壊れかけた二人 第7章②
名A壊れかけた二人 第7章②
(「達也と美咲」より改訂)
(「会社の同僚にスワッピングを持ちかけられたんだけど」より改訂)
注意事項 20歳未満の方は内容にアダルトな部分があるのでご遠慮ください。
暫くすると、二人が全裸!で、手を繋いで階段を下りてくる。詩織は残った手で口元押さえてニヤニヤしていた。俺の存在に気が付くと詩織が慌てて翔太の背中へ隠れた。(おいおい!全裸でかよ。)
翔太が「そんじゃシャワー借りるな」って言いながら俺のことを全く気にせず堂々と浴室に歩いてく。詩織は、そのまま翔太の背中に隠れて歩いて行った。
俺の横を通る時、翔太の肩から少しだけ顔をのぞかせて、照れ笑い浮かべながら、ちょっとだけ舌を“べぇ”って俺にした。翔太の背中に両手を置きながら歩く詩織の後姿は、ある意味これが今までで一番嫉妬したかも知れない。
後で翔太に聞いた話だと、この直前まで詩織は乗り気じゃなかった。でも翔太が「拓海をもっと嫉妬させてやろう」「あいつはこういうことに興奮するからさ」との説得を詩織にしていたらしい。それで詩織も渋々その気になって、そういう態度を取ったのだと思う。
俺がうろうろと浴室ドアの前を行ったり来たりしながら、しばらくして少しドアを開けると、シャワーの音と、楽しそうな二人の声が聞こえてくる。特に『くすぐったい~』とか『も~やだ~』とかのすごく楽しそうな詩織の声は俺の胸に響いた。まさに嫉妬の連弾がぐさりぐさりと心に突き刺さった。(なんだか詩織も調子に乗りすぎているなと思う。)
不思議なのだが、ふたりの普通の会話や行動のほうが俺は断然に落ち込む。性的に興奮出来ないから欝勃起(愛する人が他人とセックスなどをすることで、ショックのあまり鬱状態に陥りながらも、性的興奮が高まり、なぜだか勃起してしまう。)から欝だけが残ってしまうってことなのかも知れない。だからなるべく会話は聞かないように浴室から距離を取っていた。
でも俺は完全には浴室から離れきることもできなくて、結局のところ中途半端な距離を置いてうろうろとしていた。それが5分くらい続いていたと思う。
我が家の浴室は廊下というかリビングルームに面するように小窓がついている。その小窓が少し開いて翔太の「拓海ー拓海ー」と俺を大声で呼ぶ声がした。それを聞いてプレイの蚊帳の外じゃなくなったのが心底嬉しかったのだと思う。情けないことに、俺は喜んで飼い犬のようにそちらの方に駆け寄って行った。
翔太が「2回戦してもいい?」と尋ねてきた。突然な申し出に、俺は咄嗟には返事することが出来なかった。「おーい」って返事を催促する翔太の声に、俺は「詩織は・・なんて・?」カラカラの喉で、そう聞くことしかできなかった。「お前が良いなら良いって~」と翔太に「それなら・・いいけど・・」
翔太「じゃ、ゴム取ってきて」と命令する。「え?」翔太が「だからゴムだよ。なしでもいいけどな」と催促した。俺は漸(ようや)くその言葉の意味を理解して、一人2階の寝室へコンドームを取りに向った。
これも後で翔太に聞いた話だけど、この会話の前に、詩織はしゃがみながら翔太にフェラチオをしていたらしい。でも小窓が開いて、会話が始まると咥えるだけで、たまに舌で亀頭をぺろぺろと刺激するだけだったとのこと。
しかしその時、詩織と友人のセックスの為にパシリ(「使い走り(つかいはしり、つかいばしり)」を指す俗語・若者言葉)をさせられていたのだから、俺はものすごく凹むと同時にくらくらするくらいM的な興奮をした。
