壊れかけた二人 第8章③
8-③
「でも?」
『舐めたくなる、かも・・・とか言っちゃたりして~』
「ふ~ん。あ、それいい・・・なぁ、口だけでして」
『ん・・・口だけ派なん?』
「だけ派。拓海は?」
『もう~そいうのは聞かないの!』って詩織の声が聞こえる。
それから翔太が笑って、フェラチオの音が続いた。
詩織が翔太のをしゃぶる音の合間合間にこんな会話をする。
『翔太君ってさ、絶対ヤリチンだよね。』
普段はサバサバしつつも下ネタは基本的にNGの詩織が『ヤリチン』なんて言葉を使ったので、俺は興奮した。
「なんで?」
『別にぃ。』
「な?しよっか?」
『ん~・・・まだ。』
「まだ?」
『もうちょっと、してたい・・・』
「フェラ大好きなんだね~」と翔太が茶化す。
『だって、すごいカチカチなんだもん~』
「硬いと舐めたい?」
『わかんない・・・でも、“うわ”ってなる。』
「なんだよ『うわ』って」
『なんだろ・・・すごい!って感じ?あとね・・』
「うん」
詩織が『気持ち良くしてくれて、ありがとう、いつも、って感じなの。』
「ふーん」
“チュパ、チュパ”とやらしい音させながら、こんな会話をしているのを聞かせられて、俺は凹みつつもぎんぎんにちんこが勃起をしていた。心はマジで凹むのだけど、逆に勃起具合がすごくなる。(この快感をしばらくは抜け出せそうにないなと思う。)
「な?入れるよ」
『・・・うん。』
「後ろむいて」
『えー、やだ』と詩織が拒否をする。
「いいだろ」
『や~だ』
「なんで?」
『・・翔と・・キス、しながらしたいから。』
「はいはい」
ぎっぎっ、とベッドが軽く軋む音
『だってだって・・・翔、キス上手なんだもん。』と翔太を咎めるような、というか誰かに言い訳してる感じの詩織の口調。
「はいはい」
『「はい」は一回・・・あっ』
素の口調から、一気に甘い声が出た
ぎっぎっぎ、っとゆったり床が揺れる音
『あっ、あっ、あっ・・・あーもう・・・気持ち良い・・・・あっ!あっ!あんっ!』
「いいのか?」
『や、っだ、もう・・・・・あっ!あっ!あっ!あっ!』
ベッドがギシギシ激しく揺れだした。
『あっ!あっ!あっ!・・・す、すごっ、きも、ちいいっ!あんっ!あんっ!あぁんっ!』
俺もちんこを扱(しご)く。だけど射精はしない。この後に詩織を抱きまくりたいって願望もあるし、“二人のセックス”でのオナニーによって射精をすると、虚脱感っていうか後悔みたいなので絶望的な感じになるからだ。
賢者タイムになって性欲がなくなったら我に返って、詩織が親友とセックスをしているのなんて自殺レベルで凹むだけなのでブレーキをかけ続けた。
『あんっ!あんっ!あんっ!・・・はぁ、はぁ・・・ね、ねぇ?・・』
「ん?」
『チュウして!』
「ん」
ギシギシとベッドを軋ませる音が鳴りながら、「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ」と“ぺちゃぺちゃ”した音と、くぐくもった声が同時に聞こえてきた。「あ、やべ・・・逝きそぅ」挿入してまだ1分くらいだった。今までと比べると全然早い。『んっ、んっ、はぁっ、ん・・・ほ、ほんと?』
翔太が「なんか、今日、おれ早いかも」、『えへへ・・・いいよ、出して1』と詩織が言うと
下から蟹バサミしたのだろうか、翔太は「うわ、捕まった」と笑う。直接見たくて仕方なかった。
外に出てベランダ上れば見えるかなと、俺は真剣に考えた。
『逃がしませんよ。』、「詩織えっろ~」と二人でクスクス笑ってその直後、明らかにキスをしている感じで、“ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ”て音。またギシギシ音もする。
『あっ、あんっ・・・あっ!あっ!・・・ね、ねぇ?気持ち良い?』
「やばいかも」
『ほ、ほんと?・・・あっ、ああぁっ・・・やだ、なんか、嬉しい。』
「ん?」
『あっ!あっ!んっ!・・・あ、あとで・・・またフェラ、していい?』
