短15『陽菜子の恋』その3話
短15『陽菜子の恋』その3話
当日の朝、妻の陽子に「今夜は遅くなるかも、夕食はいらないから。」と伝え、憂鬱な気持ちのまま出社しました。仕事中も集中ができないまま、オフィスを出たのが六時半でした。ブラブラしていたのに約束の一時間近く前に着いたので、暇潰しに坂を上りガーデンプレイスの方へ行きました。(ヘルスにでも行ってスッキリさせた方がよかったかな)なんて考えながら歩いているとカフェのテラスで公彦と陽菜子がお茶を楽しんでいました。
こっそりと表情がわかる位に近付き観察をしましたが、本当に仲が良いカップルにしか見えないし、これから彼女が他の男に抱かれるような雰囲気は全くありませんでした。暫くした後に、二人は席を立ち手をつなぎながらイル・ボッカローネの方へ向かいました。僕もその場を離れ、レストランの方へ向かいました。
午後8時を2分過ぎて店に入ったら公彦達は先に着いて食前酒を飲んでいました。僕も笑顔を作り席に着きました。「メニューは任せる、ワインは重い(フルボディ)ので頼むよ。」 僕は生ハムを前菜にお薦めメニュー等を織り交ぜシェアで、とオーダーします。食事中は世間話しかしませんでしたので、内心「キャンセルだな。」と思いました。すると不意に公彦が〔飲み過ぎるなよ…。〕と言った時には現実に引き戻されました…。
〔さぁ行こうか…。〕と彼は嬉しそうに僕の顔を見ました…。チェックを済ませ、三人で坂を上りましたが無言でした。ウェスティンホテルの前に来ると公彦の携帯が鳴りました。少し待っていてくれと合図をすると電話に出ます。所在なげに二人で待っていると公彦が近付いて来て、小声で〔先に上がっていてくれ。〕と言います。仕方がないので二人で先に上がりました。エレベーターに乗ると彼女は行き先のボタンを押しました…。僕にはかすかに震えているように見えました。沈黙の中、エレベーターが上がって行きます。
不意に陽菜子が僕の首に腕を絡めたと思ったら…キスをしてきました。一瞬ですが唇が重なり合います。僕は戒めを解くように彼女から離れると「オフサイドじゃない?」って告げました。彼女が『断るつもりでしょ?』と小悪魔のように微笑みました。
僕は「確かに気分はよくないね、もて遊ばれてるようだよ。」と拗ねた口調ではなく返します。部屋はスイートでした。本気度が伺えましたが…逆に気持ちが萎えてもきます。ダイニングテーブルの椅子に腰をかけると陽菜子は『何か飲みます?』と聞いてきました。僕はガス入りのミネラルを頼み、彼女が用意をしてくれました。テーブルの上にペリエ(ミネラルウォーター)の入ったグラスをおいた陽菜子は膝の上に座ろうとしましたが「それもオフサイド。」と制止します。
陽菜子は、『それじゃ脱いじゃおうかな…公彦さん、びっくりするかな?』って微笑みます。 僕も笑いながら(電話は仕込みじゃなかったんだ)と安堵します。5分程して公彦が入ってきました。そこで仕事の愚痴を少しこぼした後で〔名和、陽菜子を頼むよ。〕と言いました。僕は懸念していた事を二人に告げます。「責任が持てない事も持つつもりがない事。」も伝えましたし、「僕が彼女に惚れたら保証出来ないかも知れない。」とも伝えました。最後に「コンドームも使えない。」事も伝えました。
僕が陽菜子に惚れた時の話までは公彦は笑っていましたが、コンドームの話には明らかに動揺していました。僕が、「コンドームを使うと痛た過ぎて2分も持たないで萎えてしまう事。」を伝えると彼は予期していなかったらしく…少し悩みましたが、〔中だしだけはしないでくれ。〕との事です。
そして、公彦が〔もう一部屋取ってあるから内線で聞かせてくれないか?〕と言ってきます。陽菜子はその事を知らなかったようで…激しい抵抗を見せました。僕も「勃起するかどうかわからない上にセックスを聞かせる趣味を持ち合わせていない。」と伝えると、公彦は黙って部屋番号を紙に書いて部屋を出ていきます。部屋に二人残されて…暫く沈黙が続きました。
2015/01/29
