中Ⅱ1〔叔父と妻・・そして私〕第1話
中Ⅱ1〔叔父と妻・・そして私〕第1話
(原題:妻が借金のかたになった話 投稿者・投稿日:不明)
私(村上正俊:むらかみ・まさとし:38歳)と、妻(村上直美:むらかみ・なおみ:36歳)は、結婚して10年を迎えますが、子宝には恵まれません。この話の始まりは3年程前になります。当時私は、前年急逝した父から受け継いだ、印刷会社を経営していました。父の存命中から経営状況は逼迫していましたが、私が受け継いでから、さらに悪化し、負債が膨れあがる一方でした。
会社の存続を諦めて、私は《従業員達に少しでも退職金が支払える状態のうちに潰してしまおう。》と思ったのですが、一代で頑張ってきた父の事を思うと、なかなか踏み切れずにいたのが先見の無さであります。
年の暮れ、債務の返済に追われ、ついに給料の支払いさえ出来ない状態に陥ってしまったのです。とりあえず当座1000万の金を用意しなければ、利息の支払いから給料の支払いまで滞って、夜逃げどころか首を括らなければならない所まで堕ちいっていました。そして妻の直美には離婚を提案します。
最悪の事態は自分一人で背負って行こうと考えたのですが、直美は『どこまで堕ちても二人で頑張ろうよ。』と拒否してくれたのです。二人で話し合いを重ねて、当座必要な金を、私の父の弟…叔父の村上二郎(むらかみ・じろう:60歳)に貸してもらう事にしました。
もっと早い段階で頼れば、よかったのですが、叔父と父の間には以前、会社経営に関する金銭の問題で確執があり、絶縁状態になっていたのです。それでも、親戚・知人を見回しても、必要な金を貸せる人物はその叔父しかなく、昔は甥の私をかわいがってくれていたという思いもあり、ギリギリのこの段階で叔父の元に赴いたのでした。
叔父は不動産、建設業など手広く経営しています。私生活も華やかな生活を送る人でした。二度の離婚を経験し、今では愛人のような女性を住まわせているという噂も・・・私のような地味な男とは住む世界が違うと思わせる叔父です。
平日の夜だったと思います。私は妻の直美と連れ立って、アポイントメント(面談の約束)も取らずに叔父の家を訪問しました。叔父は一人でした。晩酌の最中だったようです。顔を赤らめて陽気な雰囲気で玄関に出てきました。
絶縁していた兄の息子(甥)である私が、夜分突然訪問してきたのです。どんな嫌な態度を取られても仕方無いと思っていました。そんな私の予想とは反対に、叔父は私達夫婦を家の中に招き入れ歓待してくれます。一人での晩酌が寂しかったのか…私には酒の用意までしてくれました。しかし、私達夫婦はそれどころではありませんでした。 第2話に続く
2015/11/29
(原題:妻が借金のかたになった話 投稿者・投稿日:不明)
私(村上正俊:むらかみ・まさとし:38歳)と、妻(村上直美:むらかみ・なおみ:36歳)は、結婚して10年を迎えますが、子宝には恵まれません。この話の始まりは3年程前になります。当時私は、前年急逝した父から受け継いだ、印刷会社を経営していました。父の存命中から経営状況は逼迫していましたが、私が受け継いでから、さらに悪化し、負債が膨れあがる一方でした。
会社の存続を諦めて、私は《従業員達に少しでも退職金が支払える状態のうちに潰してしまおう。》と思ったのですが、一代で頑張ってきた父の事を思うと、なかなか踏み切れずにいたのが先見の無さであります。
年の暮れ、債務の返済に追われ、ついに給料の支払いさえ出来ない状態に陥ってしまったのです。とりあえず当座1000万の金を用意しなければ、利息の支払いから給料の支払いまで滞って、夜逃げどころか首を括らなければならない所まで堕ちいっていました。そして妻の直美には離婚を提案します。
最悪の事態は自分一人で背負って行こうと考えたのですが、直美は『どこまで堕ちても二人で頑張ろうよ。』と拒否してくれたのです。二人で話し合いを重ねて、当座必要な金を、私の父の弟…叔父の村上二郎(むらかみ・じろう:60歳)に貸してもらう事にしました。
もっと早い段階で頼れば、よかったのですが、叔父と父の間には以前、会社経営に関する金銭の問題で確執があり、絶縁状態になっていたのです。それでも、親戚・知人を見回しても、必要な金を貸せる人物はその叔父しかなく、昔は甥の私をかわいがってくれていたという思いもあり、ギリギリのこの段階で叔父の元に赴いたのでした。
叔父は不動産、建設業など手広く経営しています。私生活も華やかな生活を送る人でした。二度の離婚を経験し、今では愛人のような女性を住まわせているという噂も・・・私のような地味な男とは住む世界が違うと思わせる叔父です。
平日の夜だったと思います。私は妻の直美と連れ立って、アポイントメント(面談の約束)も取らずに叔父の家を訪問しました。叔父は一人でした。晩酌の最中だったようです。顔を赤らめて陽気な雰囲気で玄関に出てきました。
絶縁していた兄の息子(甥)である私が、夜分突然訪問してきたのです。どんな嫌な態度を取られても仕方無いと思っていました。そんな私の予想とは反対に、叔父は私達夫婦を家の中に招き入れ歓待してくれます。一人での晩酌が寂しかったのか…私には酒の用意までしてくれました。しかし、私達夫婦はそれどころではありませんでした。 第2話に続く
2015/11/29
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