〔トライアングル〕 第3章の1〖エピソードⅠ〗
中Aトライアングル 第3-1〖エピソードⅠ〗
俺は翌日すぐに英人に連絡をすると、電話の向こうでは飛び上がるほど英人が喜ぶ声が聞こえていた。俺はというと、これから起こり得る事に対して興奮するのと同時に、少しの後悔もあり、複雑な心境だった。ひょっとすると、「人として踏み外したかな。」、と思ったが、もう後戻りする気は無かった。
《一年前の「解禁」後から、少なくとも隔週に一度は会わせています。だからこの一年で20回以上?かな・・・・。つまり、〖エピソード〗もそれだけあったという事です。この一年、心臓が鷲掴みにされるような苦しさを味わったけど、同じかそれ以上の、正に“異常なくらいの興奮”もあった。勿論、今でもその関係は続いています。》
〖エピソードⅠ〗
英人を【公認関係】となってから始めて家に呼んだ時の事です。金曜日の夜、仕事を終えてから居酒屋で待ち合わせる事になる。翠は遅れてくるそうだ。既にテーブルで待っていた英人はテンションが高く、よく喋る。俺は少し引いていた。
「英人さ、お前やけにテンション高くない?」
〔そりゃ当たり前だろ。〕
「本当は、もっと若い女の子ナンパしていた方が良いんじゃないの?」
〔しないしない、もうナンパなんかしない。翠ちゃん一筋!〕
「・・・・お前、そんなに翠がいいの?」
〔だってそうだろ。美人だし、ダイナマイトボディだもん。〕
「じゃあ何で振ったの?」
〔それは・・・・。若かったから・・・・。今から思うと失敗したと思ったよ、マジで。〕
英人はかなり後悔しているようだった。あれから何年も経っているのに、とは思ったけど。
少し遅れて店に入ってきた翠は、黒のスーツ姿で下はパンツルック。髪は後ろで纏めてあった。気のせいかもしれないが、いつもよりは妙に色っぽい感じがした。これから他人に抱かれるからだろうか?翠は俺の隣に座ったが、思いっきり英人を意識しているのが丸分かり。このぎこちない雰囲気に耐えかねて、俺はおちゃらけながら二人の緊張を解こうとする。何で俺が「こんな事をしてるだ?」と、「バカバカしくなる。」ので考えないようにした。
英人がやっと話の主導権を握り始め、場が和んで来た頃には三人とも程よく酔っていた。頃合いかなと「じゃあ俺の家で飲みなおそうか?」と声をかけると、翠が真顔(真剣な顔つき)になって緊張していた。それを無視して自宅へタクシーで直行する。直ぐにでも始まるかと思いきや、英人が〔飲み足りないからもっと飲もうぜ智浩。〕と言うのでピッチをあげてガバガバ飲み出す男二人。おつまみを調理して戻って来た翠は呆れて『二人とも飲み過ぎだよ。わたしお風呂に入ってくるわ。』と浴室に去って行った。
あとで訊ねてみると、翠が少し長いお風呂からあがると、案の定、二人とも(飲み過ぎて猛烈な睡魔に襲われてしまった。)、英人はイビキをかき、俺も眠ってしまっていたらしく、翠は二人にタオルケットを掛けたらしい。
☆ ☆
結局、この時も二人がセックスを始めているところで目を覚ました。英人に悪意はないにしろ、俺が寝ている間に黙って始めてしまう。翠もそれを受け入れてしまうというところが何ともジェラシーを掻き立てられる。
“ゴトッ”という音で目を覚ましたのは朝の4時で、その音は隣の寝室から聞こえてくる。少しだけ開いているドアの側に行くと、そこから英人の声が漏れてくる。
〔大丈夫?シャワー浴びてないけど?〕
『・・・・大丈夫だよ・・・・。』
俺達の寝室でふたりはセックスをしているのか?俺はドアの隙間から中を覗いてみたが、タンスの陰になって二人の姿が見えない。深酒(度を過ごして酒を飲むこと)で軽い頭痛がしたが、神経を耳に集中し、中の様子を探った。そして、フェラチオ特有の音“ジュッ、ジュッ、ジュポッ、ジュッルル。”がはっきりと聞き取れた。
