特名 〖興奮と嫉妬と不安の狭間で〗 第10節2章 71
特名 〖興奮と嫉妬と不安の狭間で〗 第10節2章 71
〖旅行①〗
旅行の手配は向井(浩人)さんにしてもらった。それで、最終的には3泊目は2部屋を用意した。後は向井さんへの誕生日プレゼント(革の手袋)を妻の葵(あおい)が用意する。俺(福山大輔)は葵に「1日目は昼から仕事仲間と新年の飲み会」って事にした。(もちろん嘘ではあるけれど・・・)
しかし、何だかんだで旅行の企画自体が1カ月前だったもので、宿を取るのもギリギリになってしまったが、なんとか確保できた。年末の仕事は、俺も葵も忙しくてワーワー言
いながら働いているうちに、あっという間に旅行の週になった。それで心臓が変にバクバクし始めたのは大晦日からだった。
漸(ようや)くにして、葵の『仕事が終わった!』って時と、旅行に行くってことがいきなり現実になったものだから、俺も何だか凄く興奮をしてきた。葵も同じだったと思う。
この時になっても向井さんと一泊をするって事に対してはちょっと嫌がったり、再確認をしてきたりした。しかもセックスを2週間くらいはしていなかった。(葵の仕事が修羅場+葵が女の子の日だったので。)大晦日も結局出来なかった。
大晦日には今回のプレイのことをずっと考えていた。何か、向井さんが前に言っていた事とか、俺のあやふやな感情とか不安とか、そういうのをずっと考えていた。
電話はすることになっていた。寧ろ葵が、『もしHするならその前に必ず電話するからね。その時ダメならダメと言ってね。』と、念を押された。向井さんともそういう所は今まで通りと打ち合わせをする。
出発が目前になると段々“イライラ感”が増してきた。それは<2日間>ってのが不安だったのだと思う。1日って結局はその日の延長線上だけど、(例えば徹夜すればとか考えた時)2日間って必ず俺が寝る時間がある。そういう時に葵がどうしているかも判らないのに俺は意識がない(寝ている。)というのが凄く不安だった。
結局は取り越し苦労とかなのかもしれないけど、こういうプレイをする時って、必ず直前にそんな気分になる。これは焦燥感か寂寥感っていうのだろうか?所詮、自業自得なのだろうが、この気持ちをも含めての〖プレイ〗と言える。
そんな中で、正直に微笑(ほほえ)ましく思ったのは、葵の旅行準備が完璧だったことだ。その準備風景が可愛かった。お気にいりのニットワンピ、ハイソックス。部屋一面に準備品を並べている。(葵は慎重に隠していたが新品の下着をこっそり忍ばせていた。)
葵も準備のことは気にしていたらしく『気合い入れ過ぎに見える?』みたいに言う。俺が「まるで修学旅行の女子高生だね。」と茶化すと、徐(おもむろ)に『やっぱり一緒に来なさい。飲み会も止めて今からそうしましょう。』と命令する。『じゃないと、わたしあっちで向井さんに盗られるよ。』と真剣な顔をして言うので、一瞬心臓が止まりそうになった。
出発当日は、前回(昨年7月)に、葵が旅行用の鞄持って車に乗り込む所を見て正直我慢できなかったから、今回は、約束の時間に向井さんに車で迎えに来てもらったけれど、家の玄関口で立ち話をして、外には出ずに葵を見送ることにした。
その時に、向井さんは葵を見て、〔葵ちゃん目茶苦茶可愛いな!今日は一杯遊ぼうな!〕それから俺の方を向いて〔大輔、明日待ってるからな!〕といつもよりテンションが高い。また〔先に車で待っているよ。〕と葵に声を掛けて戻って行った。
それで、俺たちは部屋に戻って、俺は葵とキスをした。(最近になってキスが一番の愛情表現と分かってきた。)葵が『行ってくるね。電話するね。明日は早く来てね。』と、元気よく俺に告げて楽しそうに出て行った。
当たり前だけど、出発なんて見ようが見まいが関係ないと痛感をした。ドアが閉まった瞬間、妻の葵の姿が視界から消えると俺は嫉妬で心臓がバクバクしだした。
2015/06/27
