中P〖妻と部長〗第12話
中P〖妻と部長〗第12話
妻の愛美(まなみ)と真田部長はパーティーの話で盛り上がる。私だけ知らない2人だけの秘密の会話に疎外感を感じる。時間が経つにつれて真田部長も愛美もボディタッチが多くなっていく。仲の良い夫婦ののろけ話を聞かされている感じだ。
段々と私は会話に参加出来なくなっている。凄く悔しかった。気を張っていないと泣いてしまいそうだった。いっそこの部屋から出ていきたかったが、今出たら2人は怪しい関係になるように思えたので我慢をして部屋に居続ける。
それからも疎外感を覚える屈辱の時間は続いたがとうとう愛美も話疲れてきたのかうつらうつらとしだした。そして、とうとう真田部長の肩に寄り添って寝てしまった。真田部長が肩を揺するが『うーん。』と言うだけで全然起きる気配がない。真田部長は立ち上がり、愛美をお姫様抱っこをするとバスローブがずり上がり太ももが露わになった。
胸は見えないが真田部長の位置からは胸元は見えているだろう。愛美は抱きかかえられると寝ぼけたまま真田部長の首に手を回していた。そして真田部長は愛美をベッドまで運んだ。私はすごい怒りがこみ上げてきた。愛美を運ぶと言いだせなかった自分に頭に来たが自分の女のように扱う真田部長にも頭にきた。
愛美をベッドに下ろすと、真田部長が〔そろそろお開きにしようか。〕と告げる。私は愛美を一人で部屋に泊まらせるのは不安であったが、思わず「明日のチェックアウトはどうされます?」と訊いていた。部長が〔今日は疲れたから、10時のチェックアウトでどうかな?〕と答えた。
「それではチェックアウトを済ませて、10時にフロントの前で待っていますね。」
〔そうしよう。伊勢君、本当に今日はありがとう。それじゃあ。おやすみ。〕
と私を早く追いだすように別れの言葉を告げる。私も「おやすみなさい。」と返答をして部屋を出た。
部屋を出た私は少しの間、ドアの前で立っていた。愛美はバスローブの下に何も着けていないはずだ。これからチェックアウトまで2人の行動が私には見えない。不安で頭がいっぱいになり、ドアをノックしていた。
真田部長がドアを開け、少し不満そうに〔どうした?〕と訊いてきた。
「すいません。忘れ物をしたかもしれなくて…。探してもいいですか?」
〔そうか、それなら入れよ。〕
部屋に入ると私は先程座っていたベッドの辺りを探し始める。ちらりとソファを見ると枕と肌掛けが置いてある。そしてベッドの愛美は寝ているようだ。私はありもしない忘れ物を探したふりをしている。本当の忘れ物は愛美の事だけだが…。
〔どうだ?探し物はあったか?〕
「携帯なんですけど…。持って来たと思うのですが…。すいません。一度、鳴らしていただけますか?」
〔ちょっと待ってろよ。」と真田部長が携帯を取り出して、発信をする。部長携帯からの呼び出し音だけで着信音は鳴りません。(とうぜんです、さっき自分の携帯は電源を切っておいた。)
「自分の部屋に忘れてきたみたいですね。私の勘違いでした。すいません。」
〔ああ、気にしなくていいよ。それじゃあ、明日10時に。」
「あ、はい。」
再び就寝の挨拶を交わしてもまだ帰らない私に〔どうした?まだ何か忘れ物か?〕と部長は優しく声を掛けてくれる。
「あ、あの・・その大丈夫ですよね?あの…愛美の事…。手を出さないでくださいね。」
〔わかっているよ。俺を信じてくれ。〕と自分の胸を叩き、部長は話を続けた。
〔君は俺の事を色々知っているから無理ないよな。〕頭を掻きながら続ける。
〔でも、愛美ちゃんだけは安心しろ。彼女も君の事が大好きだし、俺は君達の関係を壊すようなことはしない。間違いも起こさないし一線も越えない。これだけ言っても言葉だけでは信じてもらえないだろうが信じてくれ。〕
無言の私に真田部長は更に続けた。
〔そうだ。何ならこの部屋に泊まっていけよ。愛美ちゃんの隣が空いているし俺はソファで寝るから。〕
その提案を聞いてすぐに《真田部長が私の部屋で寝た方が良いのに》と思った。私は部長の提案を受け入れようと思ったがここまで熱弁を振るう真田部長に対して、自分の器の小ささを感じてしまい、真田部長を信じて部屋を出ることにした。
2015/04/27
