長U〖綾乃の想い〗第3章その5 19
長U〖綾乃の想い〗第3章その5 19
《ハァァ・・・アッアッアッ…ダメ…もうダメェ…ンッンッンッ!》
篠原恭子(きょうこ:30歳)が徐々に興奮を高めていっているのが分かる。(・・・こんなに
も声をあげて・・・)綾乃は結婚はしている訳だし、当然SEXは経験している。だから他の多くの人々が知っているSEXを、自身も知っていると思っていた。
新婚ではないが、まだ結婚して数年、夫婦の性生活も決してセックスレスなどではないし、夫の藤澤良一に抱き締められながらの愛情あるSEXに、藤澤綾乃(あやの:30歳)は満足感を得ていたし、不満などはない。しかし、今耳に届いている恭子のあられもない喘ぎ声は、そんな綾乃にカルチャーショックを与えていた。
なぜなら、綾乃はSEXの時にそんな風に声を上げた事がなかったからだ。我を忘れているかのような喘ぎ声です。理性も何もかもを無くしているかのような喘ぎ声。それに、このベッドの軋む音、息遣い、パンッパンッパンッ!と肌がぶつかる音。その全てが激しいもので、今隣の部屋で行われている男女の性行為が、綾乃が今まで経験してきたSEXと同じものだとはとても思えなかった。
・・・SEXってこんなに激しいものだったの・・・?まるで未知の世界を覗き見、いや、盗み聞きしているかのようだった。
《ハァァアッアッンッンッ・・・!》
ギシギシギシギシッ・・・!!!
《アッアッ…ンーー・・・アッアッ・・イクッ!・・・イクッ!・・・ンァアアッ!!》
『・・・。』
しばらくすると、ベッドの軋む音が止み、恭子の荒い息遣いだけが聞こえる。
《ハァ・・・ハァ・・・ン・・・ハァ・・・。》
恭子の口から漏れた“イク!”という声。綾乃にはその“イク!”という意味に心当たりがあった。(絶頂・・・女性の身体が性的快感の頂に達した時にそれを経験するという事は、綾乃も知識としてはもちろん知っていた。そう、知識としてだけは・・・。)
絶頂という感覚がどういったものなのか、まだハッキリとは知らない綾乃は、自分がその絶頂を経験した事があるのかないのか、それさえもよく分からなかったのだ。しかし恭子の反応を聞いていると、恐らく自分はそれを経験した事がないのだろうと、綾乃は思った。
《ハァ・・・もう・・・やっぱり智凄いよぉ…ハァ…。》
〔へへッ、また派手にイッたなぁ恭子ぉ、隣まで聞えていたんじゃないか?お前声出し過ぎなんだよ。〕三浦智(さとし:33歳)の楽しそうな声。
《ハァ・・・だって・・・我慢できないんだもん・・・あっ!やだぁ窓開いてるじゃない!》
そんな恭子の慌てたような声の後に窓が閉まる音がして、恭子達の声は聞こえなくなって
しまった。
『・・・。』
綾乃は集中して耳をすましてみたが、2人の声はやはり聞こえない。
代わりに静まり返った夜の街から救急車の走る音が聞こえる。(・・・や、やだ…私、何やっているのかしら・・・)2人の声が聞こえなくなった事でやっと我に返った綾乃は、1つ深呼吸をしてから、しゃがんでいた体勢からゆっくりと立ち上がった。ずっとベランダでしゃがんでいたから、脚が少し痺れている。
まだドキドキと胸の鼓動が高鳴り続けていて、身体もまだ熱を帯びたままだ。もちろんそれは今日飲んだお酒の影響だけではない。綾乃は洗濯物を抱えて、そっと足音を立てないように意識してゆっくりと自室へと入っていき、そして窓も同様に音をたてないようにそっと閉めた。
2016/01/07
《ハァァ・・・アッアッアッ…ダメ…もうダメェ…ンッンッンッ!》
篠原恭子(きょうこ:30歳)が徐々に興奮を高めていっているのが分かる。(・・・こんなに
も声をあげて・・・)綾乃は結婚はしている訳だし、当然SEXは経験している。だから他の多くの人々が知っているSEXを、自身も知っていると思っていた。
新婚ではないが、まだ結婚して数年、夫婦の性生活も決してセックスレスなどではないし、夫の藤澤良一に抱き締められながらの愛情あるSEXに、藤澤綾乃(あやの:30歳)は満足感を得ていたし、不満などはない。しかし、今耳に届いている恭子のあられもない喘ぎ声は、そんな綾乃にカルチャーショックを与えていた。
なぜなら、綾乃はSEXの時にそんな風に声を上げた事がなかったからだ。我を忘れているかのような喘ぎ声です。理性も何もかもを無くしているかのような喘ぎ声。それに、このベッドの軋む音、息遣い、パンッパンッパンッ!と肌がぶつかる音。その全てが激しいもので、今隣の部屋で行われている男女の性行為が、綾乃が今まで経験してきたSEXと同じものだとはとても思えなかった。
・・・SEXってこんなに激しいものだったの・・・?まるで未知の世界を覗き見、いや、盗み聞きしているかのようだった。
《ハァァアッアッンッンッ・・・!》
ギシギシギシギシッ・・・!!!
