たずとは正にこの事じゃないか状態でした。
終わり良ければすべて良しと言われますが、今回はこのことわざの真逆状態です。いくら楽しくても最後が“寝落ち”ではと、その日はどんよりとした気持ちで帰宅しました。それからは、何もないいつもと変わらぬ普段の生活が続きました。
そんな時です。3週間後の金曜日の事でした。予想もしないメールが真奈美さんから届いたのでした。≪先日は大丈夫でしたか?私が次々にお酒を勧めたせいで、都築さんを酔わせて寝させてしまってごめんなさい。もし、都築さんが気にしていないのであれば、あの時の参加者の私たち以外の8人の2回目の合コンの設定の打合せを伸由さんとしたいのですが、連絡いただけませんか?≫
驚きました。なにせ、すっかり嫌われたと思い込んでいたのですから・・・もうそれで、光よりも速く返信しました(笑)。≪あまりにも旨い酒だったので思わず飲みすぎてしまい、変なところを見せてしまってこちらこそ申し訳ないです。ところで打ち合わせっていつごろが良いですか?≫結局、その日に複数回のメールのやりとりの末、早速翌日の日中に真奈美さんと会うことになりました。
2015/08/14
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