〔トライアングル〕 第4章の5〖エピソードⅡ-5〗
中Aトライアングル 第4-5〖エピソードⅡ-5〗
少しの沈黙。そして申し訳なさそうに英人がつぶやいた。
〔ごめん・・・・。そこまで言うつもりじゃなかったんだけど・・・・。なんか智浩に嫉妬しちゃったのかな・・・・。」
自虐的に俺を慰めようとする英人。俺は返す言葉が無い。打ちのめされた俺は、努めて明るくした。暗い顔は、それだけで【負け】を認める事だと思ったから。
「テレビゲームでもしようか?」
俺はしたくもないゲームを英人とやりながら聞いた。
「これからどうする?」
〔ん?・・・・。う~ん・・・・。〕
「もう帰った方がいいかな?」
〔いいや・・・・。何と言うか・・・・。いいか?・・・・。もう一回・・・・。〕
こいつの性欲には呆れた。友情より性欲かと・・・・。無論、そもそもが俺からけしかけた事ではある。本人に悪気が全くないのが救いなのかどうなのかは分からなかったが、天然の英人を憎む気持ちは無かった。
「でも、翠は寝ているだろ?」
〔大丈夫だよ・・・・。〕
英人は俺を手招きしながらパンツ一丁で寝室に入っていった。タオルケットを掛けて眠っている翠の足元から中に入る英人。全く躊躇していない。それで俺は側に腰掛けて眺めていた。翠は寝起きが決して良い方ではない。寝起きを襲った事などなかったので、翠の反応を危なっかしく、ドキドキしながら見ていた。
英人の頭が翠の胸付近で止まり、ゴソゴソと動き出す。すぐに目を覚ました翠は、一瞬事態を飲み込めていなかったが、タオルケットからひょっこり顔を出した英人を、ほんの目と鼻の先で見つけると、一瞬ニコリと笑い、英人のキスを受け入れた。少しだけ触れるような軽いキスの後、再び見つめ合い、今度は翠の方から唇を近付けて行った。
鼻にかかった甘い声を出しながらディープキス・・・・。タオルケットの下で翠が英人の腰に腕を回しているのがはっきりと分かった。全然寝起きが悪くない・・・。この光景が一番ショックだった。ある意味セックスしているところよりもである。
さすがに気まずいのか、キスをしながら英人が俺の方を見た。つられてこちらに目をくれる翠と目があった瞬間、ギョッとした表情で唇を離し、反射的に両手で英人を押しのけようとする翠。
『し、知らなかったの。ご、ゴメンなさい・・・・。』
「・・・・。いや、気にしなくてもいいよ。」
『でも・・・ゴメン・・。』
俺たち二人の気まずい会話の間も、英人は胸を愛撫していた。少しずつ、はだけ始めるタオルケットを、翠は一応抑えようとする。でも明らかに本気ではない。その内に英人は翠の両手を手首の所で押さえつけ、そのまま乳首を口に含んだ。快感で歪む翠の顔。暫くそのような状態が続くと、翠は腕が痛いと言った。
英人は腕を解放させてやると、そこに立ち膝になり、天を突き上げるように勃起しているペニスを突き出した。自分で言う程亀頭は小さい訳でもなく、幹の部分が細めな分、充分な大きさだと思った。何よりズル剥けで、相当長く、はちきれそうに勃起しているペニスは、男の目から見ても異様で、いやらしかった。
〔フェラチオしてよ。〕
俺の表情を見ながらドギマギする翠を直視できない。ヘタレな俺はトイレに行くと言って部屋を出る。と言っても、特にオシッコしたい訳でもなく、ドアの側で聞き耳を立てていただけだった。中からボソボソと話す二人の声。頃合いを見て足音を立てながら部屋に入ると、ベッドの中でタオルケットに包まる二人。翠は頭から被っており、姿が全く見えない。
〔翠ちゃん、やっぱ恥ずかしいみたい。慣れるまでちょっと待ってくれる?〕
そう言うと英人も潜り込み、キスを始めた。チュッ、チュッと言う音がよく聞こえる。脚を絡め合う様子や、頭が寄り添う様がはっきりと分かった。『あっ・・・・。ん・・・・。』と言う声を翠が出し始める。お互いの股間を刺激し合っていたようだ。そして英人のペニスを翠がゆっくり扱き始める。ここでボソボソと耳打ちするような英人の声がすると、翠は大きく上体を屈めて、ついにフェラチオを始めたようだ。
英人がタオルケットから顔を出して親指を立てて俺に笑いかける。俺は誰も邪魔する事のできない二人だけの世界を外から眺め、妄想していた。もはやさっきまでの嫉妬など感じている余裕は無かった。異常な空間に自分がいる事が信じられない一方で、ただひたすら興奮するのみなのである。
2014/10/10