寝室にはまだ二人がセックスをしていた残り香が漂っている。二人が脱ぎ散らかした下着や服もあって敗北感で一杯だった。
俺は不審者みたいに周りと見渡すと詩織の下着を拾って、匂いを嗅いで舌でも舐めてみる。(こんな行動は自分自身でも気持ち悪いと思った。)こうした寝取らせプレイをさせている詩織が愛おしくてたまらない。直に感じる詩織の匂いがさらに興奮と嫉妬を呼び覚ました。(一体俺は何をしているのか?変態だよな?)それと同時に一段と敗北感が増してくる。
俺がとぼとぼとコンドームを持って浴室の前まで戻って行くと、中から明らかに詩織がフェラチオをしている音が聞こえてきた。浴室の音響もあってか、すごくやらしく反響して聞こえる。
実際、かなりねちっこいフェラチオだったのだと思う。“ちゅっぱ…ちゅっぱ…”って聞こえてきた。
たまにリズムが変わって、“じゅぽっじゅぽっじゅぽっ!”となったのがすごいエロくてドキドした。
暫らくはそこに立って聞いていた。というよりも話しかけられずに立ち竦む。すると「拓海遅いなー」って翔太の声がする。
“ちゅっぱ、ちゅっぱ”・・・『んー、だね』・・・“ちゅぱちゅぱちゅぱ”ってフェラチオの音の合間に詩織の素の口調が聞こえてきた。
もう居たたまれなくて、でも声を掛ける勇気もなくて、忍び足で階段に戻って、わざと大袈裟な足音を立てながら浴室に近づく。すると分かりやすすぎるタイミングで詩織のちゅぱ音が消えた。俺は「・・・はは」って苦笑いした。実際顔面はかなり引きつっていたと思う。
それで俺が小窓から翔太にコンドームを渡すと、詩織の『拓海・・・』ってこんな弱弱しい声は今まで聞いたことないってくらいのすごくか細い声がする。「ん?何?」と俺は緊張のせいであんまり長い言葉は喋れそうになかったからそんな返事しか出来なかった
詩織に、『ごめんなさい・・恥ずかしい・から・・拓海ここに居ちゃいや』と可愛い声で言われた。
(勿論その時どんな顔や体勢で言っていたのかはわからない。)
俺はもう充分すぎるほどヘタっていたので、〖声を聞かせてほしい〗なんて主張はできなかった。「わかった。リビングへ行ってる」と答える。詩織が『・・・ごめんね?』と小窓越しに会話をした。でも俺には浴室から離れる勇気もなくて、そのままそこに腰を下ろした。
翔太が「詩織そっちに手をつけよ・・・尻をもっとこっち向けろ」と命令した直後に、“ぱん、ぱん、ぱん”、と肉がぶつかる音が浴室から響いてきた。小窓は閉められていたけど余裕すぎるくらいはっきりと聞こえてくる。
『はっ、はっ、はっ、はっ』ってまるで犬みたいな詩織の声が聞こえてきた。俺はその場に体育座りで蹲(うずくま)りながら、その喘ぎ声聞きながらやっぱり勃起をしていた。
しばらくすると詩織も我慢出来なくなってきたみたいで、『あっ、だめっ、あっ、あっ・・・あんっ!あんっ!』って普通に喘ぎだす。詩織は『やだっだめ!それだめっ!恥ずかしいって。恥ずかしいよ。』と懇願するように翔太に言っていた。
詩織が突然に、『ねぇ拓海は居ない?拓海居ない?・・・拓海は?』と何度も翔太に尋ねた。
(それが立ちバックのままだったかどうかまではわからない。)
確認のため小窓が開いて翔太が顔を覗かせた途端、俺とばっちり目があったのだけれど、俺は〔しー〕ってジェスチャーで人差し指を口に当てる。翔太もわかってくれたみたいで、翔太は小窓を閉めると「拓海は居ないよ」と詩織に告げていた。
『本当?本当?・・・あっ!あっ!あっ!あっ!』と、またパンパン乾いた音が浴室に反響しだした。
“パシンッ!パシンッ!パシンっ!”って感じの方が近い。