「いいけど。そんなにしたいの?」と翔太。
『・・・したい。』って詩織は答えていた。
ここでギシギシという音が激しくなった。『あぁっ!あっ!んっ!あぁんっ!・・・はっ、はっ、はっ、・・・いつも、気持ち良く、してくれるから、あっ、あぁんっ・・・フェラ、したく・・・なる・・・あんっ!あんっ!』
俺はここで抜きたくて仕方がなかったけど、そうしてしまったら、尋常じゃないほど凹むのはわかっていたのでぐっと我慢をする。さっきまで俺に甘えていた詩織が、他の男にここまで尽くしたがるのが分からなかった。
それと同時に、もう身悶えするほどに激しく嫉妬をした。〖なんでだよ!?なんでだよ!?〗って頭の中でむかつきながらも、今すぐ階段を昇って、こんなプレイを止めて詩織を連れ去りたくなる。
翔太が「ああ、逝くっ」、『う、うんっ!イって!イって!』そして、ぴたっと音が止まる。ちょっと遅れて「はぁ~~・・・」と気持ち良さそうな翔太の声。
遠慮がちに詩織が『・・・ねぇ・・・チュウ・・・』と、せがむ。やはり、“ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ”、とキスの音。正常位で下からがっちりホールドされ、何度もキスを繰り返しながら、コンドームつきとはいえ詩織の中で射精している翔太に俺は劣等感を憶える。
どっちの声ともわからない「はぁ・・」って声が聞こえて、ぎっ、ぎっ、っとベッドが微かに揺れる。
詩織の『おっそうじ、おっそうじ』と語尾に音符マークがつきそうな声。『はい。こっち座って。』と楽しそうな詩織の声が続いて聞こえてきた。
その後に聞こえる、丁寧に、でもやらしくやっているのが簡単に想像出来るようなフェラチオの音。
詩織の『このまま、またおっきくしていい~?』と甘い囁き。「いいよ」やがて、“じゅっ、じゅっ、じゅっ”、と下品なくらい激しいフェラチオの音が聞こえてきた。
「ちょっとパイズリしてみてよ」と翔太。
詩織が『えー?・・・拓海にもしたことない・・・』と躊躇する。
「別にいいじゃん」
『んー・・・それはだめ、かな?』
「じゃあ、ちょっと、挟むだけ」
『えー?もう・・・・・・うんっ』
翔太は「うわっ、すげえ。ちんこ隠れた」と笑う。
(くそっ俺はしてもらった事ないのに)
『はいおしまいね。』
「もうちょい」
『だ~め~』
また、“じゅっ、じゅっ、じゅっ”、っとフェラチオの音。「ああ、もう1回したくなってきた・・・する?」ちょっと大袈裟な感じで「ぷはぁっ」って音がして、
『翔太君は?・・・したいの?』
「したい」と即答
ふふふ、と詩織が笑って「詩織は?」と翔太が尋ねる
『しても・・・いいかな?』
「まだ時間大丈夫だよな?」
『1回目早かったもんねー』
「うるせ・・・じゃ、バックで」
『うん』
ごそごそとした音
「よっ、と」って翔太の声と
『あんっ』って詩織の声が同時に聞こえる。
もうそれは初めから激しかった。
バック特有のパンパンパンパンって乾いた音。
すぐに詩織は、『あっだめもうイクっ!イクっ!あっ、だめ!あっあっあぁっ!』と大きな声で喘いでいた。もう下の階だから聞こえるとかいうレベルじゃなくて、家の外まで漏れているんじゃないかって心配なくらい。
『あっいくっ!あっイクっ!・・・あっあっあっあっ!イクイクイクっ!・・・イっ、ちゃうっ!・・・ああああああっ!』それで『はっ、はっ、はっ、』って犬みたいな詩織の息遣いが聞こえてきて、その間は“パンパン”って音は止んでいた。
詩織はその間、掠れた、でも甘い声で
『・・・口で、イって、欲しい。』と言った
「なんで?」と小声の翔太
『・・・・・・気持ちよく、してあげたいから・・』
「飲んでくれる?」
数秒間が空いて、詩織は呟くように『・・・・・・わかんない。』と答えた。
(ちなみに俺のは飲んでくれたことは有ることは有るがでも数えるくらいだ。)
「飲みたい?」相変わらず優しい口調の翔太
『・・・飲まないよ。』
こっからパン、パン、とピストンの音がゆっくり再開した
