『美鈴(みすず)』 1章その24
名C美鈴(みすず)その24
美鈴は何も言いませんでした。ただ泣きじゃくるだけです。そんな美鈴を浴室へと連れて行き、少し抵抗する美鈴の服を私が脱がせて行きました。美鈴を脱がせていく途中、美鈴の身体の至るところに男から私へのメッセージかのように思えるほど、相手の男が付けたキスマークがありました。美鈴は泣きながら『お願いだからみないで・・・。』そう言って精一杯身体を手で隠そうとします。
美鈴の下着もすべて脱がせて私も裸になりシャワーのコックを開きました。美鈴の身体に熱く勢いよく出る湯を身体に掛けて嫌がる美鈴の身体を私が丁寧に洗います。洗えば洗うほど美鈴の身体に付いた赤く残る痕を目にして美鈴と男の行為が激しかったのを知る私でした。
美鈴も泣きながら私に、『ごめんなさい。ごめんなさい。』と何度も何度も・・・。私も美鈴の身体をすべて綺麗にしてやると思う気持ちで美鈴の身体を洗いました。洗えば洗うほど涙が止まりませんでした。
今でもあのときの美鈴の身体を思い出すと当時の悔しさと自分の情けなさがこみ上げてきて涙してしまうほど、私には一生忘れることのできない美鈴の姿でした。シャワーを浴びてからリビングに戻り冷たいお茶を飲みながら泣きじゃくる美鈴に言いました。
「ママは自分の気持ちが確かめられたの?」
『・・・・』美鈴は答えませんでした。
「答えにくければ答えなくっていい。」そう言うと美鈴は首を横に何度も振りました。
「答えたくないのだろ?」
『違うの・・・。』って美鈴はか細い声でそう言いました。
「何が違うんだ?」
『・・・私は・・・わかったの・。』
「わかった?何が?」
『・・・ここに戻ってきて・・・わかったの・。』
「ん?何が?」
『昨日ね、木嶋君と逢って本当に楽しかった・・・家を出たときには木嶋君にお別れしようと思って家を出たの・・。』
「そうだったんだ。」
『けど・・・けどね逢って話をしたり・・・彼に優しくされると・・・言い出せなくなって・・・時間がびっくりするくらい早く過ぎて・・・家に帰りたくなくなったの。』
「そうか。」
『でもね木嶋君に私の気持ちを言ったの・・・お別れしたいって・・。』
「彼は何て?」
『〔旦那(パパ)のところで我慢できるの?〕って・・・。』
「ママはどう答えたの?」
『答えられなかった・・・それで・・・。』
美鈴はそう言うとまた泣き出します。
「それから彼に抱かれたんだろ?」
『・・・うん・・・ごめん・・・パパごめんなさい。けどね・・・。』
「けど?」
『あのね。抱かれているときにパパの顔と花帆の顔が浮かんで来るの・・・私涙が出てきちゃって・・・。』
「ママは俺より優しいからね・・・。」
『ううん。優しくなんかないよ・・・結局彼に嫌なことすべて忘れさせてやるって言われて・・・。』
私はその場から逃げ出したくなるほど、その美鈴の一言で美鈴と男の行為が美鈴の身体が示す通りに激しかったことを察しました。胃の真ん中がキューッとするほど切なく、悲しく、そして悔しく・・そんな思いです。「けどさぁ~こうやって今ママは家に帰って来ているんだ。」そう言って精一杯の笑顔を作り美鈴に見せます。
『ううん。昨日、私はパパより彼を選んだのよ?パパとのギクシャクした生活より楽しい彼との関係を・・・。』
「そうかな?まだママとは終わってないよ。」
『どうして?』
「ママは俺を裏切ったって思っていて自分を責めているだけだよ。ここへ帰ってから少しは帰る前とどこか変わっただろ?」
『そうかも・・。』
「じゃぁそれでいいよ。」
『けれど・・。』
「直ぐには彼とも切れないだろうし、俺とも元通りにもならないだろうし。ママが思うように過ごせばいいよ。」
『・・・・』
そうして美鈴が彼に逢いに行く前までよりはお互い少しマシな気分になれたような気がします。けれどこれからが私にとっても美鈴にとっても違った意味で大変な生活になるのでした。
2014/10/15
