長U〖綾乃の想い〗第4章その7 26
長U〖綾乃の想い〗第4章その7 26
絶頂はもう目の前まで来ている。初めての経験という恐怖から、一瞬指を止めてしまいそうになった藤澤綾乃(あやの:30歳)だったが、なぜか頭の中の三浦智(さとし:33歳)の声に従ってしまう綾乃は指を止める事ができない。
《・・・ああ・・・もうダメ・・・もうダメッ・・・》
綾乃はソファの上で目を閉じたまま身体を仰け反らせるようにして顔を天井に向ける。気持ちよすぎる快感がもうその限界を迎えそうだ。
〔イキそうだろう?イキそうなんだろう奥さん?イク時はイクって言うんだよ。昨日の恭子のように・・・イクって言えばさらに気持ちよくなる・・・さぁ、思う存分イキなよ!〕
“クチュクチュクチュチュクチュ・・・”
『アア・・・ンッンッンッ・・・ハァァァ!』
身体の奥から吐き出すような綾乃の喘ぎ声がリビングに響く。ジェットコースターで一番高い所へ到達し、そこからグワンッと身体が一気に真下へ向かっていくような感覚だった。綾乃は身体をさらに仰け反らせ、ソファから腰を大きく浮かせる。
そしてついに、綾乃は、妄想の中の三浦に誘導されるようにして、人生初の快感絶頂を迎えたのであった。
『ハァァンッンッンッ・・・ああ!・・・イッ・・・イクッ・・・アンッ!・・・』
無意識に綾乃の身体が震える・・ビクビクビクビクビクン・・・真っ白になる脳内・・痺れる感覚・・そして・・・信じられない程甘い快感が広がる。
しばらく動けずにソファに横たわっていた。火照る躰を静めるように寝室のベッドに入ったが、夫への罪悪を感じつつ、絶頂の快感を知った興奮で眠ることが出来ない。無理に目を閉じても・・あの男の・・不敵な笑いが・・ちらついて・・結局、朝まで・・・。
「じゃあ、行って来るわ。」
『うん、いってらっしゃい。』
朝、仕事に向かう夫の藤澤良一(りょういち:37歳)を綾乃はいつも通りに送り出す。笑顔で見送ったものの、良一が出て行くと綾乃はすぐさまその場で欠伸(あくび)をしてしまった。完全に睡眠不足だ。2日続けての夜更かしが原因である。
『・・・はぁ・・・。』
そして綾乃は欠伸をしたかと思えば、今度は深いため息が口から漏れる。キッチンに戻って朝食で使った食器を洗いながら、綾乃は同じようなため息を何度も出していた。
昨日夜中に自分がしてしまった事・・夜中に1人でリビングでした自慰行為・・しかも夫・良一とのSEXの後に・・を反省する。でも昨日は、女性として初めての快感絶頂も体験してしまった。それも身体の中心を突き抜けるような刺激的な快感。これが“イク”という事なのだと、その女性だけが経験できる快楽に悦びを感じている自分がいて、そして素直にイク事は気持ちイイのだと全身をもって感じた。
この時に、綾乃は絶頂の余韻に身体を震わせながらそんな事を本能的に感じていた。しかし、その後に綾乃を襲ってきたのは強烈な後悔(罪悪感)である。綾乃は真面目な女性なのだ。妄想の中とはいえ、良一を裏切ってしまった自分が許せない。
綾乃は妄想の中であの男、三浦の声によって人生初の快感絶頂へと導かれたのだから・・・《夫以外の男性に性的な感情を抱いてしまった自分が情けない》・・・《自分はそんなにだらしない女だったのか》と、心の中で強く自分を責めた。
《・・・良一は一生懸命私のため、家族のために頑張ってくれているのに・・・》
そんな強い後悔(罪悪感)を感じる中で、綾乃は強く心に決めるのであった。
《もうあんな裏切り行為はしたくない、いや、絶対にしない。》
心の中だけでも他の男性の事を考えるなんて、そんな事はもう二度とあってはいけない。
《・・・私は良一の妻で、良一は私を愛してくれている、私も良一を愛している・・・》
夫の藤澤良一(りょういち:37歳)を愛している・・・それは藤澤綾乃(あやの:30歳)の心に確かにある揺ぎ無い気持ち・・・それを再確認した上で、後悔(罪悪感)が大きかった分、綾乃のその決意は固いものであった。そう・・・少なくともこの時は綾乃の決意は相当に固いものであったのだ・・・この時までは・・・。
2016/03/03
長U〖綾乃の想い〗第1章その1 01 から読みたい方は ⇒ こちら