『あっ・・・んっ・・・はっ、あっ、そこ・・・すごい。』
「飲みたい?」
『あっ、ん・・・わかんない・・・ってばぁ・・・あっ、はぁっ・・・ん』
そこからピストンの音がすごく激しくなって、パシンッ!パシンッ!パシンッ!って感じになった。
一回一回のストロークが長い感じがした。『あぁんっ!はぁっ!あっんっ!ああっ!・・・やだっ、すごっ!ああぁっ!』、翔太が「なぁ、飲みたいん?」と重ねて詩織に問いかける。
『やっ、だぁ・・・』
「な?」
『の、飲みたぁい・・・』
俺はここで愕然とする。
「ちゃんと言えよ」と翔太が詩織に命令をする。ここで、“パンパンパンっ!”っと回転数が上がったピストンになってくる。『あっ!あっ!あっ!おくっ!あっ!すごっ・・・・・・・翔太君の、飲み、たい・・・・・・あんっ!あんっ!あぁんっ』
この途端に、軽いパニック状態になった俺は部屋を出て、何故か家の外へ出てしまった。
俺は、しばらく玄関先で頭を抱えて座っていた。しかし、やっぱり気になって、勃起も収まらなかったから、自分でも馬鹿かと思うけれどベランダをよじ登った。
完全に最後までは登れなかったけれど、塀の上に乗ってぐいっと首伸ばして部屋の中の様子を伺う。するとカーテンの隙間から仁王立ちしている翔太の腰の前に詩織が顔を密着させているのが見えた。翔太の背中が見えて、詩織の顔が斜めに見える。
詩織の両手は翔太のケツにあてがわれていて、すごい勢いで首が前後に動いていた。それで数分後、翔太の手が詩織の頭に置かれると、その首がぴたっと止まって、両手がゆっくりと翔太の背中と腰をさするように動いた。
数秒後に詩織の顔が離れると、笑顔で翔太を見上げて、見せ付けるみたいに舌をべぇって出している。それでまた翔太の腰に顔を密着させていた。(このエロチックな光景に俺は完全に打ちのめされた。心も体も冷えて、ゆっくりと下に降りていく。)
俺は家に入って、堪らずに、詩織のスマーとフォンにかけた。6~7度のコールでやっと出た。俺が「いつまでしてんの!」とだけ告げて即切った。
リビングルームで待っていると、詩織がばたばたと降りてきて、俺の胸の中に飛び込んできた。『怒ってる?』と小悪魔的な顔で言うものだから、俺がたまらず詩織にキスをしようとすると、詩織の『ごめん、口に出された・・・』と申し訳なさそうな言い訳をする。(嘘を付け!詩織自ら望んでフェラチオしていたくせに白々しい)
それで、「飲んだのか?」と苛ついていた俺は責めるような口調になった。詩織は無言で俺を見上げながら、首を横に振った。俺はそれを信じて強引にキスをする。でも口の中はめっちゃ精子臭かった。
俺は階下に降りてきた翔太を速攻で帰して詩織を抱いた。
バックでガンガン突きながらもう1回「飲んだのか?」と尋ねたら、詩織は、ひぃひぃ喘ぎながら、『ごめんなさい』と謝った。1回戦が終わってちょっと落ち着いた後に詩織が今度は真剣に謝ってきた。
「本当にごめんなさい」と頭を下げる。
詩織に、『その場の空気に流されちゃって、調子に乗っちゃったんだと思う。』と、真剣な顔で謝られた。その時、俺は1回射精をして落ち着いていた。静かに、「味はどうだった?」と聞くと、詩織は、まだ怒られていると勘違いをしたみたいで、神妙な顔になり、『苦かった・・・です。』と、ぽつりと言った。
それで俺は「怒ってないよ」と詩織の頭をぽんぽんすると、詩織はほっとしたのかちょっと笑みを浮かべながらも、やっぱり少し神妙な顔で、『うん・・・でもやっぱり、わたし調子に乗りすぎた、と思う。ごめんなさい。』と再度謝ってきた。
その晩は、パイズリも詩織からしてきた。『あいつにね、胸で挟めって言われたの・・・本当うざいよね。』と子供の悪戯に苦笑いする感じで笑いながら、「拓海も、こういうの興味あるの?」って聞かれた。
その時は1回戦が終わって俺は若干賢者タイムだったし、さっきの嫉妬もあったのだと思うが「別に」って冷たく言ってしまった。詩織は『あはは。だよね・・・』と笑いながらもしょぼんとしていた。