美鈴は何も言いませんでした。ただ泣きじゃくるだけです。そんな美鈴を浴室へと連れて行き、少し抵抗する美鈴の服を私が脱がせて行きました。美鈴を脱がせていく途中、美鈴の身体の至るところに男から私へのメッセージかのように思えるほど、相手の男が付けたキスマークがありました。美鈴は泣きながら『お願いだからみないで・・・。』そう言って精一杯身体を手で隠そうとします。
美鈴の下着もすべて脱がせて私も裸になりシャワーのコックを開きました。美鈴の身体に熱く勢いよく出る湯を身体に掛けて嫌がる美鈴の身体を私が丁寧に洗います。洗えば洗うほど美鈴の身体に付いた赤く残る痕を目にして美鈴と男の行為が激しかったのを知る私でした。
美鈴も泣きながら私に、『ごめんなさい。ごめんなさい。』と何度も何度も・・・。私も美鈴の身体をすべて綺麗にしてやると思う気持ちで美鈴の身体を洗いました。洗えば洗うほど涙が止まりませんでした。
今でもあのときの美鈴の身体を思い出すと当時の悔しさと自分の情けなさがこみ上げてきて涙してしまうほど、私には一生忘れることのできない美鈴の姿でした。シャワーを浴びてからリビングに戻り冷たいお茶を飲みながら泣きじゃくる美鈴に言いました。
「ママは自分の気持ちが確かめられたの?」
『・・・・』美鈴は答えませんでした。
「答えにくければ答えなくっていい。」そう言うと美鈴は首を横に何度も振りました。
「答えたくないのだろ?」
『違うの・・・。』って美鈴はか細い声でそう言いました。
「何が違うんだ?」
『・・・私は・・・わかったの・。』
「わかった?何が?」
『・・・ここに戻ってきて・・・わかったの・。』
「ん?何が?」
『昨日ね、木嶋君と逢って本当に楽しかった・・・家を出たときには木嶋君にお別れしようと思って家を出たの・・。』
「そうだったんだ。」
『けど・・・けどね逢って話をしたり・・・彼に優しくされると・・・言い出せなくなって・・・時間がびっくりするくらい早く過ぎて・・・家に帰りたくなくなったの。』
「そうか。」
『でもね木嶋君に私の気持ちを言ったの・・・お別れしたいって・・。』
「彼は何て?」
『〔旦那(パパ)のところで我慢できるの?〕って・・・。』
「ママはどう答えたの?」
『答えられなかった・・・それで・・・。』
美鈴はそう言うとまた泣き出します。
「それから彼に抱かれたんだろ?」
『・・・うん・・・ごめん・・・パパごめんなさい。けどね・・・。』
「けど?」
『あのね。抱かれているときにパパの顔と花帆の顔が浮かんで来るの・・・私涙が出てきちゃって・・・。』
「ママは俺より優しいからね・・・。」
『ううん。優しくなんかないよ・・・結局彼に嫌なことすべて忘れさせてやるって言われて・・・。』
私はその場から逃げ出したくなるほど、その美鈴の一言で美鈴と男の行為が美鈴の身体が示す通りに激しかったことを察しました。胃の真ん中がキューッとするほど切なく、悲しく、そして悔しく・・そんな思いです。「けどさぁ~こうやって今ママは家に帰って来ているんだ。」そう言って精一杯の笑顔を作り美鈴に見せます。
『ううん。昨日、私はパパより彼を選んだのよ?パパとのギクシャクした生活より楽しい彼との関係を・・・。』
「そうかな?まだママとは終わってないよ。」
『どうして?』
「ママは俺を裏切ったって思っていて自分を責めているだけだよ。ここへ帰ってから少しは帰る前とどこか変わっただろ?」
『そうかも・・。』
「じゃぁそれでいいよ。」
『けれど・・。』
「直ぐには彼とも切れないだろうし、俺とも元通りにもならないだろうし。ママが思うように過ごせばいいよ。」
『・・・・』
そうして美鈴が彼に逢いに行く前までよりはお互い少しマシな気分になれたような気がします。けれどこれからが私にとっても美鈴にとっても違った意味で大変な生活になるのでした。
2014/10/15
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