壊れかけた二人 第11章②
11-②解禁
先週末(4/8)の話ですが、意外と早く翔太とのプレイ(8回目)が解禁されました。きっかけは、翔太が女の子に振られたことからです。ちょっと前に「彼女と別れた」って言っていたけど、あれは俺を気遣って(というか詩織とするための口実)のことだと思っていたのだけれど、どうもその彼女とは結構前に本当に別れたらしい。
翔太は、無類のキャバクラ(キャバクラ嬢と呼ばれる女性スタッフが客の席に付いて接待を行う飲酒店)好きで(でもソープランド以外の風俗は嫌いというよくわからない奴?)それでちょっと前まで、とあるキャバクラ嬢にお熱を入れていた。
俺は翔太からお気に入りのキャバクラ嬢が居るっていうことは聞いていた。それで金曜日の夜にリビングルームでワインを飲みながら、翔太がその子に本格的に振られたって話を、詩織と俺で爆笑しながら聞いていたのだけど、翔太はシリアスな雰囲気で、飲みながらしまいには結構マジで凹み出した。
それで翔太がどさくさまぎれに詩織の胸に顔を預けながら、「詩織~、おれを慰めてくれよ~」と冗談っぽく泣き言を言う。詩織は『はいはい。君!すっごく!きもい~きもい~』と笑いながら翔太から身を躱(かわ)していた。
俺が「慰めてやんなよ」と詩織に告げると、『え~やだ~よ~』と冷たい返事。「詩織ちゃん~」とどさくさまぎれに詩織の胸を揉みだす翔太に、詩織が『こらっ!』と仔犬を叱るみたいにその手を叩く。
俺と詩織が苦笑いで視線を合わせる。
最初はそんな感じだったのだけど、ところどころでマジで凹んでいる様子の翔太に詩織は、母性本能がくすぐられたのか(たしかに女性は胸全体を揉まれると快感ではなく母性本能が芽生えるらしいです)それで、『だめっ!』って感じだったのが、徐々に『え~、も~』って和らいだ感じになる。
すかさず俺が「ちょっと散歩してくるからさ、その間に慰めてやってよ」と言って家を出ていこうとしたら、詩織は焦って、『え?ちょっとちょっと!待ってよ』と俺の腕を掴む。
その背後で、俺に(グッジョブと)親指を立てる翔太。俺は「やり方は詩織に任せるから。それで嫌だったなら最後までしなくていいよ」みたいな事を詩織に言って強引に外に出る。それを詩織が『え~・・・もう・・・』と唇をとがらしていた。
外は結構寒かったので俺はコンビニに避難をする。すると詩織からメールがきた。≪どこなの?≫、俺が≪コンビニだよ。≫と返すと、≪なんかこの人迫ってくるんです~≫、俺が≪振られて寂しいんだろから慰めてやってくれ。≫、詩織は≪面倒臭いなぁ・・・≫
すると10分後くらいに詩織から、≪いいの?≫とたった4文字のメールがきた。主語もへったくれもない文章だけど意味はわかった。でもあえて俺は≪何が?≫と返信をした。≪なんか~非常にしつこいんですけどこの人≫、≪詩織が嫌なら帰ってもらいなよ。≫、≪たっくんは本当にいいの?Hしても??≫、≪詩織に任せるよ。1時間くらいネカフェ行ってきます~≫
そうメールをしながら10分後に俺はこっそりと帰宅をした。二人はリビングルームに居ない。俺の家なのに、他人のように静かに階段を昇ると、少しずつ、“ぎしっ、ぎしっ、ぎし”、って軋む音が寝室から聞こえてきた。寝室の前まで着くと微かに、『あっ、あっ、あっ、あっ、』って詩織の吐息みたいな声も聞こえてくる。そこで座って待っていると、何分後かにやがて、『あっ!あんっ!あん!あんっ!』と喘ぎ声がはっきりと聞こえてきだした。