少しの沈黙。そして申し訳なさそうに英人がつぶやいた。
〔ごめん・・・・。そこまで言うつもりじゃなかったんだけど・・・・。なんか智浩に嫉妬しちゃったのかな・・・・。」
自虐的に俺を慰めようとする英人。俺は返す言葉が無い。打ちのめされた俺は、努めて明るくした。暗い顔は、それだけで【負け】を認める事だと思ったから。
「テレビゲームでもしようか?」
俺はしたくもないゲームを英人とやりながら聞いた。
「これからどうする?」
〔ん?・・・・。う~ん・・・・。〕
「もう帰った方がいいかな?」
〔いいや・・・・。何と言うか・・・・。いいか?・・・・。もう一回・・・・。〕
こいつの性欲には呆れた。友情より性欲かと・・・・。無論、そもそもが俺からけしかけた事ではある。本人に悪気が全くないのが救いなのかどうなのかは分からなかったが、天然の英人を憎む気持ちは無かった。
「でも、翠は寝ているだろ?」
〔大丈夫だよ・・・・。〕
英人は俺を手招きしながらパンツ一丁で寝室に入っていった。タオルケットを掛けて眠っている翠の足元から中に入る英人。全く躊躇していない。それで俺は側に腰掛けて眺めていた。翠は寝起きが決して良い方ではない。寝起きを襲った事などなかったので、翠の反応を危なっかしく、ドキドキしながら見ていた。
英人の頭が翠の胸付近で止まり、ゴソゴソと動き出す。すぐに目を覚ました翠は、一瞬事態を飲み込めていなかったが、タオルケットからひょっこり顔を出した英人を、ほんの目と鼻の先で見つけると、一瞬ニコリと笑い、英人のキスを受け入れた。少しだけ触れるような軽いキスの後、再び見つめ合い、今度は翠の方から唇を近付けて行った。
鼻にかかった甘い声を出しながらディープキス・・・・。タオルケットの下で翠が英人の腰に腕を回しているのがはっきりと分かった。全然寝起きが悪くない・・・。この光景が一番ショックだった。ある意味セックスしているところよりもである。
さすがに気まずいのか、キスをしながら英人が俺の方を見た。つられてこちらに目をくれる翠と目があった瞬間、ギョッとした表情で唇を離し、反射的に両手で英人を押しのけようとする翠。
『し、知らなかったの。ご、ゴメンなさい・・・・。』
「・・・・。いや、気にしなくてもいいよ。」
『でも・・・ゴメン・・。』
俺たち二人の気まずい会話の間も、英人は胸を愛撫していた。少しずつ、はだけ始めるタオルケットを、翠は一応抑えようとする。でも明らかに本気ではない。その内に英人は翠の両手を手首の所で押さえつけ、そのまま乳首を口に含んだ。快感で歪む翠の顔。暫くそのような状態が続くと、翠は腕が痛いと言った。
英人は腕を解放させてやると、そこに立ち膝になり、天を突き上げるように勃起しているペニスを突き出した。自分で言う程亀頭は小さい訳でもなく、幹の部分が細めな分、充分な大きさだと思った。何よりズル剥けで、相当長く、はちきれそうに勃起しているペニスは、男の目から見ても異様で、いやらしかった。
〔フェラチオしてよ。〕
俺の表情を見ながらドギマギする翠を直視できない。ヘタレな俺はトイレに行くと言って部屋を出る。と言っても、特にオシッコしたい訳でもなく、ドアの側で聞き耳を立てていただけだった。中からボソボソと話す二人の声。頃合いを見て足音を立てながら部屋に入ると、ベッドの中でタオルケットに包まる二人。翠は頭から被っており、姿が全く見えない。
〔翠ちゃん、やっぱ恥ずかしいみたい。慣れるまでちょっと待ってくれる?〕
そう言うと英人も潜り込み、キスを始めた。チュッ、チュッと言う音がよく聞こえる。脚を絡め合う様子や、頭が寄り添う様がはっきりと分かった。『あっ・・・・。ん・・・・。』と言う声を翠が出し始める。お互いの股間を刺激し合っていたようだ。そして英人のペニスを翠がゆっくり扱き始める。ここでボソボソと耳打ちするような英人の声がすると、翠は大きく上体を屈めて、ついにフェラチオを始めたようだ。
英人がタオルケットから顔を出して親指を立てて俺に笑いかける。俺は誰も邪魔する事のできない二人だけの世界を外から眺め、妄想していた。もはやさっきまでの嫉妬など感じている余裕は無かった。異常な空間に自分がいる事が信じられない一方で、ただひたすら興奮するのみなのである。
2014/10/10
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