それでもその後2回戦になって、フェラチオをされている時に、やっぱり『詩織最高!』なモードになっていた俺がパイズリをお願いすると、“ぱぁ”って笑顔を咲かせてパイズリをしてくれた。人生初のパイズリがとても気持ち良かった。気持ちが良いっていう以上に征服感が満たされた。
パイズリをしながら上目遣いで、『翔太君にはちょっと挟んだだけだよ。』と、そう言ってきた詩織に対して、(俺はなんだか小ずるい感じがして微妙にむかついたのだけどほんと惚れた弱味だと思う。)
やっぱり詩織のことが大好きで、それが余計に愛くるしく見えて押し倒した。
その後も詩織はしきりに、『ちょっとしただけだよ。全然動かしてない。』と(嘘を)繰り返していた。あとあまりに手馴れている感じだったので、(なぜなら挟みながら亀頭をちろちろ舐めていた)
「誰に教えてもらった?」とちょっとキツメの口調で問いただしたら、『・・・元彼』と素直に言われてそこでまた俺は欝勃起になる。「誰?」、『大学の時の先輩で清水って人』(うわ知り合いじゃん・・・付き合っていたのかよ・・・と何気にこの日一番の欝ポイントでした。)
あれから1週間が過ぎた。〖もうこんなことやめとうこうかな?〗でも〖この興奮は捨てられないよな〗と俺が心のうちで葛藤していたところに、詩織のほうから暫くこのプレイは『止めたい』と申し出があった。
理由(わけ)を聞くと、『友達がねエステティックの仕事やっていて、割引してくれるから通おうと思うの。』それでどうして一時中止なのかと聞いたら、『折角綺麗になるんだから、たっくんに独り占めしてほしい。』と照れ笑いを浮かべながら言われた。
俺は、あの晩むかついたのはどこ吹く風で、やっぱり詩織に惚れた俺の負けだなと思いました。というわけでプレイ(貸し出し)はしばらく休むことになる。
正直に言えばこのプレイに自分からはブレーキが掛けられないほどにハマッてきたので“助かった”という思いです。(詩織自身も翔太とのセックスに溺れてしまったことへの自制があったかも?)
8-③
「でも?」
『舐めたくなる、かも・・・とか言っちゃたりして~』
「ふ~ん。あ、それいい・・・なぁ、口だけでして」
『ん・・・口だけ派なん?』
「だけ派。拓海は?」
『もう~そいうのは聞かないの!』って詩織の声が聞こえる。
それから翔太が笑って、フェラチオの音が続いた。
詩織が翔太のをしゃぶる音の合間合間にこんな会話をする。
『翔太君ってさ、絶対ヤリチンだよね。』
普段はサバサバしつつも下ネタは基本的にNGの詩織が『ヤリチン』なんて言葉を使ったので、俺は興奮した。
「なんで?」
『別にぃ。』
「な?しよっか?」
『ん~・・・まだ。』
「まだ?」
『もうちょっと、してたい・・・』
「フェラ大好きなんだね~」と翔太が茶化す。
『だって、すごいカチカチなんだもん~』
「硬いと舐めたい?」
『わかんない・・・でも、“うわ”ってなる。』
「なんだよ『うわ』って」
『なんだろ・・・すごい!って感じ?あとね・・』
「うん」
詩織が『気持ち良くしてくれて、ありがとう、いつも、って感じなの。』
「ふーん」
“チュパ、チュパ”とやらしい音させながら、こんな会話をしているのを聞かせられて、俺は凹みつつもぎんぎんにちんこが勃起をしていた。心はマジで凹むのだけど、逆に勃起具合がすごくなる。(この快感をしばらくは抜け出せそうにないなと思う。)
「な?入れるよ」
『・・・うん。』
「後ろむいて」
『えー、やだ』と詩織が拒否をする。
「いいだろ」
『や~だ』
「なんで?」
『・・翔と・・キス、しながらしたいから。』
「はいはい」
ぎっぎっ、とベッドが軽く軋む音
『だってだって・・・翔、キス上手なんだもん。』と翔太を咎めるような、というか誰かに言い訳してる感じの詩織の口調。
「はいはい」
『「はい」は一回・・・あっ』
素の口調から、一気に甘い声が出た
ぎっぎっぎ、っとゆったり床が揺れる音
『あっ、あっ、あっ・・・あーもう・・・気持ち良い・・・・あっ!あっ!あんっ!』
「いいのか?」