すると、『・・・その子もさ、馬鹿だよね~~」と唐突に詩織の声がした。「え?」、『付き合ってたらさ・・・翔とエッチできたのに・・・あっ、あんっ』、翔太の「・・・はは」と力なく笑う声。
慰めるかのような優しい口調で、『翔・は・・やっぱり超気持ち良い・・・』と甘い声の詩織。
(最近詩織は翔太を『翔』と呼ぶようになった。詩織は身近な人間を愛称で呼ぶことが多いので、これに関しては違和感が無いのだが)俺はここで久しぶりに痛いくらいの勃起となる。
「マジですか?」と翔太。詩織は、くすっと笑うと、『まじまじ』と嬉しそうに言った。「最高?」
『・・・だってさ、だってさ・・・あっ、ん、好きな人が居るのに、さ・・・あっ、そこ・・・んっ、
その人より気持ち良くしてくれるって、あり得なくない?』
翔太はその言葉に興奮したのか(俺も身悶えしていたけど)ベッドが軋む音が激しくなった。それと共に、詩織が『あっ、あっ、あっ、あっ、あんっ』、はっきり喘ぎだす。『あんっ、あっ、あっ、いっ、あっ・・・い、いいぃ~~』
『やっぱり・・・あたし、好き、翔の・・かたい・の・・あっ、あっ、あっ!』
「詩織・・・詩織・・・」と囁くような翔太の声とさらに軋む音が激しくなる。
『ああっ、すごっ・・い・きてっ、きてぇっ・・・あっ!あっ!あぁっ!』
「うぅっ」って翔太の声と同時に音が止んで、二人はしばらくはぁはぁと言っていた。
それから暫くして、『・・・やっぱ・・・翔・・す・すっごいよ・・・』と可愛い口調の詩織の声。続いて、“ちゅっ、ちゅっ”ってキスの音が聞こえてきた。そこからはいつも通り、“ちゅぱ・・・ちゅぱ・・・”っと、お掃除フェラをしている音がした。
翔太が「ああやべ、ちょっとくすぐったい~」と笑う度に、詩織の超楽しそうな「だーめ。我慢我慢~」との声。お掃除フェラは大体いつもは30秒くらいなのにその時は何分間もずっとしていたみたい。
『まだ、出せるの?』と詩織。翔太の返事は聞こえてこなかったけど、“チュパ音”は激しくなったので無言で返事したのかもしれない。フェラチオの音が徐々に激しくなっていった。
詩織の『いやん・・・かったぃ・・・えへへ』と嬉しそうな声。続いて『よいしょ、よいしょ』と詩織の声がして、フェラチオの音は止んだのだけど、時折聞こえる「あ、すげ」とか「上手いじゃん」って翔太の声と、『えへへ。最近、たっくんにしてあげてたから~』と照れるような詩織の返事からするとパイズリをしていたのだと思う。
『イキそうになったら言ってね?パクっ、てしちゃうから。』(詩織のその可愛い言い方に俺はゾクゾクした)「このまま逝きたいんだけど~」と翔太。『え~?・・・いーよ。』と詩織。微かに、“ニュっ、ニュッ、ニュッ”ってパイズリの音が聞こえてきて(詩織はパイズリの時にちんこに唾液を垂らすから結構やらしい音がする。)
「ああやべ、いきそ・・・詩織。あーんして」
『ん?・・・あーん~』
「あ、やべっ」
詩織が『・・・あっ、あっ・・・やっ・・・ん・・・わ、すごい。まだ・・・わっ、わっ・・・あはっ』とクスクス笑う。
「はぁ・・・」って緩みきった翔太の声と詩織の『うあ・・・べとべとだよ~』と、なんだか嬉しそうな声。「わり~、顔かかっちゃったな」ティッシュを取る音と、『あ、ん、動いちゃだめぇ・・・あ~ん』って声が同時にして、“ちゅぷ、ちゅぷ”とまたフェラチオする音が続いて聞こえてきた。
その最中に、「結構飲んだ?」と笑う翔太。詩織がくすくす笑う声も微かに聞こえた。(まるで恋人の睦言だなと俺は感じた。)