〖旅行①〗
旅行の手配は向井(浩人)さんにしてもらった。それで、最終的には3泊目は2部屋を用意した。後は向井さんへの誕生日プレゼント(革の手袋)を妻の葵(あおい)が用意する。俺(福山大輔)は葵に「1日目は昼から仕事仲間と新年の飲み会」って事にした。(もちろん嘘ではあるけれど・・・)
しかし、何だかんだで旅行の企画自体が1カ月前だったもので、宿を取るのもギリギリになってしまったが、なんとか確保できた。年末の仕事は、俺も葵も忙しくてワーワー言
いながら働いているうちに、あっという間に旅行の週になった。それで心臓が変にバクバクし始めたのは大晦日からだった。
漸(ようや)くにして、葵の『仕事が終わった!』って時と、旅行に行くってことがいきなり現実になったものだから、俺も何だか凄く興奮をしてきた。葵も同じだったと思う。
この時になっても向井さんと一泊をするって事に対してはちょっと嫌がったり、再確認をしてきたりした。しかもセックスを2週間くらいはしていなかった。(葵の仕事が修羅場+葵が女の子の日だったので。)大晦日も結局出来なかった。
大晦日には今回のプレイのことをずっと考えていた。何か、向井さんが前に言っていた事とか、俺のあやふやな感情とか不安とか、そういうのをずっと考えていた。
電話はすることになっていた。寧ろ葵が、『もしHするならその前に必ず電話するからね。その時ダメならダメと言ってね。』と、念を押された。向井さんともそういう所は今まで通りと打ち合わせをする。
出発が目前になると段々“イライラ感”が増してきた。それは<2日間>ってのが不安だったのだと思う。1日って結局はその日の延長線上だけど、(例えば徹夜すればとか考えた時)2日間って必ず俺が寝る時間がある。そういう時に葵がどうしているかも判らないのに俺は意識がない(寝ている。)というのが凄く不安だった。
結局は取り越し苦労とかなのかもしれないけど、こういうプレイをする時って、必ず直前にそんな気分になる。これは焦燥感か寂寥感っていうのだろうか?所詮、自業自得なのだろうが、この気持ちをも含めての〖プレイ〗と言える。
そんな中で、正直に微笑(ほほえ)ましく思ったのは、葵の旅行準備が完璧だったことだ。その準備風景が可愛かった。お気にいりのニットワンピ、ハイソックス。部屋一面に準備品を並べている。(葵は慎重に隠していたが新品の下着をこっそり忍ばせていた。)
葵も準備のことは気にしていたらしく『気合い入れ過ぎに見える?』みたいに言う。俺が「まるで修学旅行の女子高生だね。」と茶化すと、徐(おもむろ)に『やっぱり一緒に来なさい。飲み会も止めて今からそうしましょう。』と命令する。『じゃないと、わたしあっちで向井さんに盗られるよ。』と真剣な顔をして言うので、一瞬心臓が止まりそうになった。
出発当日は、前回(昨年7月)に、葵が旅行用の鞄持って車に乗り込む所を見て正直我慢できなかったから、今回は、約束の時間に向井さんに車で迎えに来てもらったけれど、家の玄関口で立ち話をして、外には出ずに葵を見送ることにした。
その時に、向井さんは葵を見て、〔葵ちゃん目茶苦茶可愛いな!今日は一杯遊ぼうな!〕それから俺の方を向いて〔大輔、明日待ってるからな!〕といつもよりテンションが高い。また〔先に車で待っているよ。〕と葵に声を掛けて戻って行った。
それで、俺たちは部屋に戻って、俺は葵とキスをした。(最近になってキスが一番の愛情表現と分かってきた。)葵が『行ってくるね。電話するね。明日は早く来てね。』と、元気よく俺に告げて楽しそうに出て行った。
当たり前だけど、出発なんて見ようが見まいが関係ないと痛感をした。ドアが閉まった瞬間、妻の葵の姿が視界から消えると俺は嫉妬で心臓がバクバクしだした。
2015/06/27
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