『や、っだ、もう・・・・・あっ!あっ!あっ!あっ!』
ベッドがギシギシ激しく揺れだした。
『あっ!あっ!あっ!・・・す、すごっ、きも、ちいいっ!あんっ!あんっ!あぁんっ!』
俺もちんこを扱(しご)く。だけど射精はしない。この後に詩織を抱きまくりたいって願望もあるし、“二人のセックス”でのオナニーによって射精をすると、虚脱感っていうか後悔みたいなので絶望的な感じになるからだ。
賢者タイムになって性欲がなくなったら我に返って、詩織が親友とセックスをしているのなんて自殺レベルで凹むだけなのでブレーキをかけ続けた。
『あんっ!あんっ!あんっ!・・・はぁ、はぁ・・・ね、ねぇ?・・』
「ん?」
『チュウして!』
「ん」
ギシギシとベッドを軋ませる音が鳴りながら、「ふぅっ、ふぅっ、ふぅっ」と“ぺちゃぺちゃ”した音と、くぐくもった声が同時に聞こえてきた。「あ、やべ・・・逝きそぅ」挿入してまだ1分くらいだった。今までと比べると全然早い。『んっ、んっ、はぁっ、ん・・・ほ、ほんと?』
翔太が「なんか、今日、おれ早いかも」、『えへへ・・・いいよ、出して1』と詩織が言うと
下から蟹バサミしたのだろうか、翔太は「うわ、捕まった」と笑う。直接見たくて仕方なかった。
外に出てベランダ上れば見えるかなと、俺は真剣に考えた。
『逃がしませんよ。』、「詩織えっろ~」と二人でクスクス笑ってその直後、明らかにキスをしている感じで、“ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ”て音。またギシギシ音もする。
『あっ、あんっ・・・あっ!あっ!・・・ね、ねぇ?気持ち良い?』
「やばいかも」
『ほ、ほんと?・・・あっ、ああぁっ・・・やだ、なんか、嬉しい。』
「ん?」
『あっ!あっ!んっ!・・・あ、あとで・・・またフェラ、していい?』
「いいけど。そんなにしたいの?」と翔太。
『・・・したい。』って詩織は答えていた。
ここでギシギシという音が激しくなった。『あぁっ!あっ!んっ!あぁんっ!・・・はっ、はっ、はっ、・・・いつも、気持ち良く、してくれるから、あっ、あぁんっ・・・フェラ、したく・・・なる・・・あんっ!あんっ!』
俺はここで抜きたくて仕方がなかったけど、そうしてしまったら、尋常じゃないほど凹むのはわかっていたのでぐっと我慢をする。さっきまで俺に甘えていた詩織が、他の男にここまで尽くしたがるのが分からなかった。
それと同時に、もう身悶えするほどに激しく嫉妬をした。〖なんでだよ!?なんでだよ!?〗って頭の中でむかつきながらも、今すぐ階段を昇って、こんなプレイを止めて詩織を連れ去りたくなる。
翔太が「ああ、逝くっ」、『う、うんっ!イって!イって!』そして、ぴたっと音が止まる。ちょっと遅れて「はぁ~~・・・」と気持ち良さそうな翔太の声。
遠慮がちに詩織が『・・・ねぇ・・・チュウ・・・』と、せがむ。やはり、“ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ”、とキスの音。正常位で下からがっちりホールドされ、何度もキスを繰り返しながら、コンドームつきとはいえ詩織の中で射精している翔太に俺は劣等感を憶える。
どっちの声ともわからない「はぁ・・」って声が聞こえて、ぎっ、ぎっ、っとベッドが微かに揺れる。
詩織の『おっそうじ、おっそうじ』と語尾に音符マークがつきそうな声。『はい。こっち座って。』と楽しそうな詩織の声が続いて聞こえてきた。
その後に聞こえる、丁寧に、でもやらしくやっているのが簡単に想像出来るようなフェラチオの音。
詩織の『このまま、またおっきくしていい~?』と甘い囁き。「いいよ」やがて、“じゅっ、じゅっ、じゅっ”、と下品なくらい激しいフェラチオの音が聞こえてきた。
「ちょっとパイズリしてみてよ」と翔太。
詩織が『えー?・・・拓海にもしたことない・・・』と躊躇する。
「別にいいじゃん」
『んー・・・それはだめ、かな?』
「じゃあ、ちょっと、挟むだけ」