フェラチオの音が無くなり詩織の『ね?翔、元気出た?』と優しい声。翔太が「なんか余計虚しくなった」と笑う。『えー、なにそれ~』とやはり楽しそうな詩織。しばらく沈黙が続いた。時折“ちゅっ、ちゅっ”と聞こえた気がする。
『たっくん帰ってきたかな?』
「わかんねけど。きょうはサンキュな詩織」
『あはは。どーいたしまして。』
詩織が『でも虚しくなるって、ちょっとわかるかも。』と呟く。「ん?」、『あたしさ、ぶっちゃけさ、翔とするの超気持ち良いけど、それでもやっぱり終わった後ってなんか寂しい感じするもん。』
「あー」
『やっぱ身体だけの関係ってそういうものなのかな?』
「かもなー。拓海とは違う感じなん?」
詩織が『たっくんとはむしろ終わった後にすごく甘えたくなるかな。ていうか、最近どうして翔とのHが気持ち良いかわかってきた気がする。』、「ちんこ、か?」
詩織は『ば~か』と笑うと、『それもあるけどー・・・とか言っちゃったりして。』とおどける。
「拓海とは違うん?」
『そうじゃなくて、なんかね、翔とは割り切って楽しめる感じなのね~』
それで、『なんか、色々気にしちゃうっていうか・・・たっくんは気持ち良いのかな?とか、あたし変な顔してないかな?とか。』って詩織が妙にテンションが高目というか、饒舌だった。
しばらくそんな会話をしていて、翔太の「なんかこのまま詩織をお持ち帰りしたい気分だな」突然のその台詞に、俺は心臓が止まるかと思うくらいドキッとした。詩織は『えー?・・・そんな・・・だーめだよ。』と結構間を置いて断る。翔太が「だめなん?」と囁くような声で尋ねる。『だーめ。そんなの、なんか、翔太の彼女になつちゃうじゃない。』と詩織の答えに、俺はそのタイミングで射精をした。
その後10秒くらい、寝室の前で一人びくびくと震えていた俺の姿は我ながら気持ち悪いと思う。その直後の「1日だけ。1日だけの彼女、的な?」という翔太の誘いを、『やだよ~きもい。』って詩織が笑いながら断っていたのはなんとなく聞こえた。服を着る音がしていた。
『翔ならもっと良い彼女出来るよ。』
「マジで?」
『うん。いいところ一杯あるもん・・』
「たとえば?」
『えーっとね・・・・・・ごめんわかんない~』同時に爆笑する二人。
翔太が「詩織的にはおれのちんこは有りなんだよな?」と引き笑いしながら聞く。詩織は『あはは』と笑うと、『付き合ったらその子も翔から離れられないんじゃない?』と続けた。
「うっそ~詩織も?」
『残念です。あたしはたっくんのだもん~』
その言葉に俺が喜んでいると、
ここで明らかにキスの音、しかも結構激しく、しかも長く続いた。
それから、『・・・っはぁ・・・キスも上手すぎ、だね~』、蕩けきった詩織の声。
詩織が『てか別れた子とかさ、もっかいしたいとか言ってこないの?』と尋ねる。
「あー、どうだろな」
『あはは。やっぱあるんだ。わかる~わかるよ~』
俺はこの辺でこっそり階段を下りていった。
その時に聞こえてきた会話。翔太が「まぁ、彼女が出来るまでは詩織で我慢するかなー」と冗談っぽく言う。『ほんっときみはウザイ!ウザイ!』とキャッキャ楽しそうな二人の会話に嫉妬をする。詩織は『でもねあたし、翔とするのは嫌じゃないけどね~』と、やはり楽しそうな口調。
「彼女出来たらしない?」、『そりゃそうよ~』、翔太が「今は嫌じゃないんだ。しばらくは駄目って言ってたじゃん」、詩織は『なんか、絶対たっくんとじゃないと嫌っ!って時があるのよ。』