当日の朝、妻の陽子に「今夜は遅くなるかも、夕食はいらないから。」と伝え、憂鬱な気持ちのまま出社しました。仕事中も集中ができないまま、オフィスを出たのが六時半でした。ブラブラしていたのに約束の一時間近く前に着いたので、暇潰しに坂を上りガーデンプレイスの方へ行きました。(ヘルスにでも行ってスッキリさせた方がよかったかな)なんて考えながら歩いているとカフェのテラスで公彦と陽菜子がお茶を楽しんでいました。
こっそりと表情がわかる位に近付き観察をしましたが、本当に仲が良いカップルにしか見えないし、これから彼女が他の男に抱かれるような雰囲気は全くありませんでした。暫くした後に、二人は席を立ち手をつなぎながらイル・ボッカローネの方へ向かいました。僕もその場を離れ、レストランの方へ向かいました。
午後8時を2分過ぎて店に入ったら公彦達は先に着いて食前酒を飲んでいました。僕も笑顔を作り席に着きました。「メニューは任せる、ワインは重い(フルボディ)ので頼むよ。」 僕は生ハムを前菜にお薦めメニュー等を織り交ぜシェアで、とオーダーします。食事中は世間話しかしませんでしたので、内心「キャンセルだな。」と思いました。すると不意に公彦が〔飲み過ぎるなよ…。〕と言った時には現実に引き戻されました…。
〔さぁ行こうか…。〕と彼は嬉しそうに僕の顔を見ました…。チェックを済ませ、三人で坂を上りましたが無言でした。ウェスティンホテルの前に来ると公彦の携帯が鳴りました。少し待っていてくれと合図をすると電話に出ます。所在なげに二人で待っていると公彦が近付いて来て、小声で〔先に上がっていてくれ。〕と言います。仕方がないので二人で先に上がりました。エレベーターに乗ると彼女は行き先のボタンを押しました…。僕にはかすかに震えているように見えました。沈黙の中、エレベーターが上がって行きます。
不意に陽菜子が僕の首に腕を絡めたと思ったら…キスをしてきました。一瞬ですが唇が重なり合います。僕は戒めを解くように彼女から離れると「オフサイドじゃない?」って告げました。彼女が『断るつもりでしょ?』と小悪魔のように微笑みました。
僕は「確かに気分はよくないね、もて遊ばれてるようだよ。」と拗ねた口調ではなく返します。部屋はスイートでした。本気度が伺えましたが…逆に気持ちが萎えてもきます。ダイニングテーブルの椅子に腰をかけると陽菜子は『何か飲みます?』と聞いてきました。僕はガス入りのミネラルを頼み、彼女が用意をしてくれました。テーブルの上にペリエ(ミネラルウォーター)の入ったグラスをおいた陽菜子は膝の上に座ろうとしましたが「それもオフサイド。」と制止します。
陽菜子は、『それじゃ脱いじゃおうかな…公彦さん、びっくりするかな?』って微笑みます。 僕も笑いながら(電話は仕込みじゃなかったんだ)と安堵します。5分程して公彦が入ってきました。そこで仕事の愚痴を少しこぼした後で〔名和、陽菜子を頼むよ。〕と言いました。僕は懸念していた事を二人に告げます。「責任が持てない事も持つつもりがない事。」も伝えましたし、「僕が彼女に惚れたら保証出来ないかも知れない。」とも伝えました。最後に「コンドームも使えない。」事も伝えました。
僕が陽菜子に惚れた時の話までは公彦は笑っていましたが、コンドームの話には明らかに動揺していました。僕が、「コンドームを使うと痛た過ぎて2分も持たないで萎えてしまう事。」を伝えると彼は予期していなかったらしく…少し悩みましたが、〔中だしだけはしないでくれ。〕との事です。
そして、公彦が〔もう一部屋取ってあるから内線で聞かせてくれないか?〕と言ってきます。陽菜子はその事を知らなかったようで…激しい抵抗を見せました。僕も「勃起するかどうかわからない上にセックスを聞かせる趣味を持ち合わせていない。」と伝えると、公彦は黙って部屋番号を紙に書いて部屋を出ていきます。部屋に二人残されて…暫く沈黙が続きました。
2015/01/29
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