『えー?もう・・・・・・うんっ』
翔太は「うわっ、すげえ。ちんこ隠れた」と笑う。
(くそっ俺はしてもらった事ないのに)
『はいおしまいね。』
「もうちょい」
『だ~め~』
また、“じゅっ、じゅっ、じゅっ”、っとフェラチオの音。「ああ、もう1回したくなってきた・・・する?」ちょっと大袈裟な感じで「ぷはぁっ」って音がして、
『翔太君は?・・・したいの?』
「したい」と即答
ふふふ、と詩織が笑って「詩織は?」と翔太が尋ねる
『しても・・・いいかな?』
「まだ時間大丈夫だよな?」
『1回目早かったもんねー』
「うるせ・・・じゃ、バックで」
『うん』
ごそごそとした音
「よっ、と」って翔太の声と
『あんっ』って詩織の声が同時に聞こえる。
もうそれは初めから激しかった。
バック特有のパンパンパンパンって乾いた音。
すぐに詩織は、『あっだめもうイクっ!イクっ!あっ、だめ!あっあっあぁっ!』と大きな声で喘いでいた。もう下の階だから聞こえるとかいうレベルじゃなくて、家の外まで漏れているんじゃないかって心配なくらい。
『あっいくっ!あっイクっ!・・・あっあっあっあっ!イクイクイクっ!・・・イっ、ちゃうっ!・・・ああああああっ!』それで『はっ、はっ、はっ、』って犬みたいな詩織の息遣いが聞こえてきて、その間は“パンパン”って音は止んでいた。
詩織はその間、掠れた、でも甘い声で
『・・・口で、イって、欲しい。』と言った
「なんで?」と小声の翔太
『・・・・・・気持ちよく、してあげたいから・・』
「飲んでくれる?」
数秒間が空いて、詩織は呟くように『・・・・・・わかんない。』と答えた。
(ちなみに俺のは飲んでくれたことは有ることは有るがでも数えるくらいだ。)
「飲みたい?」相変わらず優しい口調の翔太
『・・・飲まないよ。』
こっからパン、パン、とピストンの音がゆっくり再開した
『あっ・・・んっ・・・はっ、あっ、そこ・・・すごい。』
「飲みたい?」
『あっ、ん・・・わかんない・・・ってばぁ・・・あっ、はぁっ・・・ん』
そこからピストンの音がすごく激しくなって、パシンッ!パシンッ!パシンッ!って感じになった。
一回一回のストロークが長い感じがした。『あぁんっ!はぁっ!あっんっ!ああっ!・・・やだっ、すごっ!ああぁっ!』、翔太が「なぁ、飲みたいん?」と重ねて詩織に問いかける。
『やっ、だぁ・・・』
「な?」
『の、飲みたぁい・・・』
俺はここで愕然とする。
「ちゃんと言えよ」と翔太が詩織に命令をする。ここで、“パンパンパンっ!”っと回転数が上がったピストンになってくる。『あっ!あっ!あっ!おくっ!あっ!すごっ・・・・・・・翔太君の、飲み、たい・・・・・・あんっ!あんっ!あぁんっ』
この途端に、軽いパニック状態になった俺は部屋を出て、何故か家の外へ出てしまった。
俺は、しばらく玄関先で頭を抱えて座っていた。しかし、やっぱり気になって、勃起も収まらなかったから、自分でも馬鹿かと思うけれどベランダをよじ登った。
完全に最後までは登れなかったけれど、塀の上に乗ってぐいっと首伸ばして部屋の中の様子を伺う。するとカーテンの隙間から仁王立ちしている翔太の腰の前に詩織が顔を密着させているのが見えた。翔太の背中が見えて、詩織の顔が斜めに見える。
詩織の両手は翔太のケツにあてがわれていて、すごい勢いで首が前後に動いていた。それで数分後、翔太の手が詩織の頭に置かれると、その首がぴたっと止まって、両手がゆっくりと翔太の背中と腰をさするように動いた。
数秒後に詩織の顔が離れると、笑顔で翔太を見上げて、見せ付けるみたいに舌をべぇって出している。それでまた翔太の腰に顔を密着させていた。(このエロチックな光景に俺は完全に打ちのめされた。心も体も冷えて、ゆっくりと下に降りていく。)
俺は家に入って、堪らずに、詩織のスマーとフォンにかけた。6~7度のコールでやっと出た。俺が「いつまでしてんの!」とだけ告げて即切った。