「また慰めてよ。再来週の金曜は?」、『んー・・・たっくんが良いって言ったら、いいよ~』
俺は階段を下りる途中だったけど立ち止まる。
「詩織は?」
『え?』
「詩織はどうなん?」
詩織は『・・・別に、いいけど。』と一見興味無さそうな口調で答える。ここでまた、“ちゅっ、ちゅっ”って派手なキスの音。
『・・・翔は?あたしとセックスしたい?』
「したい!」
『あはっ・・・ほんとにえっちだね~』
またキスの音がした。
翔太の「なんか詩織とキスしてると、またしたくなるんよ」と声が聞こえる。
『・・・うん』
「・・・しよっか?」
『・・・え~・・・だめだよ。たっくん帰ってきちゃうから・・』
翔太は「じゃあお持ち帰りしてもいい?」と尋ねた。
『え~・・・う~ん・・・・』
「一日だけ俺の彼女になってよ。」
『ん~・・・・・・』
「だめ?」
『・・・・・・・』
この間俺の心臓は爆発しそうなくらいドキドキしていた。詩織は10秒くらい間を置いて『・・・だめ』と呟いた。
『あたし、365日たっくんのお嫁さんだもの。』と続けた。俺は胸を撫で下ろして階段を下りた。後ろからは「え~」と残念そうな翔太の声。『またね~~』って詩織のそんな宥めるような声と、ついばむようなキスの音が、階段を下りる途中で微かながら聞こえてきた。
俺はリビングルームルームから詩織にメールを打った。≪ただいま~♪いまリビングルームにいるよ。≫すると上の階が騒がしくなった。ドタドタと階段を翔太が走り下りてきて、「拓海ありがとうな。嫁さん大事にしろよ」と軽口をたたきながら疾風のごとく翔太が帰っていった。暫くして恥ずかしそうに詩織が静かに下りてきた。
11-②
先週末(4/8)の話ですが、意外と早く翔太とのプレイ(8回目)が解禁されました。きっかけは、翔太が女の子に振られたことからです。ちょっと前に「彼女と別れた」って言っていたけど、あれは俺を気遣って(というか詩織とするための口実)のことだと思っていたのだけれど、どうもその彼女とは結構前に本当に別れたらしい。
翔太は、無類のキャバクラ(キャバクラ嬢と呼ばれる女性スタッフが客の席に付いて接待を行う飲酒店)好きで(でもソープランド以外の風俗は嫌いというよくわからない奴?)それでちょっと前まで、とあるキャバクラ嬢にお熱を入れていた。
俺は翔太からお気に入りのキャバクラ嬢が居るっていうことは聞いていた。それで金曜日の夜にリビングルームでワインを飲みながら、翔太がその子に本格的に振られたって話を、詩織と俺で爆笑しながら聞いていたのだけど、翔太はシリアスな雰囲気で、飲みながらしまいには結構マジで凹み出した。
それで翔太がどさくさまぎれに詩織の胸に顔を預けながら、「詩織~、おれを慰めてくれよ~」と冗談っぽく泣き言を言う。詩織は『はいはい。君!すっごく!きもい~きもい~』と笑いながら翔太から身を躱(かわ)していた。
俺が「慰めてやんなよ」と詩織に告げると、『え~やだ~よ~』と冷たい返事。「詩織ちゃん~」とどさくさまぎれに詩織の胸を揉みだす翔太に、詩織が『こらっ!』と仔犬を叱るみたいにその手を叩く。
俺と詩織が苦笑いで視線を合わせる。
最初はそんな感じだったのだけど、ところどころでマジで凹んでいる様子の翔太に詩織は、母性本能がくすぐられたのか(たしかに女性は胸全体を揉まれると快感ではなく母性本能が芽生えるらしいです)それで、『だめっ!』って感じだったのが、徐々に『え~、も~』って和らいだ感じになる。