絶頂はもう目の前まで来ている。初めての経験という恐怖から、一瞬指を止めてしまいそうになった藤澤綾乃(あやの:30歳)だったが、なぜか頭の中の三浦智(さとし:33歳)の声に従ってしまう綾乃は指を止める事ができない。
《・・・ああ・・・もうダメ・・・もうダメッ・・・》
綾乃はソファの上で目を閉じたまま身体を仰け反らせるようにして顔を天井に向ける。気持ちよすぎる快感がもうその限界を迎えそうだ。
〔イキそうだろう?イキそうなんだろう奥さん?イク時はイクって言うんだよ。昨日の恭子のように・・・イクって言えばさらに気持ちよくなる・・・さぁ、思う存分イキなよ!〕
“クチュクチュクチュチュクチュ・・・”
『アア・・・ンッンッンッ・・・ハァァァ!』
身体の奥から吐き出すような綾乃の喘ぎ声がリビングに響く。ジェットコースターで一番高い所へ到達し、そこからグワンッと身体が一気に真下へ向かっていくような感覚だった。綾乃は身体をさらに仰け反らせ、ソファから腰を大きく浮かせる。
そしてついに、綾乃は、妄想の中の三浦に誘導されるようにして、人生初の快感絶頂を迎えたのであった。
『ハァァンッンッンッ・・・ああ!・・・イッ・・・イクッ・・・アンッ!・・・』
無意識に綾乃の身体が震える・・ビクビクビクビクビクン・・・真っ白になる脳内・・痺れる感覚・・そして・・・信じられない程甘い快感が広がる。
しばらく動けずにソファに横たわっていた。火照る躰を静めるように寝室のベッドに入ったが、夫への罪悪を感じつつ、絶頂の快感を知った興奮で眠ることが出来ない。無理に目を閉じても・・あの男の・・不敵な笑いが・・ちらついて・・結局、朝まで・・・。
「じゃあ、行って来るわ。」
『うん、いってらっしゃい。』
朝、仕事に向かう夫の藤澤良一(りょういち:37歳)を綾乃はいつも通りに送り出す。笑顔で見送ったものの、良一が出て行くと綾乃はすぐさまその場で欠伸(あくび)をしてしまった。完全に睡眠不足だ。2日続けての夜更かしが原因である。
『・・・はぁ・・・。』
そして綾乃は欠伸をしたかと思えば、今度は深いため息が口から漏れる。キッチンに戻って朝食で使った食器を洗いながら、綾乃は同じようなため息を何度も出していた。
昨日夜中に自分がしてしまった事・・夜中に1人でリビングでした自慰行為・・しかも夫・良一とのSEXの後に・・を反省する。でも昨日は、女性として初めての快感絶頂も体験してしまった。それも身体の中心を突き抜けるような刺激的な快感。これが“イク”という事なのだと、その女性だけが経験できる快楽に悦びを感じている自分がいて、そして素直にイク事は気持ちイイのだと全身をもって感じた。
この時に、綾乃は絶頂の余韻に身体を震わせながらそんな事を本能的に感じていた。しかし、その後に綾乃を襲ってきたのは強烈な後悔(罪悪感)である。綾乃は真面目な女性なのだ。妄想の中とはいえ、良一を裏切ってしまった自分が許せない。
綾乃は妄想の中であの男、三浦の声によって人生初の快感絶頂へと導かれたのだから・・・《夫以外の男性に性的な感情を抱いてしまった自分が情けない》・・・《自分はそんなにだらしない女だったのか》と、心の中で強く自分を責めた。
《・・・良一は一生懸命私のため、家族のために頑張ってくれているのに・・・》
そんな強い後悔(罪悪感)を感じる中で、綾乃は強く心に決めるのであった。
《もうあんな裏切り行為はしたくない、いや、絶対にしない。》
心の中だけでも他の男性の事を考えるなんて、そんな事はもう二度とあってはいけない。
《・・・私は良一の妻で、良一は私を愛してくれている、私も良一を愛している・・・》
夫の藤澤良一(りょういち:37歳)を愛している・・・それは藤澤綾乃(あやの:30歳)の心に確かにある揺ぎ無い気持ち・・・それを再確認した上で、後悔(罪悪感)が大きかった分、綾乃のその決意は固いものであった。そう・・・少なくともこの時は綾乃の決意は相当に固いものであったのだ・・・この時までは・・・。
2016/03/03
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