『あっやだイク!・・・あっイク!・・・あっあぁんっだめぇ!』と大きく喘ぐと、
『ね、ねぇ翔?ベッドへ行こうよ?』と甘えた感じの詩織の声がした。(ついに翔太を『翔』と呼び出した。)翔太の返事は無く、またパシンッ!パシンっ!が再開される。
『あっ!あっ!だめっ!あっ!・・・いやだ~、ね~ベッドに行こうよ・・はぁっ!あっ!んっ!んっ!・・・はぁ、はぁ、もう、ベッドでちゃんとしようよ・・・』(この時になって詩織は翔太に合わせて調子に乗りすぎたことを後悔し。きっと拓海は怒っていると思ったらしい。)
「なんで?」と翔太。詩織が『・翔と・・チュウしたいの』と、びっくりするくらい甘々な声出す。
(『キスしたい』と言われたことはあるけど、そんな言われ方をしたことがなくて、俺の興奮度はこのプレイの中で最高になった。)
翔太は「え~?」って聞き返す。
『・翔・・チュウしてょ~』って詩織がやっぱり甘々な声を出した。
それと同時に、俺はちんこ擦りたくて体勢を変えようとして、パンツの衣擦れの感触だけで射精をしてしまった。体育座りのまま俺のちんこはビクンビクンと痙攣していた。その間、浴室の音が止んでいたのは確認できた。俺が射精している間、二人が甘々なキスをしていると思ったら余計に凹んだ。
俺が射精の余韻に浸っていると、“パシンッ!パシンっ!”と音がし出してきた。やっぱり詩織は喘ぎながら、『だめっ!ベッドへ行こうよ。』とお願いすると、翔太は「面倒くさいしもう逝きそう」みたいな事を言った。
『やだそんなの・・・あっあっ・・・ちゃんとしよ~』と再度のお願いにも、翔太が「拓海にしてもらえ」と投げやりな返事。この直後、俺は射精したばかりなのに最大の欝勃起におそわれた。
正確には勃起はしてないのだけど、なんかやばい物質が脳みそから“ぐわぁ”って出た感じ。というのも、『・・・翔太君の方が良いから・・』と詩織がぼそっと返事したからだ。
こういう時は、自分でもよくわからない行動をしてしまう。とにかくパニックで、「あわわわわ」って本当に口から言葉が漏れてしまった。
浴室からは「え?」って翔太の声が聞える。
『・・・とか言っちゃったりして・・・』と詩織が咄嗟にごまかす。
でもその声は、どう表現していいのかわからないのだけれど、本音だったからこそ、誤魔化しているっていうのがわかる。「マジで?」と翔太が言いながら、やはり“パシンッ!パシンっ!”と音がした。
『あっあん!・・・嘘に・・・決まってんじゃん・・・あっ!あっ!あんっ!・・・あっ、そこっ、あんっやだ、おっきぃ・・かたい・・ああぁっ!』
その後に翔太が逝ったみたいで、何も聞こえなくなった。
でもシャワーの音も何もない時間が続いた。多分、無言でキスをしていたのかも知れない。
不自然なくらいに何も音が無い時間が長かった。3分ほどしてからシャワーが流れる音と二人がクスクス笑う声が聞こえてきた。翔太が「それじゃ拓海と交代だな」と告げていた。
俺は慌ててリビングルームに引っ込んだ。最初に翔太が脱衣所から出てくると寝室へ行ったみたいだ。
それで寝室から服を持ってきて、詩織がそれを着て浴室から出てくる。
詩織は複雑な顔をしながら俺に近寄ってきた。『ごめんね。拓海怒ってるよね。』俺は無理やり感情を抑えて、「そんなことないよ。逆に興奮した。」と返事をした。『変態な旦那さまね。』と詩織がそのまま俺の膝の上に座ってきた。そして、キスをしてきた時にうっすらと精液のにおいがした。リビングルームにきた翔太は、俺とは目を逸らしたまま、気まずそうにそそくさと帰って行った。
7-②
(「達也と美咲」より改訂)