すかさず俺が「ちょっと散歩してくるからさ、その間に慰めてやってよ」と言って家を出ていこうとしたら、詩織は焦って、『え?ちょっとちょっと!待ってよ』と俺の腕を掴む。
その背後で、俺に(グッジョブと)親指を立てる翔太。俺は「やり方は詩織に任せるから。それで嫌だったなら最後までしなくていいよ」みたいな事を詩織に言って強引に外に出る。それを詩織が『え~・・・もう・・・』と唇をとがらしていた。
外は結構寒かったので俺はコンビニに避難をする。すると詩織からメールがきた。≪どこなの?≫、俺が≪コンビニだよ。≫と返すと、≪なんかこの人迫ってくるんです~≫、俺が≪振られて寂しいんだろから慰めてやってくれ。≫、詩織は≪面倒臭いなぁ・・・≫
すると10分後くらいに詩織から、≪いいの?≫とたった4文字のメールがきた。主語もへったくれもない文章だけど意味はわかった。でもあえて俺は≪何が?≫と返信をした。≪なんか~非常にしつこいんですけどこの人≫、≪詩織が嫌なら帰ってもらいなよ。≫、≪たっくんは本当にいいの?Hしても??≫、≪詩織に任せるよ。1時間くらいネカフェ行ってきます~≫
そうメールをしながら10分後に俺はこっそりと帰宅をした。二人はリビングルームに居ない。俺の家なのに、他人のように静かに階段を昇ると、少しずつ、“ぎしっ、ぎしっ、ぎし”、って軋む音が寝室から聞こえてきた。寝室の前まで着くと微かに、『あっ、あっ、あっ、あっ、』って詩織の吐息みたいな声も聞こえてくる。そこで座って待っていると、何分後かにやがて、『あっ!あんっ!あん!あんっ!』と喘ぎ声がはっきりと聞こえてきだした。
すると、『・・・その子もさ、馬鹿だよね~~」と唐突に詩織の声がした。「え?」、『付き合ってたらさ・・・翔とエッチできたのに・・・あっ、あんっ』、翔太の「・・・はは」と力なく笑う声。
慰めるかのような優しい口調で、『翔・は・・やっぱり超気持ち良い・・・』と甘い声の詩織。
(最近詩織は翔太を『翔』と呼ぶようになった。詩織は身近な人間を愛称で呼ぶことが多いので、これに関しては違和感が無いのだが)俺はここで久しぶりに痛いくらいの勃起となる。
「マジですか?」と翔太。詩織は、くすっと笑うと、『まじまじ』と嬉しそうに言った。「最高?」
『・・・だってさ、だってさ・・・あっ、ん、好きな人が居るのに、さ・・・あっ、そこ・・・んっ、
その人より気持ち良くしてくれるって、あり得なくない?』
翔太はその言葉に興奮したのか(俺も身悶えしていたけど)ベッドが軋む音が激しくなった。それと共に、詩織が『あっ、あっ、あっ、あっ、あんっ』、はっきり喘ぎだす。『あんっ、あっ、あっ、いっ、あっ・・・い、いいぃ~~』
『やっぱり・・・あたし、好き、翔の・・かたい・の・・あっ、あっ、あっ!』
「詩織・・・詩織・・・」と囁くような翔太の声とさらに軋む音が激しくなる。
『ああっ、すごっ・・い・きてっ、きてぇっ・・・あっ!あっ!あぁっ!』
「うぅっ」って翔太の声と同時に音が止んで、二人はしばらくはぁはぁと言っていた。
それから暫くして、『・・・やっぱ・・・翔・・す・すっごいよ・・・』と可愛い口調の詩織の声。続いて、“ちゅっ、ちゅっ”ってキスの音が聞こえてきた。そこからはいつも通り、“ちゅぱ・・・ちゅぱ・・・”っと、お掃除フェラをしている音がした。
翔太が「ああやべ、ちょっとくすぐったい~」と笑う度に、詩織の超楽しそうな「だーめ。我慢我慢~」との声。お掃除フェラは大体いつもは30秒くらいなのにその時は何分間もずっとしていたみたい。