《アッアッ…ンーー・・・アッアッ・・イクッ!・・・イクッ!・・・ンァアアッ!!》
『・・・。』
しばらくすると、ベッドの軋む音が止み、恭子の荒い息遣いだけが聞こえる。
《ハァ・・・ハァ・・・ン・・・ハァ・・・。》
恭子の口から漏れた“イク!”という声。綾乃にはその“イク!”という意味に心当たりがあった。(絶頂・・・女性の身体が性的快感の頂に達した時にそれを経験するという事は、綾乃も知識としてはもちろん知っていた。そう、知識としてだけは・・・。)
絶頂という感覚がどういったものなのか、まだハッキリとは知らない綾乃は、自分がその絶頂を経験した事があるのかないのか、それさえもよく分からなかったのだ。しかし恭子の反応を聞いていると、恐らく自分はそれを経験した事がないのだろうと、綾乃は思った。
《ハァ・・・もう・・・やっぱり智凄いよぉ…ハァ…。》
〔へへッ、また派手にイッたなぁ恭子ぉ、隣まで聞えていたんじゃないか?お前声出し過ぎなんだよ。〕三浦智(さとし:33歳)の楽しそうな声。
《ハァ・・・だって・・・我慢できないんだもん・・・あっ!やだぁ窓開いてるじゃない!》
そんな恭子の慌てたような声の後に窓が閉まる音がして、恭子達の声は聞こえなくなって
しまった。
『・・・。』
綾乃は集中して耳をすましてみたが、2人の声はやはり聞こえない。
代わりに静まり返った夜の街から救急車の走る音が聞こえる。(・・・や、やだ…私、何やっているのかしら・・・)2人の声が聞こえなくなった事でやっと我に返った綾乃は、1つ深呼吸をしてから、しゃがんでいた体勢からゆっくりと立ち上がった。ずっとベランダでしゃがんでいたから、脚が少し痺れている。
まだドキドキと胸の鼓動が高鳴り続けていて、身体もまだ熱を帯びたままだ。もちろんそれは今日飲んだお酒の影響だけではない。綾乃は洗濯物を抱えて、そっと足音を立てないように意識してゆっくりと自室へと入っていき、そして窓も同様に音をたてないようにそっと閉めた。
2016/01/07
- 関連記事
-
- 長U〖綾乃の想い〗第2章その7 12 (2015/11/15)
- 長U〖綾乃の想い〗第2章その8 13 (2015/11/23)
- 長U〖綾乃の想い〗第2章その9 14 (2015/11/28)
- 長U〖綾乃の想い〗第3章その1 15 (2015/12/02)
- 長U〖綾乃の想い〗第3章その2 16 (2015/12/14)
- 長U〖綾乃の想い〗第3章その3 17 (2015/12/21)
- 長U〖綾乃の想い〗第3章その4 18 (2016/01/01)
- 長U〖綾乃の想い〗第3章その5 19 (2016/01/07)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その1 20 (2016/01/16)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その2 21 (2016/01/22)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その3 22 (2016/01/29)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その4 23 (2016/02/12)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その5 24 (2016/02/18)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その6 25 (2016/02/25)
- 長U〖綾乃の想い〗第4章その7 26 (2016/03/03)
コメント
コメントの投稿