(「会社の同僚にスワッピングを持ちかけられたんだけど」より改訂)
注意事項 20歳未満の方は内容にアダルトな部分があるのでご遠慮ください。
暫くすると、二人が全裸!で、手を繋いで階段を下りてくる。詩織は残った手で口元押さえてニヤニヤしていた。俺の存在に気が付くと詩織が慌てて翔太の背中へ隠れた。(おいおい!全裸でかよ。)
翔太が「そんじゃシャワー借りるな」って言いながら俺のことを全く気にせず堂々と浴室に歩いてく。詩織は、そのまま翔太の背中に隠れて歩いて行った。
俺の横を通る時、翔太の肩から少しだけ顔をのぞかせて、照れ笑い浮かべながら、ちょっとだけ舌を“べぇ”って俺にした。翔太の背中に両手を置きながら歩く詩織の後姿は、ある意味これが今までで一番嫉妬したかも知れない。
後で翔太に聞いた話だと、この直前まで詩織は乗り気じゃなかった。でも翔太が「拓海をもっと嫉妬させてやろう」「あいつはこういうことに興奮するからさ」との説得を詩織にしていたらしい。それで詩織も渋々その気になって、そういう態度を取ったのだと思う。
俺がうろうろと浴室ドアの前を行ったり来たりしながら、しばらくして少しドアを開けると、シャワーの音と、楽しそうな二人の声が聞こえてくる。特に『くすぐったい~』とか『も~やだ~』とかのすごく楽しそうな詩織の声は俺の胸に響いた。まさに嫉妬の連弾がぐさりぐさりと心に突き刺さった。(なんだか詩織も調子に乗りすぎているなと思う。)
不思議なのだが、ふたりの普通の会話や行動のほうが俺は断然に落ち込む。性的に興奮出来ないから欝勃起(愛する人が他人とセックスなどをすることで、ショックのあまり鬱状態に陥りながらも、性的興奮が高まり、なぜだか勃起してしまう。)から欝だけが残ってしまうってことなのかも知れない。だからなるべく会話は聞かないように浴室から距離を取っていた。
でも俺は完全には浴室から離れきることもできなくて、結局のところ中途半端な距離を置いてうろうろとしていた。それが5分くらい続いていたと思う。
我が家の浴室は廊下というかリビングルームに面するように小窓がついている。その小窓が少し開いて翔太の「拓海ー拓海ー」と俺を大声で呼ぶ声がした。それを聞いてプレイの蚊帳の外じゃなくなったのが心底嬉しかったのだと思う。情けないことに、俺は喜んで飼い犬のようにそちらの方に駆け寄って行った。
翔太が「2回戦してもいい?」と尋ねてきた。突然な申し出に、俺は咄嗟には返事することが出来なかった。「おーい」って返事を催促する翔太の声に、俺は「詩織は・・なんて・?」カラカラの喉で、そう聞くことしかできなかった。「お前が良いなら良いって~」と翔太に「それなら・・いいけど・・」
翔太「じゃ、ゴム取ってきて」と命令する。「え?」翔太が「だからゴムだよ。なしでもいいけどな」と催促した。俺は漸(ようや)くその言葉の意味を理解して、一人2階の寝室へコンドームを取りに向った。
これも後で翔太に聞いた話だけど、この会話の前に、詩織はしゃがみながら翔太にフェラチオをしていたらしい。でも小窓が開いて、会話が始まると咥えるだけで、たまに舌で亀頭をぺろぺろと刺激するだけだったとのこと。
しかしその時、詩織と友人のセックスの為にパシリ(「使い走り(つかいはしり、つかいばしり)」を指す俗語・若者言葉)をさせられていたのだから、俺はものすごく凹むと同時にくらくらするくらいM的な興奮をした。
寝室にはまだ二人がセックスをしていた残り香が漂っている。二人が脱ぎ散らかした下着や服もあって敗北感で一杯だった。
