長S〖俺が仕掛けた〗第3章1話 09
長S〖俺が仕掛けた〗第3章1話 09
妻(西條麗子:38歳)と伊藤健一(28歳)君のメール交換はその後も続き、3月の中旬頃でしたが再度麗子が伊藤君のマンションに行く日が訪れました。『今晩また伊藤君のマンションに行ってくるね。今日は伊藤君がご馳走してくれるって言うから。』
当日の朝の出勤前に、妻はさらっと切り出してきました。今晩誘っていることは伊藤君か
ら事前に聞いていたのですが、私(西條孝雄:41歳)は大袈裟に返事をします。
「本当かよ?あいつ(伊藤君)が料理をするのかな?」
『ちょっとあやしいけどね。〔今日は僕が作りますから試食してください〕って言うから、それ試食じゃなくて毒味じゃないのって言っちゃった。』
「ははっ(笑)お前(妻の麗子)もきついなあ。まあ、食生活には十分気をつけてやれよ。料理が出来なくても、牛乳とか納豆とかさ、身体に最低限必要なものを毎日摂る習慣をつけてやったほうがいいな。」
『そうよね。あなた夕食は用意しておくからお願いね。』
妻と伊藤君はあの”告白”の日からも、メール交換は続けていたのですが、伊藤君から転送されてきたメールの内容を見る限りでは、お互い核心に触れることを避けているようなのです。当たり障りのないような話ばかりで、やっぱり伊藤君はこれ以上のことをする勇気はないのかなと、私((西條孝雄:41歳)は思っていたのですが、〔料理に挑戦するから〕ということで、妻を誘ったようでした。
二度目の訪問、そして伊藤君の“告白”後初めて二人きりとなる日です。しかも、「無理矢理でなかったら何をしてもいい。」と了解したも同然ですから、私(西條孝雄)は仕事中も落ち着きませんでした。
今日も早めに仕事を切り上げて家で妻(麗子)の帰りを待とうと思い、落ち着かないながrらも仕事のピッチをいつになく上げて帰ろうとしたのですが、夕方に取引先から思わぬクレームが入ります。ミスをした部下と一緒に取引先を訪問し、ようやく解放された時は夜の11時を過ぎていました。
取引先を訪問中は携帯を留守番電話にしていたのですが、その間に伊藤君から着信歴が2回とメールが1回、それと妻から着信歴が1回ありました。私は取りあえず妻の麗子に連絡をとります。「すまない、急にクレーム処理が入って今やっと終わったところだ。部下と一緒だから軽く食事をして帰るよ。」
『そうだったの、お疲れさま。私も1時間ぐらい前に帰ったんだけど、里菜(娘)がお父さんから連絡もないしまだ帰ってないって言うから心配していたのよ。』
「連絡が取りにくい雰囲気だったからな。先に寝ていてくれればいいよ、じゃあ。」
電話の感じでは、妻はいつもと変わらない様子です。《今日は一体どうなったのか?》私ははやる気持ちを押さえながら、伊藤君のメールを開けました。メールを受信した時刻は9時半過ぎでした。
≪西條さん、お仕事中でしたら申し訳ございません。留守電でしたのでメールを送らせてもらいます。21時過ぎに麗子さんはお帰りになりました。またDVD報告をさせていただきますが、もしよろしければ明日昼食をご一緒させていただけないでしょうか?会社の近くまで行きますので。今日は1歩前進というところでしょうか?≫
意味深な伊藤君のメールでした。1歩前進ということは、伊藤君の“告白”に対して妻(西條麗子:38歳)が何らかの返事をしたか、伊藤君が“告白”以上のことをしたか、いずれかということなのでしょうか?私(西條孝雄:41歳)は伊藤君に明日の待ち合わせ場所と時間をメールして、帰宅したのは日付が変わってからでした。
2016/02/09
妻(西條麗子:38歳)と伊藤健一(28歳)君のメール交換はその後も続き、3月の中旬頃でしたが再度麗子が伊藤君のマンションに行く日が訪れました。『今晩また伊藤君のマンションに行ってくるね。今日は伊藤君がご馳走してくれるって言うから。』
当日の朝の出勤前に、妻はさらっと切り出してきました。今晩誘っていることは伊藤君か
ら事前に聞いていたのですが、私(西條孝雄:41歳)は大袈裟に返事をします。
「本当かよ?あいつ(伊藤君)が料理をするのかな?」
『ちょっとあやしいけどね。〔今日は僕が作りますから試食してください〕って言うから、それ試食じゃなくて毒味じゃないのって言っちゃった。』
「ははっ(笑)お前(妻の麗子)もきついなあ。まあ、食生活には十分気をつけてやれよ。料理が出来なくても、牛乳とか納豆とかさ、身体に最低限必要なものを毎日摂る習慣をつけてやったほうがいいな。」
『そうよね。あなた夕食は用意しておくからお願いね。』
妻と伊藤君はあの”告白”の日からも、メール交換は続けていたのですが、伊藤君から転送されてきたメールの内容を見る限りでは、お互い核心に触れることを避けているようなのです。当たり障りのないような話ばかりで、やっぱり伊藤君はこれ以上のことをする勇気はないのかなと、私((西條孝雄:41歳)は思っていたのですが、〔料理に挑戦するから〕ということで、妻を誘ったようでした。
二度目の訪問、そして伊藤君の“告白”後初めて二人きりとなる日です。しかも、「無理矢理でなかったら何をしてもいい。」と了解したも同然ですから、私(西條孝雄)は仕事中も落ち着きませんでした。
今日も早めに仕事を切り上げて家で妻(麗子)の帰りを待とうと思い、落ち着かないながrらも仕事のピッチをいつになく上げて帰ろうとしたのですが、夕方に取引先から思わぬクレームが入ります。ミスをした部下と一緒に取引先を訪問し、ようやく解放された時は夜の11時を過ぎていました。
取引先を訪問中は携帯を留守番電話にしていたのですが、その間に伊藤君から着信歴が2回とメールが1回、それと妻から着信歴が1回ありました。私は取りあえず妻の麗子に連絡をとります。「すまない、急にクレーム処理が入って今やっと終わったところだ。部下と一緒だから軽く食事をして帰るよ。」
『そうだったの、お疲れさま。私も1時間ぐらい前に帰ったんだけど、里菜(娘)がお父さんから連絡もないしまだ帰ってないって言うから心配していたのよ。』
「連絡が取りにくい雰囲気だったからな。先に寝ていてくれればいいよ、じゃあ。」
電話の感じでは、妻はいつもと変わらない様子です。《今日は一体どうなったのか?》私ははやる気持ちを押さえながら、伊藤君のメールを開けました。メールを受信した時刻は9時半過ぎでした。
≪西條さん、お仕事中でしたら申し訳ございません。留守電でしたのでメールを送らせてもらいます。21時過ぎに麗子さんはお帰りになりました。またDVD報告をさせていただきますが、もしよろしければ明日昼食をご一緒させていただけないでしょうか?会社の近くまで行きますので。今日は1歩前進というところでしょうか?≫
意味深な伊藤君のメールでした。1歩前進ということは、伊藤君の“告白”に対して妻(西條麗子:38歳)が何らかの返事をしたか、伊藤君が“告白”以上のことをしたか、いずれかということなのでしょうか?私(西條孝雄:41歳)は伊藤君に明日の待ち合わせ場所と時間をメールして、帰宅したのは日付が変わってからでした。
2016/02/09
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