『美鈴(みすず)』 1章その4
名C美鈴(みすず)その4
私は、少し腹を立てながらタクシーに乗り、家へと向かっているときにスマホが鳴りました。『もしもし、わたし・・ね~家にかえるの~~?』と、いきなりかなり呂律の回らない美鈴の声です。「留守番している花帆(娘)も心配だから・・・」『おねがいしま~す~』の返事に「俺が店を出るときに無視しただろぅ?メールも電話もしたのに!」と少し声を荒げて美鈴に言うと、『解っていたよ~だ。けどパパは私が口説かれるの見たいんでしょ?だから知らないふりしたの~』って逆に愉快そうに言う。
「それで?君はまだ店にいるの?」
『うん。今トイレから電話してるの~~w』
「かなり酔ってるだろ?」
『うん。酔ってるよ~。パパはわたしに口説かれて欲しいんでしょ?』
「それはそうだけど・・・」と私は息をのむ。「あの横にいた男なのか?」と訊く。
『そ~だ~よ~結構感じいい人だしね~~このままホテルまで行っちゃおうかな~』
「なんで??いきなりそんな?」と慌てる。
『もしパパが嫌だったらお家に帰るよ。』
「判断は君に任せる。」と私は強がった。
『了解です。もしもだよホテルへ行っても怒らない?』と美鈴が真剣に聞いてくる。
「あぁ 怒らないよ。」
『じゃ~もしパパがお望みのようなことになりそうならメールするね。』って、美鈴はそう言って電話を切りました。それから家について私の経験したことのない嬉しいような腹立たしいような不安なようななんとも言えない気持ちで長い時間を過ごしました。
私が家に着いたのは午後11時半ごろだったと思います。美鈴を一人残して店を出てから1時間以上は経っていた。今ごろ妻はどうしているのだろ?すでに店を出てホテルにでも・・・そんな事が私の頭の中を駆け巡ります。やはり一緒に連れて帰ってくればよかった・・・けど美鈴が私以外の男性を知るチャンスでもある・・・。
私が複雑な思いで玄関を開けると、リビングでテレビを見ていた娘の花帆が飛んできて「パパどうしたの?あれ?ママは?」と私に尋ねて来ます。「ママと食事をしに入った店にママの友達がいたんだよ。ママもその友達と女同士盛り上がっていたからパパは先に帰って来た。」娘になんとかごまかすような嘘を言い、「ほら明日が休みでも、もう遅いから早く寝なさい。」と言うと、娘の花帆は「ママが珍しいね。けどたまにはいいんじゃないの。パパおやすみ。」なんていいながら2階の自分の部屋へと上がって行きました。
私は、さーっとシャワーを浴びて、缶ビールを片手に一人リビングでテレビを見ますが一向にその内容は頭には入って来ませんでしたが色んな思いを掻き消すように、ただぼぉ~っとテレビを見るしかありません。時計を見るとすでに午前0時を過ぎていてテレビからはお笑い芸人の笑う声がしている。
美鈴が帰ってくるなら、そろそろかな?なんて美鈴が何事も無く戻って来ることを願う自分もいました。一方、今ごろホテルであの男性に抱かれているのかと思う自分も・・・。いてもたってもいられなくなり、私は美鈴のスマホに≪今、何処にいるんだ?≫とメールを送りました。
10分経っても美鈴からの返事は来ません。20分経っても・・・。私は美鈴がメールの返事を出来ない状態にあることを確信しました。きっと今ごろ美鈴は・・・それしか頭に浮かんで来ませんでした。
私は、少し腹を立てながらタクシーに乗り、家へと向かっているときにスマホが鳴りました。『もしもし、わたし・・ね~家にかえるの~~?』と、いきなりかなり呂律の回らない美鈴の声です。「留守番している花帆(娘)も心配だから・・・」『おねがいしま~す~』の返事に「俺が店を出るときに無視しただろぅ?メールも電話もしたのに!」と少し声を荒げて美鈴に言うと、『解っていたよ~だ。けどパパは私が口説かれるの見たいんでしょ?だから知らないふりしたの~』って逆に愉快そうに言う。
「それで?君はまだ店にいるの?」
『うん。今トイレから電話してるの~~w』
「かなり酔ってるだろ?」
『うん。酔ってるよ~。パパはわたしに口説かれて欲しいんでしょ?』
「それはそうだけど・・・」と私は息をのむ。「あの横にいた男なのか?」と訊く。
『そ~だ~よ~結構感じいい人だしね~~このままホテルまで行っちゃおうかな~』
「なんで??いきなりそんな?」と慌てる。
『もしパパが嫌だったらお家に帰るよ。』
「判断は君に任せる。」と私は強がった。
『了解です。もしもだよホテルへ行っても怒らない?』と美鈴が真剣に聞いてくる。
「あぁ 怒らないよ。」
『じゃ~もしパパがお望みのようなことになりそうならメールするね。』って、美鈴はそう言って電話を切りました。それから家について私の経験したことのない嬉しいような腹立たしいような不安なようななんとも言えない気持ちで長い時間を過ごしました。
私が家に着いたのは午後11時半ごろだったと思います。美鈴を一人残して店を出てから1時間以上は経っていた。今ごろ妻はどうしているのだろ?すでに店を出てホテルにでも・・・そんな事が私の頭の中を駆け巡ります。やはり一緒に連れて帰ってくればよかった・・・けど美鈴が私以外の男性を知るチャンスでもある・・・。
私が複雑な思いで玄関を開けると、リビングでテレビを見ていた娘の花帆が飛んできて「パパどうしたの?あれ?ママは?」と私に尋ねて来ます。「ママと食事をしに入った店にママの友達がいたんだよ。ママもその友達と女同士盛り上がっていたからパパは先に帰って来た。」娘になんとかごまかすような嘘を言い、「ほら明日が休みでも、もう遅いから早く寝なさい。」と言うと、娘の花帆は「ママが珍しいね。けどたまにはいいんじゃないの。パパおやすみ。」なんていいながら2階の自分の部屋へと上がって行きました。
私は、さーっとシャワーを浴びて、缶ビールを片手に一人リビングでテレビを見ますが一向にその内容は頭には入って来ませんでしたが色んな思いを掻き消すように、ただぼぉ~っとテレビを見るしかありません。時計を見るとすでに午前0時を過ぎていてテレビからはお笑い芸人の笑う声がしている。
美鈴が帰ってくるなら、そろそろかな?なんて美鈴が何事も無く戻って来ることを願う自分もいました。一方、今ごろホテルであの男性に抱かれているのかと思う自分も・・・。いてもたってもいられなくなり、私は美鈴のスマホに≪今、何処にいるんだ?≫とメールを送りました。
10分経っても美鈴からの返事は来ません。20分経っても・・・。私は美鈴がメールの返事を出来ない状態にあることを確信しました。きっと今ごろ美鈴は・・・それしか頭に浮かんで来ませんでした。
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