俺は不審者みたいに周りと見渡すと詩織の下着を拾って、匂いを嗅いで舌でも舐めてみる。(こんな行動は自分自身でも気持ち悪いと思った。)こうした寝取らせプレイをさせている詩織が愛おしくてたまらない。直に感じる詩織の匂いがさらに興奮と嫉妬を呼び覚ました。(一体俺は何をしているのか?変態だよな?)それと同時に一段と敗北感が増してくる。
俺がとぼとぼとコンドームを持って浴室の前まで戻って行くと、中から明らかに詩織がフェラチオをしている音が聞こえてきた。浴室の音響もあってか、すごくやらしく反響して聞こえる。
実際、かなりねちっこいフェラチオだったのだと思う。“ちゅっぱ…ちゅっぱ…”って聞こえてきた。
たまにリズムが変わって、“じゅぽっじゅぽっじゅぽっ!”となったのがすごいエロくてドキドした。
暫らくはそこに立って聞いていた。というよりも話しかけられずに立ち竦む。すると「拓海遅いなー」って翔太の声がする。
“ちゅっぱ、ちゅっぱ”・・・『んー、だね』・・・“ちゅぱちゅぱちゅぱ”ってフェラチオの音の合間に詩織の素の口調が聞こえてきた。
もう居たたまれなくて、でも声を掛ける勇気もなくて、忍び足で階段に戻って、わざと大袈裟な足音を立てながら浴室に近づく。すると分かりやすすぎるタイミングで詩織のちゅぱ音が消えた。俺は「・・・はは」って苦笑いした。実際顔面はかなり引きつっていたと思う。
それで俺が小窓から翔太にコンドームを渡すと、詩織の『拓海・・・』ってこんな弱弱しい声は今まで聞いたことないってくらいのすごくか細い声がする。「ん?何?」と俺は緊張のせいであんまり長い言葉は喋れそうになかったからそんな返事しか出来なかった
詩織に、『ごめんなさい・・恥ずかしい・から・・拓海ここに居ちゃいや』と可愛い声で言われた。
(勿論その時どんな顔や体勢で言っていたのかはわからない。)
俺はもう充分すぎるほどヘタっていたので、〖声を聞かせてほしい〗なんて主張はできなかった。「わかった。リビングへ行ってる」と答える。詩織が『・・・ごめんね?』と小窓越しに会話をした。でも俺には浴室から離れる勇気もなくて、そのままそこに腰を下ろした。
翔太が「詩織そっちに手をつけよ・・・尻をもっとこっち向けろ」と命令した直後に、“ぱん、ぱん、ぱん”、と肉がぶつかる音が浴室から響いてきた。小窓は閉められていたけど余裕すぎるくらいはっきりと聞こえてくる。
『はっ、はっ、はっ、はっ』ってまるで犬みたいな詩織の声が聞こえてきた。俺はその場に体育座りで蹲(うずくま)りながら、その喘ぎ声聞きながらやっぱり勃起をしていた。
しばらくすると詩織も我慢出来なくなってきたみたいで、『あっ、だめっ、あっ、あっ・・・あんっ!あんっ!』って普通に喘ぎだす。詩織は『やだっだめ!それだめっ!恥ずかしいって。恥ずかしいよ。』と懇願するように翔太に言っていた。
詩織が突然に、『ねぇ拓海は居ない?拓海居ない?・・・拓海は?』と何度も翔太に尋ねた。
(それが立ちバックのままだったかどうかまではわからない。)
確認のため小窓が開いて翔太が顔を覗かせた途端、俺とばっちり目があったのだけれど、俺は〔しー〕ってジェスチャーで人差し指を口に当てる。翔太もわかってくれたみたいで、翔太は小窓を閉めると「拓海は居ないよ」と詩織に告げていた。
『本当?本当?・・・あっ!あっ!あっ!あっ!』と、またパンパン乾いた音が浴室に反響しだした。
“パシンッ!パシンッ!パシンっ!”って感じの方が近い。
『あっやだイク!・・・あっイク!・・・あっあぁんっだめぇ!』と大きく喘ぐと、