『まだ、出せるの?』と詩織。翔太の返事は聞こえてこなかったけど、“チュパ音”は激しくなったので無言で返事したのかもしれない。フェラチオの音が徐々に激しくなっていった。
詩織の『いやん・・・かったぃ・・・えへへ』と嬉しそうな声。続いて『よいしょ、よいしょ』と詩織の声がして、フェラチオの音は止んだのだけど、時折聞こえる「あ、すげ」とか「上手いじゃん」って翔太の声と、『えへへ。最近、たっくんにしてあげてたから~』と照れるような詩織の返事からするとパイズリをしていたのだと思う。
『イキそうになったら言ってね?パクっ、てしちゃうから。』(詩織のその可愛い言い方に俺はゾクゾクした)「このまま逝きたいんだけど~」と翔太。『え~?・・・いーよ。』と詩織。微かに、“ニュっ、ニュッ、ニュッ”ってパイズリの音が聞こえてきて(詩織はパイズリの時にちんこに唾液を垂らすから結構やらしい音がする。)
「ああやべ、いきそ・・・詩織。あーんして」
『ん?・・・あーん~』
「あ、やべっ」
詩織が『・・・あっ、あっ・・・やっ・・・ん・・・わ、すごい。まだ・・・わっ、わっ・・・あはっ』とクスクス笑う。
「はぁ・・・」って緩みきった翔太の声と詩織の『うあ・・・べとべとだよ~』と、なんだか嬉しそうな声。「わり~、顔かかっちゃったな」ティッシュを取る音と、『あ、ん、動いちゃだめぇ・・・あ~ん』って声が同時にして、“ちゅぷ、ちゅぷ”とまたフェラチオする音が続いて聞こえてきた。
その最中に、「結構飲んだ?」と笑う翔太。詩織がくすくす笑う声も微かに聞こえた。(まるで恋人の睦言だなと俺は感じた。)
フェラチオの音が無くなり詩織の『ね?翔、元気出た?』と優しい声。翔太が「なんか余計虚しくなった」と笑う。『えー、なにそれ~』とやはり楽しそうな詩織。しばらく沈黙が続いた。時折“ちゅっ、ちゅっ”と聞こえた気がする。
『たっくん帰ってきたかな?』
「わかんねけど。きょうはサンキュな詩織」
『あはは。どーいたしまして。』
詩織が『でも虚しくなるって、ちょっとわかるかも。』と呟く。「ん?」、『あたしさ、ぶっちゃけさ、翔とするの超気持ち良いけど、それでもやっぱり終わった後ってなんか寂しい感じするもん。』
「あー」
『やっぱ身体だけの関係ってそういうものなのかな?』
「かもなー。拓海とは違う感じなん?」
詩織が『たっくんとはむしろ終わった後にすごく甘えたくなるかな。ていうか、最近どうして翔とのHが気持ち良いかわかってきた気がする。』、「ちんこ、か?」
詩織は『ば~か』と笑うと、『それもあるけどー・・・とか言っちゃったりして。』とおどける。
「拓海とは違うん?」
『そうじゃなくて、なんかね、翔とは割り切って楽しめる感じなのね~』
それで、『なんか、色々気にしちゃうっていうか・・・たっくんは気持ち良いのかな?とか、あたし変な顔してないかな?とか。』って詩織が妙にテンションが高目というか、饒舌だった。
しばらくそんな会話をしていて、翔太の「なんかこのまま詩織をお持ち帰りしたい気分だな」突然のその台詞に、俺は心臓が止まるかと思うくらいドキッとした。詩織は『えー?・・・そんな・・・だーめだよ。』と結構間を置いて断る。翔太が「だめなん?」と囁くような声で尋ねる。『だーめ。そんなの、なんか、翔太の彼女になつちゃうじゃない。』と詩織の答えに、俺はそのタイミングで射精をした。