俺は翌日すぐに英人に連絡をすると、電話の向こうでは飛び上がるほど英人が喜ぶ声が聞こえていた。俺はというと、これから起こり得る事に対して興奮するのと同時に、少しの後悔もあり、複雑な心境だった。ひょっとすると、「人として踏み外したかな。」、と思ったが、もう後戻りする気は無かった。
《一年前の「解禁」後から、少なくとも隔週に一度は会わせています。だからこの一年で20回以上?かな・・・・。つまり、〖エピソード〗もそれだけあったという事です。この一年、心臓が鷲掴みにされるような苦しさを味わったけど、同じかそれ以上の、正に“異常なくらいの興奮”もあった。勿論、今でもその関係は続いています。》
〖エピソードⅠ〗
英人を【公認関係】となってから始めて家に呼んだ時の事です。金曜日の夜、仕事を終えてから居酒屋で待ち合わせる事になる。翠は遅れてくるそうだ。既にテーブルで待っていた英人はテンションが高く、よく喋る。俺は少し引いていた。
「英人さ、お前やけにテンション高くない?」
〔そりゃ当たり前だろ。〕
「本当は、もっと若い女の子ナンパしていた方が良いんじゃないの?」
〔しないしない、もうナンパなんかしない。翠ちゃん一筋!〕
「・・・・お前、そんなに翠がいいの?」
〔だってそうだろ。美人だし、ダイナマイトボディだもん。〕
「じゃあ何で振ったの?」
〔それは・・・・。若かったから・・・・。今から思うと失敗したと思ったよ、マジで。〕
英人はかなり後悔しているようだった。あれから何年も経っているのに、とは思ったけど。
少し遅れて店に入ってきた翠は、黒のスーツ姿で下はパンツルック。髪は後ろで纏めてあった。気のせいかもしれないが、いつもよりは妙に色っぽい感じがした。これから他人に抱かれるからだろうか?翠は俺の隣に座ったが、思いっきり英人を意識しているのが丸分かり。このぎこちない雰囲気に耐えかねて、俺はおちゃらけながら二人の緊張を解こうとする。何で俺が「こんな事をしてるだ?」と、「バカバカしくなる。」ので考えないようにした。
英人がやっと話の主導権を握り始め、場が和んで来た頃には三人とも程よく酔っていた。頃合いかなと「じゃあ俺の家で飲みなおそうか?」と声をかけると、翠が真顔(真剣な顔つき)になって緊張していた。それを無視して自宅へタクシーで直行する。直ぐにでも始まるかと思いきや、英人が〔飲み足りないからもっと飲もうぜ智浩。〕と言うのでピッチをあげてガバガバ飲み出す男二人。おつまみを調理して戻って来た翠は呆れて『二人とも飲み過ぎだよ。わたしお風呂に入ってくるわ。』と浴室に去って行った。
あとで訊ねてみると、翠が少し長いお風呂からあがると、案の定、二人とも(飲み過ぎて猛烈な睡魔に襲われてしまった。)、英人はイビキをかき、俺も眠ってしまっていたらしく、翠は二人にタオルケットを掛けたらしい。
☆ ☆
結局、この時も二人がセックスを始めているところで目を覚ました。英人に悪意はないにしろ、俺が寝ている間に黙って始めてしまう。翠もそれを受け入れてしまうというところが何ともジェラシーを掻き立てられる。
“ゴトッ”という音で目を覚ましたのは朝の4時で、その音は隣の寝室から聞こえてくる。少しだけ開いているドアの側に行くと、そこから英人の声が漏れてくる。
〔大丈夫?シャワー浴びてないけど?〕
『・・・・大丈夫だよ・・・・。』
俺達の寝室でふたりはセックスをしているのか?俺はドアの隙間から中を覗いてみたが、タンスの陰になって二人の姿が見えない。深酒(度を過ごして酒を飲むこと)で軽い頭痛がしたが、神経を耳に集中し、中の様子を探った。そして、フェラチオ特有の音“ジュッ、ジュッ、ジュポッ、ジュッルル。”がはっきりと聞き取れた。
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