『ね、ねぇ翔?ベッドへ行こうよ?』と甘えた感じの詩織の声がした。(ついに翔太を『翔』と呼び出した。)翔太の返事は無く、またパシンッ!パシンっ!が再開される。
『あっ!あっ!だめっ!あっ!・・・いやだ~、ね~ベッドに行こうよ・・はぁっ!あっ!んっ!んっ!・・・はぁ、はぁ、もう、ベッドでちゃんとしようよ・・・』(この時になって詩織は翔太に合わせて調子に乗りすぎたことを後悔し。きっと拓海は怒っていると思ったらしい。)
「なんで?」と翔太。詩織が『・翔と・・チュウしたいの』と、びっくりするくらい甘々な声出す。
(『キスしたい』と言われたことはあるけど、そんな言われ方をしたことがなくて、俺の興奮度はこのプレイの中で最高になった。)
翔太は「え~?」って聞き返す。
『・翔・・チュウしてょ~』って詩織がやっぱり甘々な声を出した。
それと同時に、俺はちんこ擦りたくて体勢を変えようとして、パンツの衣擦れの感触だけで射精をしてしまった。体育座りのまま俺のちんこはビクンビクンと痙攣していた。その間、浴室の音が止んでいたのは確認できた。俺が射精している間、二人が甘々なキスをしていると思ったら余計に凹んだ。
俺が射精の余韻に浸っていると、“パシンッ!パシンっ!”と音がし出してきた。やっぱり詩織は喘ぎながら、『だめっ!ベッドへ行こうよ。』とお願いすると、翔太は「面倒くさいしもう逝きそう」みたいな事を言った。
『やだそんなの・・・あっあっ・・・ちゃんとしよ~』と再度のお願いにも、翔太が「拓海にしてもらえ」と投げやりな返事。この直後、俺は射精したばかりなのに最大の欝勃起におそわれた。
正確には勃起はしてないのだけど、なんかやばい物質が脳みそから“ぐわぁ”って出た感じ。というのも、『・・・翔太君の方が良いから・・』と詩織がぼそっと返事したからだ。
こういう時は、自分でもよくわからない行動をしてしまう。とにかくパニックで、「あわわわわ」って本当に口から言葉が漏れてしまった。
浴室からは「え?」って翔太の声が聞える。
『・・・とか言っちゃったりして・・・』と詩織が咄嗟にごまかす。
でもその声は、どう表現していいのかわからないのだけれど、本音だったからこそ、誤魔化しているっていうのがわかる。「マジで?」と翔太が言いながら、やはり“パシンッ!パシンっ!”と音がした。
『あっあん!・・・嘘に・・・決まってんじゃん・・・あっ!あっ!あんっ!・・・あっ、そこっ、あんっやだ、おっきぃ・・かたい・・ああぁっ!』
その後に翔太が逝ったみたいで、何も聞こえなくなった。
でもシャワーの音も何もない時間が続いた。多分、無言でキスをしていたのかも知れない。
不自然なくらいに何も音が無い時間が長かった。3分ほどしてからシャワーが流れる音と二人がクスクス笑う声が聞こえてきた。翔太が「それじゃ拓海と交代だな」と告げていた。
俺は慌ててリビングルームに引っ込んだ。最初に翔太が脱衣所から出てくると寝室へ行ったみたいだ。
それで寝室から服を持ってきて、詩織がそれを着て浴室から出てくる。
詩織は複雑な顔をしながら俺に近寄ってきた。『ごめんね。拓海怒ってるよね。』俺は無理やり感情を抑えて、「そんなことないよ。逆に興奮した。」と返事をした。『変態な旦那さまね。』と詩織がそのまま俺の膝の上に座ってきた。そして、キスをしてきた時にうっすらと精液のにおいがした。リビングルームにきた翔太は、俺とは目を逸らしたまま、気まずそうにそそくさと帰って行った。
7-②
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