リビングルームで待っていると、詩織がばたばたと降りてきて、俺の胸の中に飛び込んできた。『怒ってる?』と小悪魔的な顔で言うものだから、俺がたまらず詩織にキスをしようとすると、詩織の『ごめん、口に出された・・・』と申し訳なさそうな言い訳をする。(嘘を付け!詩織自ら望んでフェラチオしていたくせに白々しい)
それで、「飲んだのか?」と苛ついていた俺は責めるような口調になった。詩織は無言で俺を見上げながら、首を横に振った。俺はそれを信じて強引にキスをする。でも口の中はめっちゃ精子臭かった。
俺は階下に降りてきた翔太を速攻で帰して詩織を抱いた。
バックでガンガン突きながらもう1回「飲んだのか?」と尋ねたら、詩織は、ひぃひぃ喘ぎながら、『ごめんなさい』と謝った。1回戦が終わってちょっと落ち着いた後に詩織が今度は真剣に謝ってきた。
「本当にごめんなさい」と頭を下げる。
詩織に、『その場の空気に流されちゃって、調子に乗っちゃったんだと思う。』と、真剣な顔で謝られた。その時、俺は1回射精をして落ち着いていた。静かに、「味はどうだった?」と聞くと、詩織は、まだ怒られていると勘違いをしたみたいで、神妙な顔になり、『苦かった・・・です。』と、ぽつりと言った。
それで俺は「怒ってないよ」と詩織の頭をぽんぽんすると、詩織はほっとしたのかちょっと笑みを浮かべながらも、やっぱり少し神妙な顔で、『うん・・・でもやっぱり、わたし調子に乗りすぎた、と思う。ごめんなさい。』と再度謝ってきた。
その晩は、パイズリも詩織からしてきた。『あいつにね、胸で挟めって言われたの・・・本当うざいよね。』と子供の悪戯に苦笑いする感じで笑いながら、「拓海も、こういうの興味あるの?」って聞かれた。
その時は1回戦が終わって俺は若干賢者タイムだったし、さっきの嫉妬もあったのだと思うが「別に」って冷たく言ってしまった。詩織は『あはは。だよね・・・』と笑いながらもしょぼんとしていた。
それでもその後2回戦になって、フェラチオをされている時に、やっぱり『詩織最高!』なモードになっていた俺がパイズリをお願いすると、“ぱぁ”って笑顔を咲かせてパイズリをしてくれた。人生初のパイズリがとても気持ち良かった。気持ちが良いっていう以上に征服感が満たされた。
パイズリをしながら上目遣いで、『翔太君にはちょっと挟んだだけだよ。』と、そう言ってきた詩織に対して、(俺はなんだか小ずるい感じがして微妙にむかついたのだけどほんと惚れた弱味だと思う。)
やっぱり詩織のことが大好きで、それが余計に愛くるしく見えて押し倒した。
その後も詩織はしきりに、『ちょっとしただけだよ。全然動かしてない。』と(嘘を)繰り返していた。あとあまりに手馴れている感じだったので、(なぜなら挟みながら亀頭をちろちろ舐めていた)
「誰に教えてもらった?」とちょっとキツメの口調で問いただしたら、『・・・元彼』と素直に言われてそこでまた俺は欝勃起になる。「誰?」、『大学の時の先輩で清水って人』(うわ知り合いじゃん・・・付き合っていたのかよ・・・と何気にこの日一番の欝ポイントでした。)
あれから1週間が過ぎた。〖もうこんなことやめとうこうかな?〗でも〖この興奮は捨てられないよな〗と俺が心のうちで葛藤していたところに、詩織のほうから暫くこのプレイは『止めたい』と申し出があった。
理由(わけ)を聞くと、『友達がねエステティックの仕事やっていて、割引してくれるから通おうと思うの。』それでどうして一時中止なのかと聞いたら、『折角綺麗になるんだから、たっくんに独り占めしてほしい。』と照れ笑いを浮かべながら言われた。
俺は、あの晩むかついたのはどこ吹く風で、やっぱり詩織に惚れた俺の負けだなと思いました。というわけでプレイ(貸し出し)はしばらく休むことになる。
正直に言えばこのプレイに自分からはブレーキが掛けられないほどにハマッてきたので“助かった”という思いです。(詩織自身も翔太とのセックスに溺れてしまったことへの自制があったかも?)
8-③
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