妻の愛美(まなみ)と真田部長はパーティーの話で盛り上がる。私だけ知らない2人だけの秘密の会話に疎外感を感じる。時間が経つにつれて真田部長も愛美もボディタッチが多くなっていく。仲の良い夫婦ののろけ話を聞かされている感じだ。
段々と私は会話に参加出来なくなっている。凄く悔しかった。気を張っていないと泣いてしまいそうだった。いっそこの部屋から出ていきたかったが、今出たら2人は怪しい関係になるように思えたので我慢をして部屋に居続ける。
それからも疎外感を覚える屈辱の時間は続いたがとうとう愛美も話疲れてきたのかうつらうつらとしだした。そして、とうとう真田部長の肩に寄り添って寝てしまった。真田部長が肩を揺するが『うーん。』と言うだけで全然起きる気配がない。真田部長は立ち上がり、愛美をお姫様抱っこをするとバスローブがずり上がり太ももが露わになった。
胸は見えないが真田部長の位置からは胸元は見えているだろう。愛美は抱きかかえられると寝ぼけたまま真田部長の首に手を回していた。そして真田部長は愛美をベッドまで運んだ。私はすごい怒りがこみ上げてきた。愛美を運ぶと言いだせなかった自分に頭に来たが自分の女のように扱う真田部長にも頭にきた。
愛美をベッドに下ろすと、真田部長が〔そろそろお開きにしようか。〕と告げる。私は愛美を一人で部屋に泊まらせるのは不安であったが、思わず「明日のチェックアウトはどうされます?」と訊いていた。部長が〔今日は疲れたから、10時のチェックアウトでどうかな?〕と答えた。
「それではチェックアウトを済ませて、10時にフロントの前で待っていますね。」
〔そうしよう。伊勢君、本当に今日はありがとう。それじゃあ。おやすみ。〕
と私を早く追いだすように別れの言葉を告げる。私も「おやすみなさい。」と返答をして部屋を出た。
部屋を出た私は少しの間、ドアの前で立っていた。愛美はバスローブの下に何も着けていないはずだ。これからチェックアウトまで2人の行動が私には見えない。不安で頭がいっぱいになり、ドアをノックしていた。
真田部長がドアを開け、少し不満そうに〔どうした?〕と訊いてきた。
「すいません。忘れ物をしたかもしれなくて…。探してもいいですか?」
〔そうか、それなら入れよ。〕
部屋に入ると私は先程座っていたベッドの辺りを探し始める。ちらりとソファを見ると枕と肌掛けが置いてある。そしてベッドの愛美は寝ているようだ。私はありもしない忘れ物を探したふりをしている。本当の忘れ物は愛美の事だけだが…。
〔どうだ?探し物はあったか?〕
「携帯なんですけど…。持って来たと思うのですが…。すいません。一度、鳴らしていただけますか?」
〔ちょっと待ってろよ。」と真田部長が携帯を取り出して、発信をする。部長携帯からの呼び出し音だけで着信音は鳴りません。(とうぜんです、さっき自分の携帯は電源を切っておいた。)
「自分の部屋に忘れてきたみたいですね。私の勘違いでした。すいません。」
〔ああ、気にしなくていいよ。それじゃあ、明日10時に。」
「あ、はい。」
再び就寝の挨拶を交わしてもまだ帰らない私に〔どうした?まだ何か忘れ物か?〕と部長は優しく声を掛けてくれる。
「あ、あの・・その大丈夫ですよね?あの…愛美の事…。手を出さないでくださいね。」
〔わかっているよ。俺を信じてくれ。〕と自分の胸を叩き、部長は話を続けた。
〔君は俺の事を色々知っているから無理ないよな。〕頭を掻きながら続ける。
〔でも、愛美ちゃんだけは安心しろ。彼女も君の事が大好きだし、俺は君達の関係を壊すようなことはしない。間違いも起こさないし一線も越えない。これだけ言っても言葉だけでは信じてもらえないだろうが信じてくれ。〕
無言の私に真田部長は更に続けた。
〔そうだ。何ならこの部屋に泊まっていけよ。愛美ちゃんの隣が空いているし俺はソファで寝るから。〕
その提案を聞いてすぐに《真田部長が私の部屋で寝た方が良いのに》と思った。私は部長の提案を受け入れようと思ったがここまで熱弁を振るう真田部長に対して、自分の器の小ささを感じてしまい、真田部長を信じて部屋を出ることにした。
2015/04/27
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