その後10秒くらい、寝室の前で一人びくびくと震えていた俺の姿は我ながら気持ち悪いと思う。その直後の「1日だけ。1日だけの彼女、的な?」という翔太の誘いを、『やだよ~きもい。』って詩織が笑いながら断っていたのはなんとなく聞こえた。服を着る音がしていた。
『翔ならもっと良い彼女出来るよ。』
「マジで?」
『うん。いいところ一杯あるもん・・』
「たとえば?」
『えーっとね・・・・・・ごめんわかんない~』同時に爆笑する二人。
翔太が「詩織的にはおれのちんこは有りなんだよな?」と引き笑いしながら聞く。詩織は『あはは』と笑うと、『付き合ったらその子も翔から離れられないんじゃない?』と続けた。
「うっそ~詩織も?」
『残念です。あたしはたっくんのだもん~』
その言葉に俺が喜んでいると、
ここで明らかにキスの音、しかも結構激しく、しかも長く続いた。
それから、『・・・っはぁ・・・キスも上手すぎ、だね~』、蕩けきった詩織の声。
詩織が『てか別れた子とかさ、もっかいしたいとか言ってこないの?』と尋ねる。
「あー、どうだろな」
『あはは。やっぱあるんだ。わかる~わかるよ~』
俺はこの辺でこっそり階段を下りていった。
その時に聞こえてきた会話。翔太が「まぁ、彼女が出来るまでは詩織で我慢するかなー」と冗談っぽく言う。『ほんっときみはウザイ!ウザイ!』とキャッキャ楽しそうな二人の会話に嫉妬をする。詩織は『でもねあたし、翔とするのは嫌じゃないけどね~』と、やはり楽しそうな口調。
「彼女出来たらしない?」、『そりゃそうよ~』、翔太が「今は嫌じゃないんだ。しばらくは駄目って言ってたじゃん」、詩織は『なんか、絶対たっくんとじゃないと嫌っ!って時があるのよ。』
「また慰めてよ。再来週の金曜は?」、『んー・・・たっくんが良いって言ったら、いいよ~』
俺は階段を下りる途中だったけど立ち止まる。
「詩織は?」
『え?』
「詩織はどうなん?」
詩織は『・・・別に、いいけど。』と一見興味無さそうな口調で答える。ここでまた、“ちゅっ、ちゅっ”って派手なキスの音。
『・・・翔は?あたしとセックスしたい?』
「したい!」
『あはっ・・・ほんとにえっちだね~』
またキスの音がした。
翔太の「なんか詩織とキスしてると、またしたくなるんよ」と声が聞こえる。
『・・・うん』
「・・・しよっか?」
『・・・え~・・・だめだよ。たっくん帰ってきちゃうから・・』
翔太は「じゃあお持ち帰りしてもいい?」と尋ねた。
『え~・・・う~ん・・・・』
「一日だけ俺の彼女になってよ。」
『ん~・・・・・・』
「だめ?」
『・・・・・・・』
この間俺の心臓は爆発しそうなくらいドキドキしていた。詩織は10秒くらい間を置いて『・・・だめ』と呟いた。
『あたし、365日たっくんのお嫁さんだもの。』と続けた。俺は胸を撫で下ろして階段を下りた。後ろからは「え~」と残念そうな翔太の声。『またね~~』って詩織のそんな宥めるような声と、ついばむようなキスの音が、階段を下りる途中で微かながら聞こえてきた。
俺はリビングルームルームから詩織にメールを打った。≪ただいま~♪いまリビングルームにいるよ。≫すると上の階が騒がしくなった。ドタドタと階段を翔太が走り下りてきて、「拓海ありがとうな。嫁さん大事にしろよ」と軽口をたたきながら疾風のごとく翔太が帰っていった。暫くして恥ずかしそうに詩織が静かに下りてきた。
11-②
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