中I 『許された性癖』 vol.19
中I 『許された性癖』 vol.19
vol.18
ハードなセックスを堪能している人からみれば、こんなソフトなフェチプレイの何が楽しいのか?と、いぶかしく思うことだろう。が、性行為による興奮の度合いは、必ずしもプレイのハードさに比例しない。妄想の仕方によっては、ソフトなプレイでも気持ちは昂る。元々パンチラフェチの嗜好が強かったのに加え、理不尽な制約を課せられたことで、興奮は高まる一方だった。
どれほど魅力溢れた女性が相手でも、何の制約もなしに性行為を重ねてゆけば、いずれは飽きる。たとえハードなプレイであっても同じだろう。私(和田隆雄:わだ・たかお:48歳)は慢性的な性的飢餓状態に置かれているがゆえ、倦怠という言葉とは無縁だった。妻(和田久美:わだ・くみ:36歳)との行為の素晴らしさを知っているがゆえ、それを味わっている不倫相手の快感も容易に想像できる。強烈な嫉妬と羨望が、更なる快感へと昇華し、飽くことを知らない。
久美の態度は、もはや単なる演技の域を超えていた。他人の女になりきっている。不倫相手がそう洗脳したのだろうし、そう洗脳されることが、久美の望みでもあったようだ。もし私が久美と関係を持とうとするなら、レイプという強硬手段を用いる意外にないのではないか、そう思わせるくらい、私との性行為は言葉でも態度でもはっきりと拒絶する。それでいながら性的挑発には熱心だし、精神的な愛情が薄れたようにも見えない。何とも不可思議な夫婦関係ではあった。ともかく、私が望んだ形には違いない。不思議に思いつつも、久美の真意を問いただしたりはせず、ただただ〖寝取られマゾ〗の道を邁進する。
パンチラ・オナニーや視姦と共に、妻への痴漢行為も楽しみの一つになった。久美がリビングのソファーでうたた寝した時などがチャンス。寝息を確認し、眠りが深くなったと判断するや、私は久美の身体へ指を這わす。ターゲットはもちろんバストと股間。刺激を加えると目を覚ましてしまうので、擦ったりは出来ない。ブラジャーの上からバストを掌で覆ったり、スカートの上から股間のカーブに沿って指先をそっと潜らせるだけだ。ただそれだけの行為で私は激しく勃起してしまう。まるで、見知らぬ他人を痴漢してるような、異様な興奮に囚われる。そのままオナニーしたくなるが、気付かれてしまうのでやはり出来ない。楽しみは後で・・と愚息を懸命になだめることが常だった。
表面上は平穏であっても、内心では激しい嫉妬が荒れ狂う日々。その心情を反映するように、ソフトではあっても官能に満ちたフェチプレイに浸り続けること数ヵ月。久美がとんでもないことを言い出す。『彼の子供を産んでみたいの・・。』さすがに仰天したが、ある程度予想はしていた。正直に言うと、心のどこかで期待もしていた。しかし、言葉にされると戸惑いが先立つ。どう返していいのか分からない。
『わたしが彼に妊娠させられたらどうする? 産んでいい?』
切なげな眼差しを向け、問い掛けてきた。
『な~んてね・・冗談よ。』
私が口を開こうとした瞬間、久美はおどけた口調で否定する。が、目は笑っていなかった。《不倫相手の子供を産んでみたいというのは本心だな》と、そう確信する。愛する男の胤を宿したいというのは女の本能だ。久美がそういう心境に至ったのは、ごく自然な成り行きだったといえる。
vol.20に続く
2017/12/04
vol.18
ハードなセックスを堪能している人からみれば、こんなソフトなフェチプレイの何が楽しいのか?と、いぶかしく思うことだろう。が、性行為による興奮の度合いは、必ずしもプレイのハードさに比例しない。妄想の仕方によっては、ソフトなプレイでも気持ちは昂る。元々パンチラフェチの嗜好が強かったのに加え、理不尽な制約を課せられたことで、興奮は高まる一方だった。
どれほど魅力溢れた女性が相手でも、何の制約もなしに性行為を重ねてゆけば、いずれは飽きる。たとえハードなプレイであっても同じだろう。私(和田隆雄:わだ・たかお:48歳)は慢性的な性的飢餓状態に置かれているがゆえ、倦怠という言葉とは無縁だった。妻(和田久美:わだ・くみ:36歳)との行為の素晴らしさを知っているがゆえ、それを味わっている不倫相手の快感も容易に想像できる。強烈な嫉妬と羨望が、更なる快感へと昇華し、飽くことを知らない。
久美の態度は、もはや単なる演技の域を超えていた。他人の女になりきっている。不倫相手がそう洗脳したのだろうし、そう洗脳されることが、久美の望みでもあったようだ。もし私が久美と関係を持とうとするなら、レイプという強硬手段を用いる意外にないのではないか、そう思わせるくらい、私との性行為は言葉でも態度でもはっきりと拒絶する。それでいながら性的挑発には熱心だし、精神的な愛情が薄れたようにも見えない。何とも不可思議な夫婦関係ではあった。ともかく、私が望んだ形には違いない。不思議に思いつつも、久美の真意を問いただしたりはせず、ただただ〖寝取られマゾ〗の道を邁進する。
パンチラ・オナニーや視姦と共に、妻への痴漢行為も楽しみの一つになった。久美がリビングのソファーでうたた寝した時などがチャンス。寝息を確認し、眠りが深くなったと判断するや、私は久美の身体へ指を這わす。ターゲットはもちろんバストと股間。刺激を加えると目を覚ましてしまうので、擦ったりは出来ない。ブラジャーの上からバストを掌で覆ったり、スカートの上から股間のカーブに沿って指先をそっと潜らせるだけだ。ただそれだけの行為で私は激しく勃起してしまう。まるで、見知らぬ他人を痴漢してるような、異様な興奮に囚われる。そのままオナニーしたくなるが、気付かれてしまうのでやはり出来ない。楽しみは後で・・と愚息を懸命になだめることが常だった。
表面上は平穏であっても、内心では激しい嫉妬が荒れ狂う日々。その心情を反映するように、ソフトではあっても官能に満ちたフェチプレイに浸り続けること数ヵ月。久美がとんでもないことを言い出す。『彼の子供を産んでみたいの・・。』さすがに仰天したが、ある程度予想はしていた。正直に言うと、心のどこかで期待もしていた。しかし、言葉にされると戸惑いが先立つ。どう返していいのか分からない。
『わたしが彼に妊娠させられたらどうする? 産んでいい?』
切なげな眼差しを向け、問い掛けてきた。
『な~んてね・・冗談よ。』
私が口を開こうとした瞬間、久美はおどけた口調で否定する。が、目は笑っていなかった。《不倫相手の子供を産んでみたいというのは本心だな》と、そう確信する。愛する男の胤を宿したいというのは女の本能だ。久美がそういう心境に至ったのは、ごく自然な成り行きだったといえる。
vol.20に続く
2017/12/04
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